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ジェラルド様が月に1回 会いに来られていたのは 私との親睦を深めるため でも1年も経つと 何故かベッキーがジェラルド様の隣に座って 二人で話している 私は向かい側に座って 二人の会話 いえ 二人の間に入ることが出来ない 

「あの ジェラルド様……」
「ごめん アリス ちょっと忙しくて ベッキーにここを 教えてあげてるんだ」
「お姉さま 黙ってて せっかくジェラルド様が教えてくれてるのに」
「 ごめんなさい」


ジェラルド様に何を教わっているのかしら 二人で 絵本を見ているだけにしか 見えないのに


毎回こうなので 私も 暇をつぶすのに 図書室へ
普通 自宅に図書室などあるお家は 公爵家 侯爵家位
本って 高いのですよ

私は 学校には行かず 家庭教師に教えてもらって 勉強した
算数 国語 から始まり 歴史 外国語 最近では経済まで お祖父様がお金を出しているので カリキュラムはお祖父様が決めた 家を継ぐ立場なので 必要なものは 全て教えられた ついでに礼儀作法も

お陰で 学校に行くよりも 深く理解出来たと思う 

ベッキーは お祖父様からの学資の援助はなく お父様が 学校に行かせた 学校は貴族が行くが 学力が高くなくても 学年は上がる 余程酷い時は 追試なるものがあるらしい ただ 最初から答えが教えられていると 家庭教師の先生が言っていた

「ジェラルド様 聞いて!ベッキーこの間 学校の試験で 満点とったの!」
「ベッキー凄いなー!」


追試の満点ですが 答えを全て覚えたのは 凄いと思います


私は図書室に行って 最近はまっている 百科事典を取り出し 読み始めた

本当に 色々な事が書いてあって 実際には使わないような 冒険の仕方 こんなことまで 書いてある 時間を潰すにはもってこい  読みふけっていると いつも セバスチャンが呼びに来る

「お嬢様 ジェラルド様はもう 帰られましたよ もうすぐ ご夕食になります」
「え そんな時間なのね ありがとうセバスチャン」
「今日も 百科事典でございますか?何が書いてありました?」
「ふふふ 冒険の仕方よ 面白いでしょ だって 冒険なんて 今時しないでしょ?」
「お嬢様 旅に活用出来るのですよ 私も 若いときは よく旅をしておりました そこで 大旦那様に拾われたのですがね  では 1つ 質問を」
「セバスチャンは お祖父様に スカウトされたのね 知らなかった!質問をね どうぞ!」

「では  旅をするのに 大事な事は?」
「水の確保」

「結構です よくお勉強されております」

「そう 旅よね  でも 私には冒険かも ふふふ」
「そうでございますね  あぁ 遅くなってしまいます また お食事抜きに……早く参られませ!」
「ありがとうセバスチャン」

そう 少しでも遅れると 食事抜きになってしまう 
大変だ!急がなくっちゃ!




「遅くなりました」

食堂に行くと もう 3人とも 食べ始めていて 私の席には 何も置いてなかった

「ずいぶんと ごゆっくりですわね お前が食べるのが遅いと 使用人の仕事終わりが遅くなります そんな事は可哀想でしょ?だから 食べなくてもよいでしょう?」
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