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5歳児の書き取り
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■リーブル宮殿 図書室
今日からようやく家庭教師に文字を教えてもらえる。
年齢の近いものと話すのは楽しみだ。
仲良くなれるかも知れん。
この部屋に入るまではそのように思っておった。
だが、アリスとマリーナの顔色見ておれば、それは無理とすぐに解った。
頭上に黒玉を載せて、今にも吐きそうな顔をしておる。
悲しいのう・・・、心が痛む。
「アリス、マリーナよ。もし、気分が優れぬなら今日の授業は中止にしても構わぬぞ。無理をせぬが良い。」
「いえ、陛下・・、大丈・・夫でございます。お心・遣いあり・・がとうございます。」
-全く大丈夫ではないがな。
「そうであるか。では、無理のない範囲でよろしく頼む。今日は何を教えてくれるのだ。」
「今日は数字を・・覚えていただこうと思います。」
「そうか、数字は得意だ。読んだり書いたりはあまりせぬが、頭の中で計算はできるそ。すごいであろう。」
「さすが、陛下でございます。では、・・・これが『1』になります。こちらを10回・・書き取りをお願いいたします。」
「10回だな。承知した。・・・できたぞ。」
「では、今度は『2』を同じく10回・・・」
9までやって、最後に0を書き取りして、本日の授業は終了した。
数字の「0」から「9」までが書けるようになった!!
はぁ、これではアリスとマリーナをいじめているだけの気がする。
俺は暗算で九九もできるのに・・・
どうすれば良いのであろうか?
やはり、マリーに相談してみよう。
■リーブル宮殿 皇帝執務室
嬉しいことに、今日のティータイムにはマリーがマチルダを連れてきてくれた。
マチルダのほうは決して嬉しそうではないがな。
「マチルダよ、元気にしておるか?」
「はい、陛下。ありがとうございます。」
「・・・」
「・・・」
-やはり、何を話して良いのかが解らん。
「マリーよ。余にも家庭教師をつけてもらったのじゃ。」
「はい。そのように聞いております。よろしかったですね。」
「うむ。これからが楽しみじゃ。じゃが、まだ家庭教師の二人と仲良くなれておらぬ。どうすれば、仲良くなれるであろうか?」
「そうですね。少しお時間が必要だと思います。あわてず、ゆっくりとが良いと思います。」
「そうか、わかった。そのようにしよう。」
「マチルダもそのように思うのか?」
「はい、陛下。お時間が必要かと。」
-おぬしにも必要なのじゃな。
-良かろう、あせりは禁物じゃ。
■リーブル宮殿 皇帝執務室
友達作りの道のりは長い。
先に白玉の仲間を増やすこととしよう。
「ハンスよ。先日、呼び寄せたノットランドの公使に改めて礼を言いたい。適当な品を用意して、先方の都合に合わせて面会の日取りを決めよ。」
「承知しました。」
「それと、軍事演習の際にグレイブル将軍とリーブル5本槍と言うものたちの活躍が見事であった。彼の者たちにも適当な褒美を与えておけ。」
「承知しました。」
「近衛隊に編入した、騎馬兵は何名残っておる?」
「フラン共和国に300名おくりましたので、残りは150名ほどになります。」
「ならば、その中で貴族の子弟でないものから10名選んで出仕させよ。そうじゃな、武術に長けていないものを選ぶようにしろ。」
「承知しました。」
「それと、ラインハルトを明日にでも出仕させよ。」
「承知しました。・・・陛下。」
「いかがした、ハンス?」
「いえ、陛下のほうこそ何かございましたか?」
「いや、忘れておったことをまとめて思い出しただけじゃ。」
-頭の中のヤツが言っている。とは言えんしな
-余裕はそんなにないということじゃな。
今日からようやく家庭教師に文字を教えてもらえる。
年齢の近いものと話すのは楽しみだ。
仲良くなれるかも知れん。
この部屋に入るまではそのように思っておった。
だが、アリスとマリーナの顔色見ておれば、それは無理とすぐに解った。
頭上に黒玉を載せて、今にも吐きそうな顔をしておる。
悲しいのう・・・、心が痛む。
「アリス、マリーナよ。もし、気分が優れぬなら今日の授業は中止にしても構わぬぞ。無理をせぬが良い。」
「いえ、陛下・・、大丈・・夫でございます。お心・遣いあり・・がとうございます。」
-全く大丈夫ではないがな。
「そうであるか。では、無理のない範囲でよろしく頼む。今日は何を教えてくれるのだ。」
「今日は数字を・・覚えていただこうと思います。」
「そうか、数字は得意だ。読んだり書いたりはあまりせぬが、頭の中で計算はできるそ。すごいであろう。」
「さすが、陛下でございます。では、・・・これが『1』になります。こちらを10回・・書き取りをお願いいたします。」
「10回だな。承知した。・・・できたぞ。」
「では、今度は『2』を同じく10回・・・」
9までやって、最後に0を書き取りして、本日の授業は終了した。
数字の「0」から「9」までが書けるようになった!!
はぁ、これではアリスとマリーナをいじめているだけの気がする。
俺は暗算で九九もできるのに・・・
どうすれば良いのであろうか?
やはり、マリーに相談してみよう。
■リーブル宮殿 皇帝執務室
嬉しいことに、今日のティータイムにはマリーがマチルダを連れてきてくれた。
マチルダのほうは決して嬉しそうではないがな。
「マチルダよ、元気にしておるか?」
「はい、陛下。ありがとうございます。」
「・・・」
「・・・」
-やはり、何を話して良いのかが解らん。
「マリーよ。余にも家庭教師をつけてもらったのじゃ。」
「はい。そのように聞いております。よろしかったですね。」
「うむ。これからが楽しみじゃ。じゃが、まだ家庭教師の二人と仲良くなれておらぬ。どうすれば、仲良くなれるであろうか?」
「そうですね。少しお時間が必要だと思います。あわてず、ゆっくりとが良いと思います。」
「そうか、わかった。そのようにしよう。」
「マチルダもそのように思うのか?」
「はい、陛下。お時間が必要かと。」
-おぬしにも必要なのじゃな。
-良かろう、あせりは禁物じゃ。
■リーブル宮殿 皇帝執務室
友達作りの道のりは長い。
先に白玉の仲間を増やすこととしよう。
「ハンスよ。先日、呼び寄せたノットランドの公使に改めて礼を言いたい。適当な品を用意して、先方の都合に合わせて面会の日取りを決めよ。」
「承知しました。」
「それと、軍事演習の際にグレイブル将軍とリーブル5本槍と言うものたちの活躍が見事であった。彼の者たちにも適当な褒美を与えておけ。」
「承知しました。」
「近衛隊に編入した、騎馬兵は何名残っておる?」
「フラン共和国に300名おくりましたので、残りは150名ほどになります。」
「ならば、その中で貴族の子弟でないものから10名選んで出仕させよ。そうじゃな、武術に長けていないものを選ぶようにしろ。」
「承知しました。」
「それと、ラインハルトを明日にでも出仕させよ。」
「承知しました。・・・陛下。」
「いかがした、ハンス?」
「いえ、陛下のほうこそ何かございましたか?」
「いや、忘れておったことをまとめて思い出しただけじゃ。」
-頭の中のヤツが言っている。とは言えんしな
-余裕はそんなにないということじゃな。
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