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竜が飛んでいるところは
何回も見たことがある
ただ 目の前で見るのは 初めて
他の人も 初めてみたい
「お父様………竜ですわ……」
「…………」
「お父様?」
お父様の返事が無いので
振り向いて
存在を確認しようとした時に…
目の端に 映った……
竜が居たはずが……
男の人が立っていた
青銀の髪の男の人が こちらを向いて
私を見ている
竜から 人に変わるとは 知っていたけれど
実際みてみると 不思議すぎて
夢の中にいるみたい
「メル!」
男の人が 私の愛称を呼ぶ
「え?」
「メルベル 私の後ろにいなさい」
さっき返事のなかった お父様が 前に立つ
「お父様 あの人 私の名前を……」
「黙って 後ろにいなさい 私が話すから」
「知ってるの?」
「黙って!」
お父様は 竜人の方に歩いていき
その人の前で お辞儀をして
「お久しぶりでございます
ハリ―公子 先に口を開きましたこと お許しくださいませ」
「許そう リンド伯爵だな
久しぶりだな 元気そうだ」
「ありがとうございます
今日は 珍しく わが領地に降り立たれましたが
いかがされましたでしょうか?
何かございましたら 我が国王陛下に お知らせしないと いけませぬ」
「分かっておるのだろう?
メルが居たゆえ 誘われたのだ
本能だ 許せ」
「畏まりました
ですが
ここで 立ってお話をとは 出来ませぬ
ひとまず我が家に お越し下されませ」
「うむ ただ 私の供達が 来るはずなのだが…」
言い終わらぬうちに
「また 竜がきたわ!」
「2頭来るぞ!」
2頭の竜が 降りると同時に人に変わった
「ハリ―様 いきなり居なくなられるとは どうなされましたか」
「すまないな
何がとは 別にないのだが……
ここでは 領民達が 不安になるであろう
伯爵の家に参る ついてこい」
そう
皆さん 不安な顔に…
子供達も 怯えて 親にくっついていた
「生憎と 馬で来ておりますが……」
「飛んでいく 先にいくがよい」
そう言うと 再び竜の姿に変わり
上空で 待機している
「メルベル 帰るぞ」
「はい」
「皆すまぬが 家に戻る
今日の作業は このまま行ってくれ
騒がせて申し訳ない!」
「分かりました ご領主様
なんだか分からないけど お気をつけて
何かあったら 俺達も駆けつけますから」
「ありがとう
だが 大丈夫だ
何もないから 心配しないように」
そして
「メルベル 行こう」
「はい」
上を見ると 竜が羽ばたきしながら
こちらを見ている
ドキドキしながら 馬を走らせ 我が家に
家の回りには 草原が広がっている
一応 伯爵家なので 家といっても 建物はそれなりに 大きい 敷地も広くとってある
なので 竜が降り立っても スペースは 十分余る
「メルベル 驚いただろう」
「はい お父様 あの 竜公子とお知り合いなのですね」
「まぁな」
何かしゃべりたくない……
知られたくない事でもあるのかしら
お父様にしては スッキリしない
馬の速度と竜の速度は 流石に竜の方が早く 家の敷地に降り立っていた
何回も見たことがある
ただ 目の前で見るのは 初めて
他の人も 初めてみたい
「お父様………竜ですわ……」
「…………」
「お父様?」
お父様の返事が無いので
振り向いて
存在を確認しようとした時に…
目の端に 映った……
竜が居たはずが……
男の人が立っていた
青銀の髪の男の人が こちらを向いて
私を見ている
竜から 人に変わるとは 知っていたけれど
実際みてみると 不思議すぎて
夢の中にいるみたい
「メル!」
男の人が 私の愛称を呼ぶ
「え?」
「メルベル 私の後ろにいなさい」
さっき返事のなかった お父様が 前に立つ
「お父様 あの人 私の名前を……」
「黙って 後ろにいなさい 私が話すから」
「知ってるの?」
「黙って!」
お父様は 竜人の方に歩いていき
その人の前で お辞儀をして
「お久しぶりでございます
ハリ―公子 先に口を開きましたこと お許しくださいませ」
「許そう リンド伯爵だな
久しぶりだな 元気そうだ」
「ありがとうございます
今日は 珍しく わが領地に降り立たれましたが
いかがされましたでしょうか?
何かございましたら 我が国王陛下に お知らせしないと いけませぬ」
「分かっておるのだろう?
メルが居たゆえ 誘われたのだ
本能だ 許せ」
「畏まりました
ですが
ここで 立ってお話をとは 出来ませぬ
ひとまず我が家に お越し下されませ」
「うむ ただ 私の供達が 来るはずなのだが…」
言い終わらぬうちに
「また 竜がきたわ!」
「2頭来るぞ!」
2頭の竜が 降りると同時に人に変わった
「ハリ―様 いきなり居なくなられるとは どうなされましたか」
「すまないな
何がとは 別にないのだが……
ここでは 領民達が 不安になるであろう
伯爵の家に参る ついてこい」
そう
皆さん 不安な顔に…
子供達も 怯えて 親にくっついていた
「生憎と 馬で来ておりますが……」
「飛んでいく 先にいくがよい」
そう言うと 再び竜の姿に変わり
上空で 待機している
「メルベル 帰るぞ」
「はい」
「皆すまぬが 家に戻る
今日の作業は このまま行ってくれ
騒がせて申し訳ない!」
「分かりました ご領主様
なんだか分からないけど お気をつけて
何かあったら 俺達も駆けつけますから」
「ありがとう
だが 大丈夫だ
何もないから 心配しないように」
そして
「メルベル 行こう」
「はい」
上を見ると 竜が羽ばたきしながら
こちらを見ている
ドキドキしながら 馬を走らせ 我が家に
家の回りには 草原が広がっている
一応 伯爵家なので 家といっても 建物はそれなりに 大きい 敷地も広くとってある
なので 竜が降り立っても スペースは 十分余る
「メルベル 驚いただろう」
「はい お父様 あの 竜公子とお知り合いなのですね」
「まぁな」
何かしゃべりたくない……
知られたくない事でもあるのかしら
お父様にしては スッキリしない
馬の速度と竜の速度は 流石に竜の方が早く 家の敷地に降り立っていた
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