108 / 169
6章 ドラマ撮影編
立花香帆の想い 1
しおりを挟む
~立花香帆視点~
その後、休憩時間が訪れたため、私は控え室に向かう。
「そっか。凛にも色々あったんだ」
控え室に入った私は誰もいない部屋で1人呟く。
「私が凛を嫌っていた理由は凛が生半可な気持ちで芸能界を引退したから。でもそれは私の勘違いだった。だから凛を嫌う理由がなくなったわ」
そう呟いた私はバックから凛の1st写真集を取り出す。
この写真集は私が凛に見惚れないために購入したもの。
今日も休憩中は凛の写真集を眺め、凛に見惚れないよう耐性をつける予定だった。
「ホント、カッコいい顔してるわね。私がアナタに見惚れないためにどれだけの時間を費やしたと思ってるのよ」
凛のルックスは現在活躍している男性アイドルたちが霞んでしまうほどカッコ良い。
それに加え、私が昔好きだった男ということもあり、凛に見惚れないようにするために費やした時間は約12時間。
最初なんか凛のルックスに見惚れてしまい、気づけば3時間も経過していた。
「今思えば凛のことを嫌いと言いつつも心のどこかでは凛のことが好きだったのかな?でないと12時間も写真集を眺めることなんてできないよね?」
凛が引退してから1秒たりとも凛のことを忘れたことはなく、凛が『読モ』の表紙を飾った時はすぐに夏目レンという芸名で活躍していた凛だと分かった。
それに凛の1st写真集を手に入れるために4時間くらい並んだけど全く苦に思わなかった。
「12時間も眺めないと耐性がつかないって、嫌い嫌いと言いつつも凛のことが大好きだった証拠よね」
そう思うと今までの行動に笑えてしまう。
お母さんや真奈美がツンデレと言っていた意味も今なら理解できる。
「ふふっ、だったらもう一度好きになっていいわよね?」
凛に幻滅したことで大好きから大嫌いへと変わった気持ちだったが、嫌いになる理由がなくなったことで好きになって良いことに気がつく。
「そうよね。だって凛に恋しちゃいけない理由がなくなったもの。それに昨日の私を許してくれた。ふざけた態度を取っていた私に怒ることなく許してくれた。そんなことされたら再び好きになっちゃうわよ」
そう呟きつつ、先程のやり取りを思い出す。
「やっぱり凛は昔想像してた通り、優しい人だったわ」
私は今回のドラマ撮影まで凛と一度も話したことがなかったため、凛に恋をしていた時期は色々なことを妄想した。
凛の性格や凛の話し方、凛としてみたいこと等々、昔の私は完全に恋する乙女だった。
「真奈美も昔から凛のことが好きらしいけど、凛への想いなら真奈美以上の自信があるわ」
大好きから大嫌いへ。
そして再び大好きへと変わった想いは真奈美以上の自信がある。
なぜなら凛のことが嫌いだった期間を含め、凛のことを1秒たりとも忘れたことがなかったから。
私は両頬を“パシッ!”と叩いて「よしっ!」と声を出す。
「絶対、凛を私のものにしてみせるわ!」
そう決意した私は真奈美の控え室へと向かった。
その後、休憩時間が訪れたため、私は控え室に向かう。
「そっか。凛にも色々あったんだ」
控え室に入った私は誰もいない部屋で1人呟く。
「私が凛を嫌っていた理由は凛が生半可な気持ちで芸能界を引退したから。でもそれは私の勘違いだった。だから凛を嫌う理由がなくなったわ」
そう呟いた私はバックから凛の1st写真集を取り出す。
この写真集は私が凛に見惚れないために購入したもの。
今日も休憩中は凛の写真集を眺め、凛に見惚れないよう耐性をつける予定だった。
「ホント、カッコいい顔してるわね。私がアナタに見惚れないためにどれだけの時間を費やしたと思ってるのよ」
凛のルックスは現在活躍している男性アイドルたちが霞んでしまうほどカッコ良い。
それに加え、私が昔好きだった男ということもあり、凛に見惚れないようにするために費やした時間は約12時間。
最初なんか凛のルックスに見惚れてしまい、気づけば3時間も経過していた。
「今思えば凛のことを嫌いと言いつつも心のどこかでは凛のことが好きだったのかな?でないと12時間も写真集を眺めることなんてできないよね?」
凛が引退してから1秒たりとも凛のことを忘れたことはなく、凛が『読モ』の表紙を飾った時はすぐに夏目レンという芸名で活躍していた凛だと分かった。
それに凛の1st写真集を手に入れるために4時間くらい並んだけど全く苦に思わなかった。
「12時間も眺めないと耐性がつかないって、嫌い嫌いと言いつつも凛のことが大好きだった証拠よね」
そう思うと今までの行動に笑えてしまう。
お母さんや真奈美がツンデレと言っていた意味も今なら理解できる。
「ふふっ、だったらもう一度好きになっていいわよね?」
凛に幻滅したことで大好きから大嫌いへと変わった気持ちだったが、嫌いになる理由がなくなったことで好きになって良いことに気がつく。
「そうよね。だって凛に恋しちゃいけない理由がなくなったもの。それに昨日の私を許してくれた。ふざけた態度を取っていた私に怒ることなく許してくれた。そんなことされたら再び好きになっちゃうわよ」
そう呟きつつ、先程のやり取りを思い出す。
「やっぱり凛は昔想像してた通り、優しい人だったわ」
私は今回のドラマ撮影まで凛と一度も話したことがなかったため、凛に恋をしていた時期は色々なことを妄想した。
凛の性格や凛の話し方、凛としてみたいこと等々、昔の私は完全に恋する乙女だった。
「真奈美も昔から凛のことが好きらしいけど、凛への想いなら真奈美以上の自信があるわ」
大好きから大嫌いへ。
そして再び大好きへと変わった想いは真奈美以上の自信がある。
なぜなら凛のことが嫌いだった期間を含め、凛のことを1秒たりとも忘れたことがなかったから。
私は両頬を“パシッ!”と叩いて「よしっ!」と声を出す。
「絶対、凛を私のものにしてみせるわ!」
そう決意した私は真奈美の控え室へと向かった。
22
お気に入りに追加
1,272
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる