差掛エッセイ

「音楽ファンタジーゆめ」はご存知ですか

３０代以上の方々なら、かつて子どもの頃、とあるNHKのテレビ番組が放映されていたことを覚えていらっしゃるだろうか。

アレンジされたクラシック音楽を、独特のCGアニメと共に干渉する「音楽ファンタジーゆめ」である。

始めは野菜のキャラクターをしたオーケストラがズッコケ劇を展開し、そのあとクラシック音楽とCGの融合が披露されるのである。

たしか、後期はパソコンの親子？兄弟だったと思う。

特筆すべきはそのCG世界であり、他の追随を許さぬ独自世界を展開していた。

一種不気味で、怪異であったり、得体の知れない世界であったりしたのである。

奇妙な怪物に追いかけられたり、人の形をしたモノが延々と旅に出たり、奇妙な絵画がメタモルフォーゼしたり・・・

筆舌に尽くしがたいが、どんな世界か気になる方はインターネットなどで調べていただきたい。


そこで、私は現在ハマっている音楽でvaporwaveがある。

これは過去80年代90年代の大量消費、Windows９５、一般化されたPCなどノスタルジックかつ奇妙な心象風景を描くものでもある。

私にはこのノスタルジックな風景や、奇妙なＣＧが「音楽ファンタジーゆめ」に重なって見えるのである。

音楽自体は「音楽ファンタジーゆめ」はクラシックなので路線は異なるが、懐かしさを感じる中に若干の不気味さ、奇妙さが漂うのは共通する世界観があると思うのである。


…というワケで、音楽は異なるものの、vaporwaveで感じる奇妙なノスタルジーやＣＧ世界をお望みの方は「音楽ファンタジーゆめ」を是非チェックしていただきたい