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行動力
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翌朝、和やかな住宅街に似つかわしくないベントレーがゆっくりと入り、黒いスレート葺の家の前で停まった。二メートルはあろうかというスーツ姿の男が素早く降り、反対側に回って車の扉を開けた。
「ありがとう」
微笑みながら降りてきたのは、銘仙高校の制服に身を包んだ香澄だった。香澄は背後に大上をつれて、その家のインターフォンを押す。絶妙な間で二回鳴らしたところで、インターフォンから、「はい」と戸惑ったような女性の声が出た。涼の母親だった。
「あ、初めまして、わたくし高倉香澄と申します。朝早くから申し訳ありません、涼君はいらっしゃいますか」
「まだ寝ていますが……」
「お目覚めになられたら、お迎えに参りましたとお伝え願えませんか?」
「はあ……ちょっと、お待ちください」
そう言ってインターフォンを切り、母親が玄関口から顔を出した。すると閑静な住宅街に不釣合いなベントレーに、彼女は目が釘付けになった。そしてアルミ扉の向こうに、先ほどの声の主がいることに気付いた。
目が合うと香澄は深々とお辞儀した。
「涼君のクラスメイトの高倉香澄と申します。不躾で失礼いたします。涼君のお母様でいらっしゃいますでしょうか。これからお世話になります。以後お見知りおきを」
そして顔を上げ、品のある笑顔を見せた。
「え……、あ……、はひ。ちょ……ちょっと待っていてくださいね!」
そう言い残し、家の扉を閉めず母親は急いで中に入っていった。
俺は久しぶりに母さんから起こされた。
「ちょっと涼! 起きなさい!!」
激しくドアを叩きながら、母さんは喚くように俺を呼んでいる。首だけを上げ時計を見たが、いつもの起床時間より十分ほど早い。俺はベッドから起き上がり、ドアの鍵を開ける。すると俺がノブを回すより先に母さんがドアを開けた。
「黒くて大きいの! お嬢様なの!!」
「? ……何言ってんの?」ボケたのかな。
「いいから、とりあえず来て! 挨拶して!!」
手を引っ張られる。
こんなに動転している母さんは初めて見る。まだ寝ぼけている俺は、母さんに引かれながら寝間着姿で玄関に出ると、高倉さんが深々と挨拶した。続いて大上さんも黙礼する。
「あ、高倉さん」
俺は寝癖を押さえながら、空いている手を挙げた。母さんは俺の背中に隠れて様子を窺っているようだ。
「香澄、です。おはようございます涼君!」
寝ぼけが覚めるような笑顔の高倉さ……、香澄がいた。
「あ、ああそうだった、えっと、香澄、おはよう。どうしたの?」
「一緒に通学しようと思って、お迎えにあがりました」
「え? まだこんな時間だよ。俺まだ寝間着だし」
「ええ、涼君がいつ登校するのかは、まだ調さ……、んんっ。分からないので、早目に参りました」
早すぎだろ……。二度寝出来るだろ。というか、今、調査って言いかけなかった?
