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第三章★
074:立心館の食堂での団欒。
しおりを挟むーーPM22時
■立心館高校_廊下
(大和 真)
ふう…さすがに疲れたー。
俺はため息を吐く。
俺達は廊下を歩き食堂に向かっている。
生徒会室でついさっきまで会議をしていてようやく終わったところ。
カスタマイズについては、城壁と校舎壁面の防御力UPに使うことで決まった。会長がこれから購入手続きを行うらしい。
生徒会室に会長と草壁さん、草野さんを残し、一旦自由解散になった。
流石にお腹が減った。
隣には飛鳥、沙也加、アリス、植村さん。ゾロゾロと歩く。
廊下にはちらほらと生徒達がいて、自由気ままに談笑している。これだけ見ているとなんか青春って感じ。
皆少し慣れてきてしまったのだろうか、かなり明るさを取り戻しているようなそんな気がする。
「ウチ、食堂行くのNightm@re来てからだと初めてです」
植村が少し嬉しそうに話す。
飛鳥が不思議そうに聞く。
「植村さんはいつも何食べてるんですか?」
「生徒会室に備蓄されてるおにぎりとかパンとかです」
「あそこに食料まで備蓄されてるんですね」
飛鳥は驚いていた。
会長がいつのまにか大量に持って帰ってきたらしい。たぶん、1週間近くは引きこもっていても暮らせそう。
「植村、食堂行ったことねーならメニューの豊富さにびびるぜ」
アリスがにやにやしている。
「和洋中なんでもあるからね。俺はけっこうお世話になってるかも」
俺と沙也加と恭二、三人でよく利用している。特に昼は殆どあそこで食べてる。
俺達は廊下を歩き、別館に移動をする。
食堂は別館の一階にあるのだ。
別館に着くと、中からはいい香りがしてくる。食堂の看板が見えてくる。本日のおすすめメニューなんかが書かれている。
俺達はウキウキで食堂のテーブルに着く。
けっこうガヤガヤとしていてこの時間帯でも利用している生徒はけっこういるみたい。てか、この時間でもやってくれているのが凄い。
はっきり言ってブラックなのでは。
食堂を担当してくれているのはLv的にも性格的なところもあってサポートに回りたいと言ってくれた生徒たちがやっているらしい。
俺達は席を確保する。各々注文をしに行く。俺はいつもどおりハヤシライスにしよっかな?
しばらくするとトレーに食事を乗せて、皆がテーブルに戻る。
俺達は食べながら話している。
「なんかこういうのいいね!」
「あたいも嫌いじゃないぜ」
アリスと沙也加が盛り上がっている。
そういえば、生徒会の皆で食事を取るのって初めてかも知れない。
「私達ってNightm@reに来てなかったら出会ってなかったもんね。そう考えると不思議な縁だよね」
沙也加の言う通りだと思った。特にアリス、飛鳥とは出会う機会すらなかった気がする。
こうやって仲良くなって一緒に生き残るために頑張っているのはなんか不思議な友情を感じる。
皆で生き残りたい。
誰1人かけることなく。
この温かい空間を大切にしたい。
この後、俺達は晩御飯を食べ終わると、各自生徒会室に戻り、シャワーを浴びるなどをした後、就寝した。
寝る前に恭二のベッドを確認したが、恭二が帰ってきている気配はなかった。
………
……
…
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