フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。

二度目の初めまして-裏-

俺は双葉の手を引き、職員室へ向かった。

前髪切ればって確かに俺が言ったけど、
こんなに変わるなんて思ってもいなくて、
すごく、いや、かなりびっくりした。

双葉の担任の近藤先生には事故の事、
記憶喪失の事も知っている。
そして俺と双葉が付き合っている事も話した。

そして先生にあらかじめクラスのみんなには
説明して欲しいと頼んだ。

俺と双葉は職員室を出て双葉の教室へと向かう。
俺のクラスは北校舎の2階だが、
双葉のクラスは南校舎の２階になる。

そして俺は双葉のクラスの教室を開く。

扉には注目が集まる。
すると元気な女子の声が聞こえる。凪ちゃんだった。

「葵ー！！待ってたよー！！」

凪は双葉に手を振り扉まで歩いてきた。

「あっ、、あの、、、」

双葉は凪の勢に
戸惑っている様だ。

もうすぐホームルームの時間になる。
双葉の事は心配だが俺は、
自分のクラスに戻る事にする。

「凪ちゃん、双葉の事頼んだよ。また休み時間くるから」
「了解されました！」

俺はさり気なく双葉の頭にポンと手をのせた。
周りの女子は羨ましそうに双葉を見ているが、
双葉は凪と話していてもちろん気付いていない。

じゃあと手をあげて俺は自分の教室まで歩いた。

すると、山下が後ろから声をかけて来た。

「おい！おい！伊織、見たぞ」
「山下？おはよう」
「おはよ！、、、それより可愛い子と歩いてたって噂になってるぞ」
「えっ！？」
「早速浮気か？やるねーお前も」
「いやいや、あれ双葉」
「はっ？冗談やめろよ」
「いやまじ。冗談じゃない、、、ってか俺も戸惑ってる」


俺は教室に着き自分の席に座ると頭を抱えた。












”髪切っただけであんなに変身するとか、、、漫画じゃあるまいし”