「ちょっと待ってて、今から準備するから」
振り返ると、いまだ引きつった顔の母さんが口を開いた。
「涼! こんなお嬢様を外で待たせるなんて失礼でしょ、上がってもらいなさい! ああっ、部屋が散らかってるかも! すぐに片付けるから!」
母さんはまだ混乱していた。片付けるためか、急いで家の中へと戻る。
「……どうする? 車で待っていたほうが快適だと思うけど」
俺は気だるく振り返りながら言った。
「せっかくなのでお邪魔してもいいですか?」
俺は頷いて外履きをつっかけ、アルミの門扉を開けた。その言葉に反応した大上さんが車に合図をすると、黒服を着た二人の男が出てきて家を囲んだ。
ほんとにすごいお嬢様だな……。俺は半ばあきれて香澄を家に招き入れた。
俺は特に急ぐことなく、朝のルーティンをこなしていた。気鬱を流すように冷水を頭からかぶり、ドライヤーで乾かし、歯を磨き、自室で制服に着替え、リビングに入った。香澄はリビングのソファーに、もたれることなく背筋を伸ばして座り、母さんが用意したお茶菓子をお供にお茶をすすっていた。
「ああっ、それ俺が楽しみにしていた大黒堂の最中!」
最後の一欠片を口の中に入れた香澄が、こちらを見る。
ああ、俺の最中……。あの程良い甘さの餡と柔かい餅、仄かな塩味のコラボレーションが珈琲に合うのだ。学校から帰って食べようと、楽しみにしていたのに。
「それぐらいしか、お茶菓子がなかったのよ」
私が買ってきたのに何言ってるの? みたいな顔で母さんはキッチンから顔を出して言う。
香澄は香澄でメモ帳に何か書いている。
「大黒堂の最中が好物っと」
頭痛くなってきた。
テーブルに用意してあるトーストを齧りながら、香澄の隣で呆然と朝のニュースを見る。
「何か新婚さんみたいですね」
唐突に香澄が言う。
「へっ!?」
俺はびっくりして香澄を見やる。
「いえ、なんでもありません。……うふふ」
俺は香澄の目を見るも、彼女は合わせようとせず、頬を染めながらテレビを見ている。
あー……、楽しそうだ。いつもの香澄が、遠く離れていく。恋愛とはこんなにも人を変える物なのか。いつか俺にも解る日が来るのだろうか。
そう思っていると画面隅の時刻が、いつもの出発時刻をさした。ソファー脇に置いていた鞄を持つ。
「じゃあ行こうか、香澄」
「はい!」
快活に答えた香澄は、またメモ帳に何か書きながら立ち上がる。
「それでは御母様、お茶とお茶菓子、御馳走様でした。突然でお茶菓子も持たずに朝早くから申し訳ありません。失礼いたします」
そう言って深々とお辞儀した。
「あっ、はいっ! すいません、小さなボロ家で」
父さん聞いたら泣くぞ。
二人で玄関に出ると、栞と京香が大上さんと微妙な距離を保って待っていた。
「ありがとう」
微笑みながら降りてきたのは、銘仙高校の制服に身を包んだ香澄だった。香澄は背後に大上をつれて、その家のインターフォンを押す。絶妙な間で二回鳴らしたところで、インターフォンから、「はい」と戸惑ったような女性の声が出た。涼の母親だった。
「あ、初めまして、わたくし高倉香澄と申します。朝早くから申し訳ありません、涼君はいらっしゃいますか」
「まだ寝ていますが……」
「お目覚めになられたら、お迎えに参りましたとお伝え願えませんか?」
「はあ……ちょっと、お待ちください」
そう言ってインターフォンを切り、母親が玄関口から顔を出した。すると閑静な住宅街に不釣合いなベントレーに、彼女は目が釘付けになった。そしてアルミ扉の向こうに、先ほどの声の主がいることに気付いた。
目が合うと香澄は深々とお辞儀した。
「涼君のクラスメイトの高倉香澄と申します。不躾で失礼いたします。涼君のお母様でいらっしゃいますでしょうか。これからお世話になります。以後お見知りおきを」
そして顔を上げ、品のある笑顔を見せた。
「え……、あ……、はひ。ちょ……ちょっと待っていてくださいね!」
そう言い残し、家の扉を閉めず母親は急いで中に入っていった。
俺は久しぶりに母さんから起こされた。
「ちょっと涼! 起きなさい!!」
激しくドアを叩きながら、母さんは喚くように俺を呼んでいる。首だけを上げ時計を見たが、いつもの起床時間より十分ほど早い。俺はベッドから起き上がり、ドアの鍵を開ける。すると俺がノブを回すより先に母さんがドアを開けた。
「黒くて大きいの! お嬢様なの!!」
「? ……何言ってんの?」ボケたのかな。
「いいから、とりあえず来て! 挨拶して!!」
手を引っ張られる。
こんなに動転している母さんは初めて見る。まだ寝ぼけている俺は、母さんに引かれながら寝間着姿で玄関に出ると、高倉さんが深々と挨拶した。続いて大上さんも黙礼する。
「あ、高倉さん」
俺は寝癖を押さえながら、空いている手を挙げた。母さんは俺の背中に隠れて様子を窺っているようだ。
「香澄、です。おはようございます涼君!」
寝ぼけが覚めるような笑顔の高倉さ……、香澄がいた。
「あ、ああそうだった、えっと、香澄、おはよう。どうしたの?」
「一緒に通学しようと思って、お迎えにあがりました」
「え? まだこんな時間だよ。俺まだ寝間着だし」
「ええ、涼君がいつ登校するのかは、まだ調さ……、んんっ。分からないので、早目に参りました」
早すぎだろ……。二度寝出来るだろ。というか、今、調査って言いかけなかった?
