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第一章この章の後半を読んではいけない。

第5話 彼と彼女のオープニング5

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 神崎麗華、まさかあの人がこのゲームに居るなんて思いもよらなかった。
 まぁ、正確に言うとゲームをしていること自体は別に恥ずかしがったり気にしたりする必要は無い。

 だけど、名前が神裂となると話は別だ。

 モンスター撃退ptランキング日本9位で最高火力は400万越え。
 日本版のBOヘレネスじゃ超有名人だ。
 神獣クラスのモンスターを単独で討伐した快挙も持っている。

 最初についた二つ名は噛み裂き麗華。
 この時は孤高の戦士って感じではなく刺々しい性格から言い寄る男をどんな奴でも叩き潰していたからだ。
 そのお陰で男は一切彼女に近づかなくなった。 
 ただ、実力をつけて神獣を1人で討伐した時には神裂麗華の二つ名がになっていた。
 そして彼女はギルドの指揮も執っていた。

 ギルド自体は少数だがかなりの精鋭だ。
 名前が出て来ない何だっけか? まぁ、後で会いに行けばいい。

「マスター、見てくださいあんな所に大きなモンスターが吊るされてますよ」

 ナフィは元気の良い子供のようにはしゃいでいる。
 初めて見るのだろうか? 市場にある色々な物を興味津々に見ている。

「BOの世界だったら割と普通なんじゃないかな?」

 そう、僕らの知っている限りではBOシリーズの世界では普通の後継である。
 特にRPG系のゲームでは普通であり、ギリシャ以外にも色々な時代があった。
 激動の時代を歩んだローマやドイツの元となったプロイセン、海を題材にしたアトランティックなど様々な物がある。なお、BOシリーズとは初めて体感一体型VRゲームを作り出した会社の作品でゲーム界どころか全世界に衝撃を与えた。

 当時は小さかった故にあまり感じれない話だが。
 だが当時の感覚を支配せよ。と言う広告は小さかった僕でも鮮明に覚えてる。
 開発会社はJV社(ジャパンヴォルテックス社)で柔軟性の高い開発のお陰で利用可能なほぼ全ての分野に取り入れられ、BOヘレネスはその会社が作った11作目の作品だ。

「素材の交換所ってあちらでしたっけ?」

 血なまぐさく鉄っぽい臭いが鼻に伝わってくる。その中でナフィは正解の方向に指を指した。

「そっちで合ってるよ」

 地理的な情報はもしかしたらナフィの方が詳しいかもしれない。
 僕の覚えているマップと地形が全く合わないのだ。
 異変前のヘレネスはもっと平坦な地形で港からワールドチェンジで受付がある山に飛べたがそこの所はどうなっているのだろうか。
 序にワールドチェンジは指定の場所でしか出来なくて魔法陣に入ればすぐに行きたい場所に飛べる。
 この世界がおかしくなってからというものゲームと同じ物とそうでは無い物が不規則に存在している。

 お陰で割とまだ混乱気味だ。

 電子的なメニューだったりモニターが出る掲示板は全く作動しない。
 その代わりに掲示板に情報が貼り付けられていた。
 その他にもログアウトやゲームメニューに戻るなど色々と探したが全く見つからなかった。

 それ以上にアイテムは古い袋のようなカバンにに入るのに中は四次元ポケットみたいに空間が広がっているので使いにくい。
 と言うより実際に見てみると以外にも気持ちが悪い。ただ、装備は基本的に袋に入れないようにした方が良さそうだ。
 手が切れたり刺さるかもしれない。
 この世界じゃ怪我しても回復しないかもしれない。
 そんなんで怪我して冒険が出来なくなったら元も子も無い。
 しかも、僕の場合クラスの性質上こう言った人の多い場所では力を使えない。もし、ゲームの力が使えるなら簡単に犯罪者にだってなれるだろう。

 もちろん、そんな事は望んでいないけど。

「着きましたよマスター」
「初めはとりあえず鍛冶屋に行って装備の購入だね」
「すぐそこですね」

 市場は噴水を中心に道が四方向に広がっている。
 入口から見るとまっすぐ前に進めば討伐クエストの受付に行ける。
 左側は鍛冶屋があったりアイテム屋があったり。
 右側はモンスターが吊るされてたり食料品店が多い。
 僕達がまず行ったのは左の道で鍛冶屋に入った。
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