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EPISODE118

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全生徒がグラウンドに出て開催された後夜祭は朝のような熱気はなく、気温もやる気も冷えてきていた。
在校生しか出れない後夜祭は人口密度が高くなく、とても心地いい。俺はグラウンドの端っこの石でできたイス擬きに腰をかけ、ゆっくりとしていると1人の男がこっちに向かって歩いてくる。
「やぁ、なんで修はこっちに来ないの?」
こいつは穀野太一。クラスメイトだ。
「文化祭が終われば俺は元通りになるし、みんなの前に出るのは疲れるからな」
「ハハッ、せっかく話しかけた俺にも少しどんよりした感じを送ってくんだね」
ック!バレていただと?俺の必殺技『話しかける~な』に。こいつ・・・・中々やるな
「疲れるとか言いつつ、神崎さんや春菜木さん、紅葉さんとはよく喋ってるよね。その3人は特別・・・・的な?」
「まぁな。あいつらは関わる機会が多かったから慣れた」
「そうなんだね。それじゃ、俺もその中にいつか入れるようになりたいな」
「てか、なんか用があったんじゃないの?わざわざ俺に話しかけるなんて」
こちとりゃ、昨日今日の劇の疲れが溜まっているんだ。少しは休ませて欲しい。
「用か・・・・そうだなぁ」
悩む素振りを見せる穀野はやがて何かを閃いたように人差し指を立てる。
「そうそう。激別ランキングじゃ、俺らが2位だって。文化祭の出しもののね」
2位か・・・・2位・・・・
なんか悔しい。ま、それが思えるってことは俺が精一杯頑張ったって証拠だ。2位でも十分じゃないか。
「1位は?」
「3年4組のベルリンの壁崩壊劇」
何それ面白そう。
文化祭でベルリンの壁崩壊はシュールすぎて逆に笑えそうだ。
「それじゃ、俺はもう行くよ」
そう言い、人が密集している所に歩を進める穀野。そして数歩歩いた所で振り返り言った。
「11月にある修学旅行さ、一緒の班になろうよ」
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