フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。

デートは相席で-裏-

冬休み入り、
今日は双葉とデートだ。

なのになぜか席には、俺と双葉、
そして凪ちゃんと岡崎先輩。

人気のカフェに来たところ、
入り口でばったりと会ったのだ。


「岡崎先輩、空気呼んで下さいよ、なんで相席するんですか？」
「いいだろ？凪も喜ぶし」
「ごめんね葵、デートの邪魔しちゃって」
「ううん、大丈夫だよ」


そんな会話をしていた。
本当に双葉は喜んでくれているけど、
俺は2人が良かったし、
凪ちゃんが男とデートする姿も
見たくなかった。

今日は双葉にインスタのやり方を
教える話になっていた。
以前俺のインスタを見て興味が出たらしい。

「携帯かして、登録は俺がするから」
「はい、お願いします」
「じゃあ、葵ちゃんはこっち向いて」

と岡崎先輩が言い、岡崎先輩が言うと
カシャリとカメラ音が鳴る。


「はい、プロフィール写真撮れたよ、自然な感じ」


岡崎先輩は携帯画面を俺たちに見せる。
確かに双葉の良さがうまく撮られている。

「いいね葵！可愛く撮れてる」
「なんか恥ずかしい」
「岡崎先輩、写真俺に送ったら消してくださいね」
「なんでいいじゃん」

岡崎先輩から写真が届くと
俺はすぐに写真を保存した。

双葉のインスタはすぐに完成して、
凪ちゃんたちがすぐにフォローしてくれた。
双葉も嬉しそうだ。

「そうだなにかUPしてみなよ、葵が食べてるワッフルとか映えそうだよ」
「そうだね。記念に」
「ならワッフル持った感じにすれば？俺が写真撮るよ」


じゃあお願いしますと言い、
双葉は携帯電話を俺に渡し
ワッフルのお皿を持った。

カメラ越しに見る、
少し恥ずかしそうに
ワッフルを持つ双葉が可愛かった。

撮った写真をこっそり俺の携帯電話にも
送ると、俺は携帯電話を双葉に返し、
UPの仕方を教えた。


「なんかすごいね知らない人とも繋がるなんて」
「葵は本当に最近の事に疎いよね」



すると、双葉のインスタを通して
一通のメッセージが届いたらしく双葉の携帯電話が鳴った。


双葉はそのメッセージを見ると
顔色が変わり、携帯電話が双葉の手から落ちた。