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私、基準

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「全部私、基準だから」
「私、基準ですか?」
「ライくんは私の事好きだから、好きな食べ物も好きな音楽も好きな本も、全部私が好きな物を覚えて自分も好きなる。キスの仕方も私が好きな仕方を覚えて、自分も酔いしれる」
「ライさんに、、、愛されているんですね」
「うん」
「じゃあなんでこんな大事な日に僕なんか指名したんですか?」


トオルは私をまっすぐ見る。
まだ颯は戻って来てないがしょうがない。
私は、鞄から銃を出すとトオルの額に当てた。


「えっ?美優さん、、、」
「今日オープン前、VIPルームで何してたのか答えて」
「オープン前って?今日の支度ですけど(どうしたんだ)」
「忠告したよね?これが最後だって」
「なんの話ですか!?」


私は以前取り付けていた盗聴器を
壁から剥がすとトオルに向ける。


「トオルくんがここで誰かと会っていたのはわかってるの」
「!?」
「さぁ、白状して」
「、、、ここでスーツを来た男性と会いました」
「何か渡さなかった?」
「はい、、、友人に頼まれて。金を払うから段ボールをその人に私て欲しいと」
「中身は見たの?」
「見てないですけど?(中身はなんだろう)」
「そう、、、その友人の名前と住所教えて」
「いいですけど、どうしてですか?」


トオルから、名前と住所を聞くと、
部屋に置いて会った紙ナプキンに書き込む。


「あの!中身を美優さんは知っているんですか?」



「うん。覚醒剤」
「そんな、、、あいつが俺を」
「うん、見事利用されたね」
「信じられないです、、、あいつ高校からの友達で、いい奴なんです」


私はそっとトオルの頭を撫でる。





「信じられないかもしれないけど、事実だから」
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