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①沙漠を行く
⑵オアシスまでの出来事
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ユーリは護衛のダイに促されて商隊に戻り、父親にダイに言われた事を伝えようとしたその時
「ユーリ、勝手にラクダを使って!」
「お、お父さん。ゴメンなさい!……で、でも人助けなんだよ~」
「はぁ、何言ってんだ!反省しなさい!……と、そういえば、ダイはどうした。ユーリ、お前を追いかけて行った筈だが……」
「だからね、お父さん。ダイおじさんは人助けの真っ最中だよ」
「おい、ユーリ。本当なのか?こんな沙漠にか?」
「だから、本当なんだってば!」
ユーリは父親が信じてくれないので、癇癪を起こす一歩手前で叫びます。父親はまさかこんな沙漠の中に人が倒れているわけないと、半信半疑でユーリの話を聞いていたのです。でも、ユーリを追いかけさせた、護衛のダイが一緒に帰ってきていない事から本当の事だと信じた様です。
「ユーリ、その男をどうやって見つけたんだ?」
「えぇ、今聞くこと?」
「ユーリ!……お父さんの仕事は?……」
「ご、ごめんなさ~い!……」
「だから仕事は?」
「えぇと、商隊を安全に街から街へ向かわせる責任者?です」
「ほぉ、わかってるじゃないか」
「そ、そりゃね、私はここで生まれ育ったんだもの」
「わかっていて、無謀にもラクダを駆って行ったのか?ううん」
「お父さん、ゴメンなさい。……次からは気をつけるから、許して!」
「あのなぁ、そんな事を言ってるんじゃぁないんだ!いいか、父さんも心配したがこの商隊の皆んなだって心配したんだぞ。いい加減、反省してくれ」
「はい、お父さん」
「さぁ、皆んなに顔を見せてこい!……皆んなに謝るんだぞ」
「うん。あ、そうだ、お父さん。ダイおじさんから伝言頼まれたの」
「ううん、どんな事だ」
「えぇとね、私が見つけた人なんだけど、男の人だったの。それでね、その人用のテントと寝具を準備して欲しいって言ってた」
「わかった。じゃぁ、準備は父さんがするから、ユーリは皆んなに謝ってコイ。いいな」
「は~い。お父さん、好きよ!」
ユーリは父親に笑いながら『好き』と言って皆んなのいる方に歩いて行った。親の目から見ても、奇想天外な行動をとるユーリは危なっかしくて目が離せない娘に育ってしまった。困ったもんだっと思いながらも、甘やかしている自覚がある為、強く言えない事に悩む、お年頃の父親だ。そんな事を考えていると護衛のダイが戻ってきた。
「お~い、ダイ。ユーリが悪かったな」
「ああ、オヤジさん。こんな事どおって事ないぜ!」
「それで、この男がユーリの言ってたヤツか?」
「そうだよ。それにしてもユーリはどこからこの男を見つけたんだか……」
「まあ、それはオアシスについてからでいいだろう」
「そうですね。じゃぁ、オレは仕事に戻ります」
「ああ、悪かったな。よろしく頼む」
父親のヒロトもいつも不思議に思う事がある。ユーリはどこから見つけるのか、人助けの人を見つけるのだ。もう何回もそんな事が続く為に、商隊の皆んなが思っている事だった。ヒロトもユーリが物心ついた頃から不思議と沙漠で人を助けていた為に自分が何か引き寄せているのかとも、思った時期もあった。
だが、最近はユーリ自身が見つけて来るようになった為に、ユーリ自身に何か神の加護があるのではないかと思っている。何か不思議な力が働いているのだろうか?ヒロトはユーリの将来が心配になって来るのだった。
そう、ヒロトの心配はユーリが見つけた男によってもたらされる事になるのだった。
「ユーリ、勝手にラクダを使って!」
「お、お父さん。ゴメンなさい!……で、でも人助けなんだよ~」
「はぁ、何言ってんだ!反省しなさい!……と、そういえば、ダイはどうした。ユーリ、お前を追いかけて行った筈だが……」
「だからね、お父さん。ダイおじさんは人助けの真っ最中だよ」
「おい、ユーリ。本当なのか?こんな沙漠にか?」
「だから、本当なんだってば!」
ユーリは父親が信じてくれないので、癇癪を起こす一歩手前で叫びます。父親はまさかこんな沙漠の中に人が倒れているわけないと、半信半疑でユーリの話を聞いていたのです。でも、ユーリを追いかけさせた、護衛のダイが一緒に帰ってきていない事から本当の事だと信じた様です。
「ユーリ、その男をどうやって見つけたんだ?」
「えぇ、今聞くこと?」
「ユーリ!……お父さんの仕事は?……」
「ご、ごめんなさ~い!……」
「だから仕事は?」
「えぇと、商隊を安全に街から街へ向かわせる責任者?です」
「ほぉ、わかってるじゃないか」
「そ、そりゃね、私はここで生まれ育ったんだもの」
「わかっていて、無謀にもラクダを駆って行ったのか?ううん」
「お父さん、ゴメンなさい。……次からは気をつけるから、許して!」
「あのなぁ、そんな事を言ってるんじゃぁないんだ!いいか、父さんも心配したがこの商隊の皆んなだって心配したんだぞ。いい加減、反省してくれ」
「はい、お父さん」
「さぁ、皆んなに顔を見せてこい!……皆んなに謝るんだぞ」
「うん。あ、そうだ、お父さん。ダイおじさんから伝言頼まれたの」
「ううん、どんな事だ」
「えぇとね、私が見つけた人なんだけど、男の人だったの。それでね、その人用のテントと寝具を準備して欲しいって言ってた」
「わかった。じゃぁ、準備は父さんがするから、ユーリは皆んなに謝ってコイ。いいな」
「は~い。お父さん、好きよ!」
ユーリは父親に笑いながら『好き』と言って皆んなのいる方に歩いて行った。親の目から見ても、奇想天外な行動をとるユーリは危なっかしくて目が離せない娘に育ってしまった。困ったもんだっと思いながらも、甘やかしている自覚がある為、強く言えない事に悩む、お年頃の父親だ。そんな事を考えていると護衛のダイが戻ってきた。
「お~い、ダイ。ユーリが悪かったな」
「ああ、オヤジさん。こんな事どおって事ないぜ!」
「それで、この男がユーリの言ってたヤツか?」
「そうだよ。それにしてもユーリはどこからこの男を見つけたんだか……」
「まあ、それはオアシスについてからでいいだろう」
「そうですね。じゃぁ、オレは仕事に戻ります」
「ああ、悪かったな。よろしく頼む」
父親のヒロトもいつも不思議に思う事がある。ユーリはどこから見つけるのか、人助けの人を見つけるのだ。もう何回もそんな事が続く為に、商隊の皆んなが思っている事だった。ヒロトもユーリが物心ついた頃から不思議と沙漠で人を助けていた為に自分が何か引き寄せているのかとも、思った時期もあった。
だが、最近はユーリ自身が見つけて来るようになった為に、ユーリ自身に何か神の加護があるのではないかと思っている。何か不思議な力が働いているのだろうか?ヒロトはユーリの将来が心配になって来るのだった。
そう、ヒロトの心配はユーリが見つけた男によってもたらされる事になるのだった。
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