【完結】竜公子の婚約者

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「ふむ
メル達は 退出してもらおうか
伯爵と 我々の話にしよう」
ハリ―がそう言うと
侍女と私達は部屋から出た

「それは 伯爵からみて
どうだと思う?」

「先の陛下は 体がお丈夫で
剣の練習も毎日なされておりました
倒れられて
その日のうちに 亡くなったと公表さました
翌日には 埋葬されました
流石におかしいと思われます」

「王太子だったのだろう?」

「そうです」

「僕も同じ王太子だ
考えられるとしたら
廃嫡  または
何かを反対されたが
我慢できなくて やってしまった
すぐに 即位したならば
計画的であろう」

「王宮に上がった際に
知り合いに 聞いてみます」

「大丈夫なのか?」

「先の宰相なのですが
親友でして
今は干されている様です」

「なるほど
では お願いしよう
日程としては
明日 出発で良いか?
メルと同じく
伯爵も篭でいくか?」

「流石にそれでは……
出来れば ハリ―様
帝国の皆様も
馬車での移動をお願いいたします」

「やはりか…」

「はい
王国内を 飛んで行くのは
印象がよろしくないかと…」

「仕方ない……」

「では 今から手紙を送っておきます
馬車での移動なら2日はかかりますので」

「分かった 頼む」

「はい では 失礼致します」



お父様が出てこられた

「お父様
お話は終わりました?
入っても宜しいですか?」

「あぁ 大丈夫」

「ありがとうございます」

「あ  メルベル 明日出発になるから
支度をしておきなさい」

「はい」

お父様はご自分のお部屋に行かれたので
私は ハリ―様のお側に


コンコン
「ハリ―様」

「メル 入って」

「失礼します」

入室すると 皆さんでお話されていたので
少し離れて立っていたら

「あぁ 大丈夫だよ おいで?」

「はい」

「君達も 部屋に下がるがいい
明日の出発に備えて 休んでいるといい」

「畏まりました
ハリ―様 メルベル様 失礼致します」

そう言って お部屋を出られた


「ハリ―
何か 大変な事でも?」

「メルが心配する事ではないが
話しておこうか」

ハリ―は今の国王の事を話した
「前の国王が急死して
すぐに即位したものだから
少し気になっているだけだよ
伯爵が 前の宰相と親友らしいから
事情を聞くようにしただけだ」

「確かに 先の宰相様と前国王様は
お父様のご親友です
ご葬儀も行けなくて 
凄く落ち込んでらしたのを覚えています」

「学園か何かの繋がりなんだな
何もなければいいがな」

「そうですね
明日は また ハリ―と篭の飛行になるの?」

「いや 
竜が王都に乗り込んでも
不安を与えるからね
馬車で2日だよ」

「そうよね
じゃあ 荷造りしないと」

「あぁ いっておいで」
そう言って 頬っぺたチュ
少し慣れたかも


「じゃあ 夕食までには…」

「そう言えば
途中に街はあるのかな?」

「ええ 王都には及ばないけど
あるわよ?」

「じゃあ メルのドレスを買おう
いきなりの 王宮だから
準備が出来てないだろう?」

「う~~~~ん
そうだけど………
う~~~ん」

「メル プレゼントさせて
あっちじゃ 母上が 勝手に揃えてたし
僕は何も贈ってない!」

やっぱり
そう言ってくると思ってたから
「じゃあ お願いします」

「うん!楽しみだね!」

「ありがとう
お母様にも伝えてくるわ」

「うん!」



早速お母様に伝えたら

「いいじゃない
買ってもらいなさい
ハリ―様も贈りたくてたまらなかったと
思うわよ ふふふ」

「う~ん
そうね そうするわ
じゃ 荷造りしてくる
夕飯は……」

「私達がしておくから
気にしないで」

「ありがとう!」


厨房を後にして 自分の部屋へ


「あの子も 結婚……寂しくなるわ」
お母様が呟いた
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