14 / 19
第一章この章の後半を読んではいけない。
第13話 第一回ツンデレ対戦!?5
しおりを挟む街は広く市場は街の端っこに五つほどある。そして、その周囲には色々な店が集まっている。基本的に市場や商店街などの近くにいけば大概の場所に飲食店はある。しかも、市場のそれぞれが城壁の門に三箇所、海側の港に一箇所、山側に一箇所ほどある。
そしてトウリとナフィが先ほど行った市場は山側の市場だった。
理由としては山側の市場で討伐などの受付や強化素材などが交換所で手に入れれるからだ。
市場の他にも商店街や闘技場、役所、広場など色々な場所がある。
その中でも闘技場は人気で中央や簡易な物ならば色々な所に点在している。
序に僕達が決闘をする場所は最も大きい中央の闘技場だ。
僕の墓場となるだろう。
「マスター、お腹すきませんか?」
「悪いけど僕はそんなに」
市場に近くなると山にいるモンスターの肉や農場の野菜や果物が多く流通するので料理店が多い。
段々と記憶が戻って来た。まさかとは思うがキスで記憶や意識が戻ってきたのか?
歩いていると寝起きの様なボケっとした感覚が取り除かれていった。
「美味しそうな匂いですねぇ、何ですかね??」
店に入ってる食べたいと物凄く主張してくる。
「何が食べたいの?」
仕方が無さそうにトウリが聞くと。
「はい、あそこの店なんてどうですか?」
「入ってもいいけど程々にね」
「ありがとうございますマスター、」
嬉しそうにナフィは店の方向に進みながらそう答えた。
「あれって、食べ放題の店じゃ・・・・・・」
「行きましょうよ、美味しそうじゃないですか。いっぱい食べれますし」
「あの、お腹空いてないって言ったよね?」
「それでは行きましょう」
トウリの言葉を無視しナフィはそのままトウリの手を引いて店に入って行った。
「いらっしゃいませ。二名様でよろしいですか?」
店員さんが笑顔で迎え入れ席へ案内する。
「僕お腹空いてないって」
「これと、これとこれとこれ後、これも10人前でお願いします」
「かしこまりました、オーダーできるのは最初のオーダーから一時間半となっております。あちらの砂時計が全て下に落ちたら終了ですのでご了承ください」
そう言うと店員はすぐに厨房に向かった。
「はぁ、何でギリシャに食べ放題なんてあるんだよ」
僕が思うにこの世界って本当にカオスだよね。まぁ、BOシリーズは基本的に料理店も色々揃えてたよな。
なんせずーっとゲーム内は食べても食べれるから満腹なんて感覚ないし。
ダイエットにも使えるんだっけ? そりゃ人気だし運営だってどこにでも配置したくなるよな。
僕も食べる練習したなぁ、食べても胃がもたれないし結構この店が使えた。でも、ギリシャ世界に食べ放題は無いだろ。
「どんな味なのかなぁ? 楽しみだな、グヘヘへ」
グヘヘへって食べ物の話になるとナフィはこんな風になるのか。
彼女の幸せなのかな? これが。
実際にマスター、マスター言ってる割にあんまり言うこと聞かない。
ボクが命令しないからかな?
「お待たせしました、フォータンのもも肉とロース10人前です」
「こんなにいっぱい食べるの?」
「え? まだ頼みますよ?」
こんなに食べたらってそうか、ゲームと同じ体の設定なら食べれるんじゃないか?
僕は朝食の時のことで無理だと思ってたけど案外いけたりして。しかも、彼女が命令を聞くか試せる機会だ。
「ちょっとだけ貰ってもいいかな?」
「もちろんいいですよ。でもマスターさっきお腹空いてないって」
もしかして、案外指示を出せばちゃんと聞いてくれたりして。
「ちょっとだけ、食べたくなんったんだ」
「やっぱりそう言うと思いました」
「フォータンの肩ロース10人前です」
「もも肉とロース10人前追加してもらって良いですか?」
んん? 追加注文するにはまだ早くない?
「かしこまりました」
「ナフィ? さっきのって」
「マスターの分を追加注文いたしました。これも全てマスターの為ですので」
うっ、僕の為を思ってる分だけ指摘しずらい。
まさかそんなに増やすなんて。
「お肉が焼けましたのでこれ食べてくださいね」
「ありがとう」
行けるか? 絶対に油やばいよ絶対後で胃が悲鳴をあげるよ大丈夫?
