3 / 31
第一章 万華鏡
第三話 常識の範囲外
しおりを挟む
先程の興奮は一気に冷め、リシスは分かりやすく頭を抱えていた。
「才能は感じていたが、起源術師が実在したなんてどう説明したら良いのだ」
「で、でもリシスの弟子ってことで起源術のことは隠せば」
「いいや、隠すことは不可能だろう」
リシスは工房の棚を漁ると透明な板を取り出した。
「これはギルドなんかで使われるステータスやスキルを可視化できる物だ。この板に手を当ててくれ」
緊張しながらリシスの言う通りにした。手を乗せてすぐ、板にゆっくりと文字が浮かんだ。
*****
<シント・レーブル>
レベル:1
腕力:23
器用:60000
頑丈:5
俊敏:8
魔力:25(-10)
知力:40
運:55
スキル:禁忌Lv.1、起源術Lv.2
*****
これは、バレバレにも程がある。器用60000というのも気になるが、禁忌のスキルって大丈夫なのか? 捕まったりしない?
「はぁ、やはりな」
「どうしましょう……」
「どうもこうも出来ないだろ」
「ですよねぇ」
悩みの種が増えたリシスは、更に大きなため息を吐いた。
「夕食ができました」
せっかく双子が作ってくれたグラタンも喉を通らない。リシスが厄介に思い、僕を捨てる可能性もある。「また独りになるかも」そんなことを考えていたら自然と涙が出てきた。
「シント泣いてる」
「リシスが泣かせた」
「え、すまない泣かせるつもりは無かったんだ」
「僕は3人に拾われていなかったら死んでいた。だから、だから……」
今まで堪えていた感情が溢れ出して止まらない。
号泣する僕に、慌てるリシスと背中を摩りながら慰めようとする双子。
「大丈夫、親方も私たちも貴方を捨てない」
「私たちは家族」
「ベリスとマリクスの言う通りだ。約束しよう。君のことは絶対に見捨てない!」
益々涙が溢れ出る。
翌日、リシスは朝早く出かけて行った。僕は相変わらず双子に外出を禁じられていたので錬金術の本を読み漁り、自分には何ができて何ができないのか確かめていた。
結果、できないことは無い。という結論に至った。
「魔法陣すら描かなくなった……」
「うん、創造力さえあれば何でも作れるみたい」
「じゃあ、人間も作れたりするの?」
その発想は無かった。
「やってみようか」
「――じゃあこの人」
ベリスはペンを取ると紙に似顔絵を描いて見せた。
それは美しい女性だった。どこか2人に似ているような気もする。それより、絵が上手い。
「髪は金色で身長はこれくらい!」
「わかった」
似顔絵と詳細から、人の形を想像する。肌と声、性格も記憶すらも思い浮かべ、意識を集中させる。
「ダメだ!!」
帰ってきたリシスに腕を掴まれ制止された。彼は顔面を真っ青にさせ、怒りと焦りの声を上げた。
「何をしてるんだ!」
「いや、僕は何も……」
「まさか、人を創ろうとしていたのではないだろうな?!」
「私たちがお願いしたの」
「シントは悪くない」
また大きなため息を吐いたリシスは、愕然と腰を下ろした。
「す、すみません」
「良いんだ。いや、良くはないけど……」
よく考えれば人を創るなんて人のする事ではない。リシスに止められていなければ、僕は人間を辞めるところだった。
「まったく、そんなに会いたかったのか?」
リシスは双子に問いかけた。2人は俯きながら涙を流した。察するに、あの似顔絵は彼女たちの母親だろう。
「例えシントが創造できたとしても、それはお前たちが知る母ではない、別の人間だ」
「そんなの分かってる……」
「分かってるけど」
そうだ。きっと記憶や声まで再現しても、それは本人ではない。彼女たちの心を傷付けるかもしれない、という思考に至らなかった自分が情けなくなった。
「今回のことは忘れよう。明日、国王に謁見することになった。シントも一緒にな」
「どうして国王に?」
「お前のことをお伝えするためだ」
国王への謁見。平民である僕には一生縁の無いことだと思っていた。それを可能にしたのはリシスが、世界一の錬金術師であるから叶ったことだろう。
「僕の存在を知られて大丈夫なのかな」
「国王には貸しがあるからな。でもその前に、もう一度ステータスを確認しよう」
*****
<シント・レーブル>
レベル:1
腕力:23
器用:70000
頑丈:5
俊敏:8
魔力:30(-19)
知力:35
運:55
スキル:禁忌Lv.4、起源術Lv.2
*****
禁忌がレベル4ってヤバくない?
「色々とヤバいな」
「ですよねぇ」
「国王は寛大だ。シントの実力を知れば、まぁなんとかなる……たぶん」
いやいや、良いように利用されるか極刑になるかの2択だろう。
「リシス並びにシント、顔を上げよ」
翌日、僕たちは国王の御前に居た。僕は心臓が飛び出るかと思うほど緊張していたが、リシスは慣れているのだろう。いつもと変わらぬ様子だ。
「リシスよ。昨日の申し出は真であるな?」
「は。我が弟子、シント・レーブルは起源術師であると確認いたしました」
周りの貴族たちが騒ついた。嘘はついていないはずなのに、なぜか後ろめたい気持ちになった。
「静まれ。そなたは国に大きな貢献をしてくれているが、伝説の起源術師というのは何とも信じ難い」
「恐れながら、伝説ではなく真実でございます」
もういい。信じてもらえなくても良いから早くこの場から去りたい。そんな一心だった。
「それではシント・レーブルよ」
「は、はい!」
「自身の力で証明してみせよ」
やっぱりこうなるよな。どうしよう……頭が真っ白で何も考えられない。
「陛下、無から有を創ると言っても注文が無ければ困るというものです」
「ふむ。では、この国では取れないコウタイト鉱石を創り出してみよ」
コウタイト鉱石。確か工房の古本に記述のあった、あらゆる鉱石の大替品となり得る唯一無二の鉱石。
「シントよ、出来ぬのか?」
「――できます!」
創造するのは、どんな鉱石の特徴も併せ持つ鉱石。本に描いていた挿絵から形と色を加える。そして引き換えにするのは僕の魔力。いや、魔力だけでは足りない。この際ステータスで不要な運も使おう。
「コウタイト鉱石!」
「身の程知らずめ。これはコウタイト鉱石ではないぞ!」
「形もまるで違う、虚偽の報告だ!」
貴族連中は口々に罵詈雑言を浴びせてくる。
「恐れながら! 鑑定スキルを持つ御方は居りませんか?」
「ふむ。こんなこともあろうかと呼びつけておる」
現れたのは僕と同い年か、少し上の少年だった。
「彼はこの国で一番の鑑定士だ。アズボンドよ、それがコウタイト鉱石であるか確かめてくれ」
「仰せのままに」
彼は鉱石を手に取り「鑑定」と囁いた。そしてものの数秒、驚いた表情で僕の方を見た。
「陛下、これはコウタイト鉱石などではございません」
「やはりだ!」
「虚偽罪である!」
貴族がまた騒ぎ立てる。本で読んだだけでは無理だったか、そう諦めようとした時――。
「しかし! これはコウタイト鉱石よりも遥かに希少な鉱石であります。我々の常識の範囲外の代物です」
アズボンドは再度、僕の方を振り返るとニヤリと微笑んだ。
「この少年は本物でございます」
「うむ。そこまで言うなら聞かせてくれ。そのコウタイト鉱石よりも希少で、常識の範囲外の代物とは一体なんなのだ?」
「この鉱石は、紛れもなく賢者の石そのものであります」
「才能は感じていたが、起源術師が実在したなんてどう説明したら良いのだ」
「で、でもリシスの弟子ってことで起源術のことは隠せば」
「いいや、隠すことは不可能だろう」
リシスは工房の棚を漁ると透明な板を取り出した。
「これはギルドなんかで使われるステータスやスキルを可視化できる物だ。この板に手を当ててくれ」
緊張しながらリシスの言う通りにした。手を乗せてすぐ、板にゆっくりと文字が浮かんだ。
*****
<シント・レーブル>
レベル:1
腕力:23
器用:60000
頑丈:5
俊敏:8
魔力:25(-10)
知力:40
運:55
スキル:禁忌Lv.1、起源術Lv.2
*****
これは、バレバレにも程がある。器用60000というのも気になるが、禁忌のスキルって大丈夫なのか? 捕まったりしない?
「はぁ、やはりな」
「どうしましょう……」
「どうもこうも出来ないだろ」
「ですよねぇ」
悩みの種が増えたリシスは、更に大きなため息を吐いた。
「夕食ができました」
せっかく双子が作ってくれたグラタンも喉を通らない。リシスが厄介に思い、僕を捨てる可能性もある。「また独りになるかも」そんなことを考えていたら自然と涙が出てきた。
「シント泣いてる」
「リシスが泣かせた」
「え、すまない泣かせるつもりは無かったんだ」
「僕は3人に拾われていなかったら死んでいた。だから、だから……」
今まで堪えていた感情が溢れ出して止まらない。
号泣する僕に、慌てるリシスと背中を摩りながら慰めようとする双子。
「大丈夫、親方も私たちも貴方を捨てない」
「私たちは家族」
「ベリスとマリクスの言う通りだ。約束しよう。君のことは絶対に見捨てない!」
益々涙が溢れ出る。
翌日、リシスは朝早く出かけて行った。僕は相変わらず双子に外出を禁じられていたので錬金術の本を読み漁り、自分には何ができて何ができないのか確かめていた。
結果、できないことは無い。という結論に至った。
「魔法陣すら描かなくなった……」
「うん、創造力さえあれば何でも作れるみたい」
「じゃあ、人間も作れたりするの?」
その発想は無かった。
「やってみようか」
「――じゃあこの人」
ベリスはペンを取ると紙に似顔絵を描いて見せた。
それは美しい女性だった。どこか2人に似ているような気もする。それより、絵が上手い。
「髪は金色で身長はこれくらい!」
「わかった」
似顔絵と詳細から、人の形を想像する。肌と声、性格も記憶すらも思い浮かべ、意識を集中させる。
「ダメだ!!」
帰ってきたリシスに腕を掴まれ制止された。彼は顔面を真っ青にさせ、怒りと焦りの声を上げた。
「何をしてるんだ!」
「いや、僕は何も……」
「まさか、人を創ろうとしていたのではないだろうな?!」
「私たちがお願いしたの」
「シントは悪くない」
また大きなため息を吐いたリシスは、愕然と腰を下ろした。
「す、すみません」
「良いんだ。いや、良くはないけど……」
よく考えれば人を創るなんて人のする事ではない。リシスに止められていなければ、僕は人間を辞めるところだった。
「まったく、そんなに会いたかったのか?」
リシスは双子に問いかけた。2人は俯きながら涙を流した。察するに、あの似顔絵は彼女たちの母親だろう。
「例えシントが創造できたとしても、それはお前たちが知る母ではない、別の人間だ」
「そんなの分かってる……」
「分かってるけど」
そうだ。きっと記憶や声まで再現しても、それは本人ではない。彼女たちの心を傷付けるかもしれない、という思考に至らなかった自分が情けなくなった。
「今回のことは忘れよう。明日、国王に謁見することになった。シントも一緒にな」
「どうして国王に?」
「お前のことをお伝えするためだ」
国王への謁見。平民である僕には一生縁の無いことだと思っていた。それを可能にしたのはリシスが、世界一の錬金術師であるから叶ったことだろう。
「僕の存在を知られて大丈夫なのかな」
「国王には貸しがあるからな。でもその前に、もう一度ステータスを確認しよう」
*****
<シント・レーブル>
レベル:1
腕力:23
器用:70000
頑丈:5
俊敏:8
魔力:30(-19)
知力:35
運:55
スキル:禁忌Lv.4、起源術Lv.2
*****
禁忌がレベル4ってヤバくない?
