【完結】ねこの国のサム

榊咲

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〈本編〉

ブチとミケの帰省2

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 ブチとミケはミケの家に着きました。

 ミケが玄関を入って「母さん、ただいま」と言いました。
 部屋からハナが出て来て「ミケ、お帰り」と言いました。

 玄関にはブチも居て「おばさん、こんにちは」とハナに言いました。
 ハナもブチに気が付いて「まぁブチちゃん、こんにちは。元気だった?」と言いました。
「えぇ、元気にしてましたよ。なぁ、ミケ」と返事をしました。

「じゃぁ、ミケ、またな。…おばさん、お邪魔しました」と言って家に帰ろうとしました。それに「あぁ、また」とミケも言いました。ハナも「ブチちゃん、もう帰るの?」とブチに聞きました。

「えぇ、弟達が待ってるので。また来ます」とハナに返事をして、家に帰る為、踵を返しました。
「また、きてね」と言ってハナはブチを見送りました。

~~~~~~~~

「アゴ母さん、今帰ったよ」とブチは玄関から居間に入りながらアゴ母さんに言いました。
「おかえり、ブチ。…ハナさんに会った?」とブチに聞きました。
「うん、あったよ。おばさんも元気だよね!…母さんも元気だよね。そういえばサム達は元気だったの?」

「サム達は元気だったわよ!…私たちおばさんは元気よ!!…元気で悪かったわね」
「そんな事言わないでよ。やっぱりサム達もまだ小さいから心配なんだよ」
「わかってるわよ。心配かけてごめんね。…さぁ、食事にしましょう。サム達も待ってるわ」
「うん、今までの事はご飯を食べながら話そう!」

 アゴ母さんの後に続いてブチも食堂向かいました。
 食堂ではサム達が「ブチ兄ちゃん、早く早く」と言ってブチとアゴ母さんを待っていました。

「じゃぁ、食べましょう!…いただきます」とアゴ母さんが席に着いて言いました。ブチも席に着き、サム達と一緒に「「「いただきます」」」と言って食べ始めました。

「ブチ兄ちゃん、今回はいつまでいるの?」と早速サムが聞きました。
「今回は3日間かな」とブチが答えました。
「えぇ~、3日間なの~、短いよ~」とサムがぷーと頬を膨らませて不満を言いました。
「サム、ブチに無理を言っちゃダメよ」とアゴ母さんがサムを嗜めました。

「だって、新しく友達になったクロ達にブチ兄ちゃんとミケ兄ちゃんを紹介するって約束したんだもん」とサムが言いました。
「そうなのか?…いつ友達になったんだ。俺が居た時は居なかったよな」とブチがサムに聞きました。

「う~んと、最近だよ。ねぇ、ニセイ』とサムがブチに言いました。
 ニセイも「最近引っ越して来たヤツだよ」と言いました。
「そうか、友達が増えてよかったな。サム、ニセイ」
「「うん」」とサムとニセイが言いました。

「ブチ兄ちゃんはどんな事してたの?」とサムが聞きました。
「そうだな、向こうの公園の整備や部屋の掃除、あと地域のパトロールなんかをしてたな」とブチが言いました。
「ブチ、ゴンさんに迷惑かけてない?…大丈夫なの」とアゴ母さんがブチに聞きました。

「アゴ母さん、大丈夫だよ。………そうそうあっちでお世話になってるおじいさんが居るんだけどアゴ母さん知ってるかな…俺の名前とよく似てるんだ、ブッチさんって言うんだけど」とブチがアゴ母さんに聞きました。
「ブッチさんねぇ。………う~ん、ちょっと思い出せないわね。その人にもお世話になったのね」
「そうなんだよね。…色々教えて貰ったんだ。すっごくためになたよ」
「そうなのね。またお礼に行かないといけないわね」とアゴ母さんが言いました。

 お互いに離れていた時のいろいろあった事を話しました。アゴ母さんもブチが色々な人達と関わり合っていろんな事を体験して成長していると思いました。

「ブチ兄ちゃん、明日、クロ達に会ってくれる?」とサムがブチに聞いてきました。
「ああ、大丈夫だぞ」とブチもサムに言いました。
「よかった…。ニセイも明日でいいよね?」とサムがニセイに聞きます。
「うん。いいよ」とニセイも同意しました。
 
「じゃぁさぁブチ兄ちゃん、明日はよろしくね。ミケ兄ちゃんもういいかな?…ブチ兄ちゃん」とサムがブチに聞きました。
「大丈夫だと思うぞ。なんならミケに聞いてみるか?」とブチがサムに言いました。
「ブチ兄ちゃん、聞いてくれる?」
「わかった、わかった。ミケに聞いてみるからな、心配するな、なぁ」

 サムはミケがクロ達に会ってくれるか心配でブチに聞いて欲しいと頼みました。
 ブチはサムに心配するなと言葉と行動で示しました。が、サムはどうしても心配でブチに何度も頼みました。
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