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使用人達の寮を出て
「色々案内するところがあるんだけど
取り敢えずは旦那様達がお待ちなので 
案内はその後ね」
歩きながらアイラが説明してくれる 
「はい!」
ちょっと緊張気味なシャルに
「くすっ シャル大丈夫だよ
旦那様も奥様も優しかったでしょ?
緊張しないでって方が無理だけどね」
「うー緊張しない方が難しい……」
「あははは」
他愛も無い話で少し緊張もほぐれた頃に
応接室に到着した

「さあ 着いたよ」
「ひゃい!」
「ぷぷぷぷ」

コンコン
「アイラです シャーロットを連れてまいりました」

「入りなさい」

カチャ
「失礼いたします」

ソファーに旦那様と奥様が座っておられた

あっ!頭を下げなきゃ じっと見るなんて
ダメ すぐに頭を下げてジッと立つ

「こちらに」
旦那様の声

「はい」
アイラが歩いていくのでついていったら
いきなり止まったので ぽんと当たってしまい ヨロヨロと

「まぁまぁ 大丈夫?」
奥様の優しい声がする
ヨロヨロしているシャルを気遣う

「は…はい 大丈夫です」

「緊張しなくても大丈夫よ うふふ」
「そうは言っても緊張するだろうよ 奥様」
「旦那様のお顔が怖いのではなくて?」
「なに?わしか!」
慌てて顔に手をやる男爵
そんな様子を見ていたら
「クスクス」
シャルが思わず笑ってしまった

「あぁ やっと笑ったねシャーロット」
「ええ 可愛いお顔だから 笑ってね」

お二人共リラックスをさせるために……
「シャル?お二人がシャルをリラックスさせるためにワザとなんて思ったら違うわよ うふふ これはお二人の戯れ合いですからねふふふ」
アイラがツッコミをいれる

「え!そうなの?」
「そうよ ふふん」

二人の会話を聞いて
「アイラ そんな事はないぞ」
「そうよ シャルの緊張を…」
旦那様と奥様が二人で言い始めた
「はいはい そうでございますね」

「コホン シャーロット部屋の方は見てきたかい?気に入ってもらえたかな?」

「はい!とても綺麗なお部屋で
ありがとうございます!」
ペコリ

「気に入ってもらえたなら 良かったわ
これから ここで働きながら色々とお勉強してもらいます でも無理は厳禁よ 辛いときやキツイとき 分からない事があったら アイラやレイモンドに聞いてね」

「ありがとうございます 奥様
頑張ります」

「おやおや シャル 頑張るのもいいけど 楽しんでやっておくれ それが私達の願いだから」
旦那様が言ってくださる
「畏まりました 楽しくやらせていだきます」

「うん 良い答えだ アイラもレイモンドも頼むよ」

「「畏まりました」」

「さて じゃあ 儂はちょっと出かけてくるよ 彼の方にご報告にいかねばならん」



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