「ちょっと待ってて、今から準備するから」
振り返ると、いまだ引きつった顔の母さんが口を開いた。
「涼! こんなお嬢様を外で待たせるなんて失礼でしょ、上がってもらいなさい! ああっ、部屋が散らかってるかも! すぐに片付けるから!」
母さんはまだ混乱していた。片付けるためか、急いで家の中へと戻る。
「……どうする? 車で待っていたほうが快適だと思うけど」
俺は気だるく振り返りながら言った。
「せっかくなのでお邪魔してもいいですか?」
俺は頷いて外履きをつっかけ、アルミの門扉を開けた。その言葉に反応した大上さんが車に合図をすると、黒服を着た二人の男が出てきて家を囲んだ。
ほんとにすごいお嬢様だな……。俺は半ばあきれて香澄を家に招き入れた。
俺は特に急ぐことなく、朝のルーティンをこなしていた。気鬱を流すように冷水を頭からかぶり、ドライヤーで乾かし、歯を磨き、自室で制服に着替え、リビングに入った。香澄はリビングのソファーに、もたれることなく背筋を伸ばして座り、母さんが用意したお茶菓子をお供にお茶をすすっていた。
「ああっ、それ俺が楽しみにしていた大黒堂の最中!」
最後の一欠片を口の中に入れた香澄が、こちらを見る。
ああ、俺の最中……。あの程良い甘さの餡と柔かい餅、仄かな塩味のコラボレーションが珈琲に合うのだ。学校から帰って食べようと、楽しみにしていたのに。
「それぐらいしか、お茶菓子がなかったのよ」
私が買ってきたのに何言ってるの? みたいな顔で母さんはキッチンから顔を出して言う。
香澄は香澄でメモ帳に何か書いている。
「大黒堂の最中が好物っと」
頭痛くなってきた。
テーブルに用意してあるトーストを齧りながら、香澄の隣で呆然と朝のニュースを見る。
「何か新婚さんみたいですね」
唐突に香澄が言う。
「へっ!?」
俺はびっくりして香澄を見やる。
「いえ、なんでもありません。……うふふ」
俺は香澄の目を見るも、彼女は合わせようとせず、頬を染めながらテレビを見ている。
あー……、楽しそうだ。いつもの香澄が、遠く離れていく。恋愛とはこんなにも人を変える物なのか。いつか俺にも解る日が来るのだろうか。
そう思っていると画面隅の時刻が、いつもの出発時刻をさした。ソファー脇に置いていた鞄を持つ。
「じゃあ行こうか、香澄」
「はい!」
快活に答えた香澄は、またメモ帳に何か書きながら立ち上がる。
「それでは御母様、お茶とお茶菓子、御馳走様でした。突然でお茶菓子も持たずに朝早くから申し訳ありません。失礼いたします」
そう言って深々とお辞儀した。
「あっ、はいっ! すいません、小さなボロ家で」
父さん聞いたら泣くぞ。
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