でも食べるって言ってしまったし食べなきゃダメだよね。
後悔するぐらいなら食べれるかどうかなんて試さなきゃよかった。
「マスター、お箸が止まっているようですがまたあーんして欲しいんですね。はい、あーん♡」
「いや、いつも違うってフグッ!」
またも強引にナフィは肉を口に押し込んでくる。
このままじゃまた窒息死する。
咄嗟の考えで僕はナフィの肩を叩く。
「マスター? 美味しいんですね? もっと食べてください!」
失敗だ彼女は肉をもっと押し込んでくる。
うっ、また意識が飛ぶもっと味わって食べたい。
こんな所で肉を喉に詰まらせて死にたくない。
どうせ死ぬんなら抗いたい。
ああ・・・・・・。
「マスター? マスター? 美味しすぎて気絶しちゃったかな?」
その後、数分後に店員さんが救命措置を行ってくれたおかげで僕は意識を取り戻した。
「ナフィ! 何度言ったら分かるかな?」
「ふぇぇ、そんなに怒っちゃやですよ」
怒るわ、2回も死にかけたんだから。そして、意識を取り戻した後に説教を開始した。
「ナフィも僕が死んだら嫌でしょ?」
「もちろんですよ! マスターが死んだら私も死にます」
2人が死ぬ所だったと言う訳か。
「もし食べさせるんならもっとゆっくりと1枚ずつお願いしていい?」
「はい、マスター」
ナフィは涙目でしっかりと頷いた。
時間もまだある事だし、飯の続きをしようかな?
何だか意識が戻ってお腹がちょっとだけ空いている。
「ナフィ、そろそろご飯リスタートする?」
「そうしましょう!」
元気よくナフィは答えた。
本当に飯と言う飯が好きだな。この小さい身体のどこにこの量のご飯や肉が入って行くのだろう。
不思議だ。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
けもみみ幼女、始めました。
暁月りあ
ファンタジー
サービス終了となったVRMMOの中で目覚めたエテルネル。けもみみ幼女となった彼女はサービス終了から100年後の世界で生きることを決意する。カンストプレイヤーが自由気ままにかつての友人達と再開したり、悪人を倒したり、学園に通ったりなんかしちゃう。自由気ままな異世界物語。
*旧作「だってけもみみだもの!!」 内容は序盤から変わっております。
Ancient Unfair Online ~万能武器ブーメラン使いの冒険記~
草乃葉オウル
ファンタジー
『Ancient Unfair Online(エンシェント アンフェア オンライン)』。
それは「不平等」をウリにした最新VRMMORPG。
多くの独自スキルやアイテムにイベントなどなど、様々な不確定要素が織りなすある意味自由な世界。
そんな風変わりな世界に大好きなブーメランを最強武器とするために飛び込む、さらに風変わりな者がいた!
レベルを上げ、スキルを習得、装備を強化。
そして、お気に入りの武器と独自の戦闘スタイルで強大なボスをも撃破する。
そんなユニークなプレイヤーの気ままな冒険記。
※小説家になろう様にも投稿しています。
ーOnly Life Onlineーで生産職中心に遊んでたらトッププレイヤーの仲間入り
星月 ライド
ファンタジー
親友の勧めで遊び、マイペースに進めていたら何故かトッププレイヤーになっていた!?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
注意事項
※主人公リアルチート
暴力・流血表現
VRMMO
一応ファンタジー
もふもふにご注意ください。
運極さんが通る
スウ
ファンタジー
『VRMMO』の技術が詰まったゲームの1次作、『Potential of the story』が発売されて約1年と2ヶ月がたった。
そして、今日、新作『Live Online』が発売された。
主人公は『Live Online』の世界で掲示板を騒がせながら、運に極振りをして、仲間と共に未知なる領域を探索していく。……そして彼女は後に、「災運」と呼ばれる。
Another Of Life Game~僕のもう一つの物語~
神城弥生
ファンタジー
なろう小説サイトにて「HJ文庫2018」一次審査突破しました!!
皆様のおかげでなろうサイトで120万pv達成しました!
ありがとうございます!
VRMMOを造った山下グループの最高傑作「Another Of Life Game」。
山下哲二が、死ぬ間際に完成させたこのゲームに込めた思いとは・・・?
それでは皆様、AOLの世界をお楽しみ下さい!
毎週土曜日更新(偶に休み)
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる