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口走る告白-裏-

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その日は、部活が休みで
俺はいつもより早く学校から帰っていた。
ただ違う事といえば、今日は一人。
友人らは部活や用事で今日は一緒には帰れなかった。

本屋により、週刊誌やらファッション雑誌やらを買うと、
俺は店を後にした。たまにはこうやって一人で帰るのも悪くない。

ただ他校の女子やら、会社帰りのお姉さんやらの
視線が気になる。
以前興味本位ででた雑誌のせいだろか、
学校外でも俺の事を知る人は居るらしい。


まだ日が堕ちぬ空の下俺は交差点で足を止めた。
すると突然後ろから声をかけられる。


「最上先輩!!」


俺は振り向き声の方を向き首を傾げた。
そこには、黒髪の同じ高校の制服を着た女子が
立っていた。長い前髪で顔が隠れていた。


「えっと、、誰だっけ?」
「1年A組の双葉葵です!!」
「、、、あぁ!いつも凪ちゃんと部活見に来てくれてる子だ」

いきなり話しかけられて、俺は驚いた。

初めは誰かわからなかったが、
俺は思い出した。
いつも凪ちゃんと一緒にいる印象の薄い子だと。

普通なら思い出ださないだろう。
なんで気付いたかって、
俺は凪ちゃんの事が気になっていたからだ。


呼び止められたものの話す内容は
無いらしく、双葉はオドオドしていた。
こうしているのも時間の無駄だ。
好きな女の子にならいくらでも
時間をさいてもいいが。

「じゃあ、俺帰るね」
「待ってください!!」


帰ろうとした俺を、
双葉は呼び止めるが俺は思う。


”はやく帰りたい”



すると双葉からは思いもよらない
言葉が発せられた。






「好きです!先輩、私と付き合って下さい」






なんでこんな子にこんな場所で
告白されてるんだろう。
この子じゃなくて凪ちゃんなら良かったのに。
俺はいつもと同じテンプレートを言う。



「、、ごめん。俺好きな子いるんだ」



毎回思う、告白を断る瞬間は嫌だ。
だって気まずく空気が重くなるから。



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