差掛エッセイ

色白ゆうじろう

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Windows95の思い出とその時代

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私はパソコン初心者でたいして詳しく無い事を予め断っておきたい。

間違ったことを書いていたらごめんね。

ゲーミングPCを手に入れ、今私はWindows11を使っている。

グラフィックは美麗、動きはサクサク、駆動音も気になったことはない。

まさに現代先端のOS。詳しくは分からないのでその程度しか説明できない。



そんな中、ハマっているベイパーウェイブつながりで、古いパソコンの駆動音や画面を動画で見た。

その瞬間、私はノスタルジーからまんまと失われた子供時代に情動がタイムスリップしたのだった。

(嗚呼、これぞベイパーウェイブを鑑賞する真髄と言えよう)

Window95が発売されたのは、歴史的な出来事として現代史の年表にも掲載されている事が多い。

当時私は9歳だった。

博物館に設置されていたパソコンを使い、WEBページやコンテンツをテンキーで選択し、表示させるというプリミティブなパソコンしか触ったことがなかった。

表示されるのは地方のウェブサービスである

画質はどのWEBページもファミリーコンピュータ以上スーファミ未満といったところ。

令和の現在からしたら非常にエモいのだが、そのWEBサービス名すら忘れてしまった。

YahooとかGoogleでもない。

地方名が入った「ナントカ市ウェブサービス」とかだった気がする。

そんな中、電気店で時として目にするWindows95のGUI(今では主流の、コマンド方式ではなく描画されたボタンやアプリを起動する方法)には感動したのである。

ワクワクする起動音、フロッピードライブ(ですかね?)の「ブービー‥ブービー」という音。

カリカリと何かを読み込んでいる音。

真っ白なブラウン管モニターに描画される画面、白いタワーからひっきりなしに鳴る「ブービーブービーッ、カリカリカリ」と音を立てる駆動音

あの全ての音が子供の頃の私を酔わせたのだった。

だが、実際のところ、いちキッズがパソコンを手に入れるなんて夢のまた夢だった。

当時はブログやSNSもない。一般人にはネットとコンピュータの敷居も高く、よほど知識ある人をのぞき、仕事で使わないなら遊ぶしかなかったのだ。

買ってもらえるわけもない。

もし、親が買ってくれてイジってたらなあと今も思うが‥

結局叶わず、ひたすら難しくてよくわからないパソコンの雑誌なんかを買ってもらっていた。

数年後、デアゴスティーニから「EASY PC」というパソコン入門雑誌が出版され、両親は毎号買ってくれていた。

当時私が12歳くらいの頃か。

結局ろくに読み解かないまま、雑誌よりも遥かにパソコンは進んでしまった。

今も実家で1998年の世界を公式バインダーに秘めているはずだ。

結局私がパソコンを手にしたのは、高校生くらい。

父からネットリテラシーが厳しくなり、私用のパソコンを仕事で利用出来なくなったとかで古いパソコンをもらった。

windows98であったが、嬉しくてよく触っていた。

「ルナティックドーン 前途への道標」がカツカツ動いたのは記憶している。

それから、大学生の頃家電量販店で微妙なパソコンを掴まされ、さらにビビリの私はインターネットを過度に恐怖して手を出さなかった。

オフライン専用のPentium4を大学四年間ワープロ使いしていたのだった。

まあ、年賀状作りと、ムービーメーカーで友人の結婚式ビデオを作ったりしたので多少は役に立ったかもしれない。

だが、家電量販店には「ゲームなんて余裕でできます!」と言われながら「シムシティソサエティーズ」すら動かなかった時は、怒り狂ったのを覚えている。

まあ、情弱の私が悪いのだが。

今使っているゲーミングPCは、駆動音はあるがカリカリ言わない。

ディスクドライブを使っても気にならない程の音である。

全て進歩した。

技術革新というのは目覚ましい。

ニンテンドー64がレトロゲームと言われるはずである。

しかしベイパーウェイブを聞き、懐かしい画面、懐かしい音を聞くとふとあの頃の思い出が脳裏をよぎる。

フロッピードライブが鳴らす「ブー!ビーッ」と、読み込みの「カリカリカリ」という音。

そしてWindow95のロゴ

私はその古き良きパソコンの前で、目を輝かせた少年のひとりだったのだ。

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