「色々とヤバいな」
「ですよねぇ」
「国王は寛大だ。シントの実力を知れば、まぁなんとかなる……たぶん」
いやいや、良いように利用されるか極刑になるかの2択だろう。
「リシス並びにシント、顔を上げよ」
翌日、僕たちは国王の御前に居た。僕は心臓が飛び出るかと思うほど緊張していたが、リシスは慣れているのだろう。いつもと変わらぬ様子だ。
「リシスよ。昨日の申し出は真であるな?」
「は。我が弟子、シント・レーブルは起源術師であると確認いたしました」
周りの貴族たちが騒ついた。嘘はついていないはずなのに、なぜか後ろめたい気持ちになった。
「静まれ。そなたは国に大きな貢献をしてくれているが、伝説の起源術師というのは何とも信じ難い」
「恐れながら、伝説ではなく真実でございます」
もういい。信じてもらえなくても良いから早くこの場から去りたい。そんな一心だった。
「それではシント・レーブルよ」
「は、はい!」
「自身の力で証明してみせよ」
やっぱりこうなるよな。どうしよう……頭が真っ白で何も考えられない。
「陛下、無から有を創ると言っても注文が無ければ困るというものです」
「ふむ。では、この国では取れないコウタイト鉱石を創り出してみよ」
コウタイト鉱石。確か工房の古本に記述のあった、あらゆる鉱石の大替品となり得る唯一無二の鉱石。
「シントよ、出来ぬのか?」
「――できます!」
創造するのは、どんな鉱石の特徴も併せ持つ鉱石。本に描いていた挿絵から形と色を加える。そして引き換えにするのは僕の魔力。いや、魔力だけでは足りない。この際ステータスで不要な運も使おう。
「コウタイト鉱石!」
「身の程知らずめ。これはコウタイト鉱石ではないぞ!」
「形もまるで違う、虚偽の報告だ!」
貴族連中は口々に罵詈雑言を浴びせてくる。
「恐れながら! 鑑定スキルを持つ御方は居りませんか?」
「ふむ。こんなこともあろうかと呼びつけておる」
現れたのは僕と同い年か、少し上の少年だった。
「彼はこの国で一番の鑑定士だ。アズボンドよ、それがコウタイト鉱石であるか確かめてくれ」
「仰せのままに」
彼は鉱石を手に取り「鑑定」と囁いた。そしてものの数秒、驚いた表情で僕の方を見た。
「陛下、これはコウタイト鉱石などではございません」
「やはりだ!」
「虚偽罪である!」
貴族がまた騒ぎ立てる。本で読んだだけでは無理だったか、そう諦めようとした時――。
「しかし! これはコウタイト鉱石よりも遥かに希少な鉱石であります。我々の常識の範囲外の代物です」
アズボンドは再度、僕の方を振り返るとニヤリと微笑んだ。
「この少年は本物でございます」
「うむ。そこまで言うなら聞かせてくれ。そのコウタイト鉱石よりも希少で、常識の範囲外の代物とは一体なんなのだ?」
「この鉱石は、紛れもなく賢者の石そのものであります」
0
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
あまたある産声の中で‼~『氏名・使命』を奪われた最凶の男は、過去を追い求めない~
最十 レイ
ファンタジー
「お前の『氏名・使命』を貰う」
力を得た代償に己の名前とすべき事を奪われ、転生を果たした名も無き男。
自分は誰なのか? 自分のすべき事は何だったのか? 苦悩する……なんて事はなく、忘れているのをいいことに持前のポジティブさと破天荒さと卑怯さで、時に楽しく、時に女の子にちょっかいをだしながら、思いのまま生きようとする。
そんな性格だから、ちょっと女の子に騙されたり、ちょっと監獄に送られたり、脱獄しようとしてまた捕まったり、挙句の果てに死刑にされそうになったり⁈
身体は変形と再生を繰り返し、死さえも失った男は、生まれ持った拳でシリアスをぶっ飛ばし、己が信念のもとにキメるところはきっちりキメて突き進む。
そんな『自由』でなければ勝ち取れない、名も無き男の生き様が今始まる!
※この作品はカクヨムでも投稿中です。
最近流行りのスラム出発?
ふにゃー
ファンタジー
個人情報はさっぱり覚えてないけど、前世の記憶っていうのを思い出した。
思い出す切っ掛けになったのは、採集中に木から落ちたからなんだけど……
知識チートするだけの知識なんてある訳もなく……
かと言って、俺TUEEEEができることも無い。
どうやって生きていこうかと不安になるけど……
パーティーを追放された落ちこぼれ死霊術士だけど、五百年前に死んだ最強の女勇者(18)に憑依されて最強になった件
九葉ユーキ
ファンタジー
クラウス・アイゼンシュタイン、二十五歳、C級冒険者。滅んだとされる死霊術士の末裔だ。
勇者パーティーに「荷物持ち」として雇われていた彼は、突然パーティーを追放されてしまう。
S級モンスターがうろつく危険な場所に取り残され、途方に暮れるクラウス。
そんな彼に救いの手を差しのべたのは、五百年前の勇者親子の霊魂だった。
五百年前に不慮の死を遂げたという勇者親子の霊は、その地で自分たちの意志を継いでくれる死霊術士を待ち続けていたのだった。
魔王討伐を手伝うという条件で、クラウスは最強の女勇者リリスをその身に憑依させることになる。
S級モンスターを瞬殺できるほどの強さを手に入れたクラウスはどうなってしまうのか!?
「凄いのは俺じゃなくて、リリスなんだけどなぁ」
落ちこぼれ死霊術士と最強の美少女勇者(幽霊)のコンビが織りなす「死霊術」ファンタジー、開幕!
異世界ライフの楽しみ方
呑兵衛和尚
ファンタジー
それはよくあるファンタジー小説みたいな出来事だった。
ラノベ好きの調理師である俺【水無瀬真央《ミナセ・マオ》】と、同じく友人の接骨医にしてボディビルダーの【三三矢善《サミヤ・ゼン》】は、この信じられない現実に戸惑っていた。
俺たち二人は、創造神とかいう神様に選ばれて異世界に転生することになってしまったのだが、神様が言うには、本当なら選ばれて転生するのは俺か善のどちらか一人だけだったらしい。
ちょっとした神様の手違いで、俺たち二人が同時に異世界に転生してしまった。
しかもだ、一人で転生するところが二人になったので、加護は半分ずつってどういうことだよ!!
神様との交渉の結果、それほど強くないチートスキルを俺たちは授かった。
ネットゲームで使っていた自分のキャラクターのデータを神様が読み取り、それを異世界でも使えるようにしてくれたらしい。
『オンラインゲームのアバターに変化する能力』
『どんな敵でも、そこそこなんとか勝てる能力』
アバター変更後のスキルとかも使えるので、それなりには異世界でも通用しそうではある。
ということで、俺達は神様から与えられた【魂の修練】というものを終わらせなくてはならない。
終わったら元の世界、元の時間に帰れるということだが。
それだけを告げて神様はスッと消えてしまった。
「神様、【魂の修練】って一体何?」
そう聞きたかったが、俺達の転生は開始された。
しかも一緒に落ちた相棒は、まったく別の場所に落ちてしまったらしい。
おいおい、これからどうなるんだ俺達。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
元銀行員の俺が異世界で経営コンサルタントに転職しました
きゅちゃん
ファンタジー
元エリート (?)銀行員の高山左近が異世界に転生し、コンサルタントとしてがんばるお話です。武器屋の経営を改善したり、王国軍の人事制度を改定していったりして、異世界でビジネススキルを磨きつつ、まったり立身出世していく予定です。
元エリートではないものの銀行員、現小売で働く意識高い系の筆者が実体験や付け焼き刃の知識を元に書いていますので、ツッコミどころが多々あるかもしれません。
もしかしたらひょっとすると仕事で役に立つかもしれない…そんな気軽な気持ちで読んで頂ければと思います。
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる