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「メル ちょっと 外に行きたい」
「外ですか?」
日も落ちて すっかり暗くなり
夜空には 星が瞬いている
気候的には 少し暑い位だが
夜だと 気温が下がって
過ごしやすい
ハリ―様は 私と手を繋ぎながら
外を歩き出した
「ハリ―様 暗いので 足元をお気をつけ…あっ!」
言った矢先に 私が躓いた
地面に……膝が……服が!と目をつぶっていたら
何もおきなくて
「メルは そそっかしい」
ハリ―様の片腕に 掬われた形になっている
自分で立つと
「ありがとうございます
昔から そそっかしいのは 変わりません
よく 母に
落ち着きなさい!と言われます」
「メルの伯爵家は
みなが 近いな
どこの貴族も同じなのか?」
「どうでございましょう
うちは 王都 中央から 離れておりますし
元々のご先祖様から
貰える土地はどこでも良いという
家風でしょうか
変わっているかもしれませんね
ハリ―様の帝国のご家族は如何でしょうか?」
喋りながら 二人歩いていく
少し岡になっている 一番上にきた
ハリ―様が ポケットから ハンカチを出されて
私が座るように ひいてくれた
「メル 座ろう」
「はい ありがとうございます」
こんな 何気ない行動が 嬉しかったりする
優しいし 女性として扱ってくれている
胸が キュンとなる
「そうだな 父上 母上も 優しい
ただ 兄弟は あまり 仲がよくないな
仕方ないことだが
皇帝になりたいか と聞かれたら
別になりたいとは 思わないのだけどな
やはり 魔力の大きいものが ならねば
国が 民が守れぬゆえ
仕方ないと思っている
それに 付き合わせるが
メルすまぬ
だが
先程 母上殿に伝えたように
メルは守るから
不安も沢山あると思うけど
僕の所に来て」
「えぇ ハリ―様をもっと知りたいので
ハリ―様の所に 参りますわ」
「ホントに?
ありがとう メル すごく嬉しい
ちょっと飛びたい
少し下がって
見てて」
そういうと
ハリ―様は
竜になり 両翼を広げた
1度羽ばたき 2度 3度
足が 地面からはなれ 少し上昇して
飛び始めた
今は 月が 出て
ハリ―様の反対部分が月に照らされ
こちら側が 影になっている
影絵の様で 凄く綺麗だ
「竜……綺麗 一緒にいたら ずっと見れる」
そのまましばらく
飛んでいるところを見ていたら
ハリ―様が 降りてきた
「お待たせ メル
退屈だったろ?」
「お帰りなさい ハリ―様
全然 退屈じゃなかったですよ
綺麗でした ハリ―様が竜になって
飛ぶところ
また 見たいです」
「ホントに?
嬉しいな
気に入ってもらえたなら
また 何時でも見せるよ
その時は言って」
「はい ハリ―様
お疲れではないですか?」
「そうだね 少し時間がたったかな?
心配するかもしれないから
帰ろうか?」
「はい」
二人でニコニコしながら
帰りつくと
「お帰りなさいませ」
先程のゾ―ンさんが 外で待っていてくれた
「只今帰りました」
「お二人とも ご機嫌ですな ふふん」
「ハリ―様が 月夜を飛んでいらっしゃるところを見て 綺麗で 感動していました」
「そうですか それは よろしかったです」
「外ですか?」
日も落ちて すっかり暗くなり
夜空には 星が瞬いている
気候的には 少し暑い位だが
夜だと 気温が下がって
過ごしやすい
ハリ―様は 私と手を繋ぎながら
外を歩き出した
「ハリ―様 暗いので 足元をお気をつけ…あっ!」
言った矢先に 私が躓いた
地面に……膝が……服が!と目をつぶっていたら
何もおきなくて
「メルは そそっかしい」
ハリ―様の片腕に 掬われた形になっている
自分で立つと
「ありがとうございます
昔から そそっかしいのは 変わりません
よく 母に
落ち着きなさい!と言われます」
「メルの伯爵家は
みなが 近いな
どこの貴族も同じなのか?」
「どうでございましょう
うちは 王都 中央から 離れておりますし
元々のご先祖様から
貰える土地はどこでも良いという
家風でしょうか
変わっているかもしれませんね
ハリ―様の帝国のご家族は如何でしょうか?」
喋りながら 二人歩いていく
少し岡になっている 一番上にきた
ハリ―様が ポケットから ハンカチを出されて
私が座るように ひいてくれた
「メル 座ろう」
「はい ありがとうございます」
こんな 何気ない行動が 嬉しかったりする
優しいし 女性として扱ってくれている
胸が キュンとなる
「そうだな 父上 母上も 優しい
ただ 兄弟は あまり 仲がよくないな
仕方ないことだが
皇帝になりたいか と聞かれたら
別になりたいとは 思わないのだけどな
やはり 魔力の大きいものが ならねば
国が 民が守れぬゆえ
仕方ないと思っている
それに 付き合わせるが
メルすまぬ
だが
先程 母上殿に伝えたように
メルは守るから
不安も沢山あると思うけど
僕の所に来て」
「えぇ ハリ―様をもっと知りたいので
ハリ―様の所に 参りますわ」
「ホントに?
ありがとう メル すごく嬉しい
ちょっと飛びたい
少し下がって
見てて」
そういうと
ハリ―様は
竜になり 両翼を広げた
1度羽ばたき 2度 3度
足が 地面からはなれ 少し上昇して
飛び始めた
今は 月が 出て
ハリ―様の反対部分が月に照らされ
こちら側が 影になっている
影絵の様で 凄く綺麗だ
「竜……綺麗 一緒にいたら ずっと見れる」
そのまましばらく
飛んでいるところを見ていたら
ハリ―様が 降りてきた
「お待たせ メル
退屈だったろ?」
「お帰りなさい ハリ―様
全然 退屈じゃなかったですよ
綺麗でした ハリ―様が竜になって
飛ぶところ
また 見たいです」
「ホントに?
嬉しいな
気に入ってもらえたなら
また 何時でも見せるよ
その時は言って」
「はい ハリ―様
お疲れではないですか?」
「そうだね 少し時間がたったかな?
心配するかもしれないから
帰ろうか?」
「はい」
二人でニコニコしながら
帰りつくと
「お帰りなさいませ」
先程のゾ―ンさんが 外で待っていてくれた
「只今帰りました」
「お二人とも ご機嫌ですな ふふん」
「ハリ―様が 月夜を飛んでいらっしゃるところを見て 綺麗で 感動していました」
「そうですか それは よろしかったです」
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