上 下
321 / 343

Ⅱ-160 ネフロス国4

しおりを挟む
■ネフロス国 密林

 猿人たちは“命令”を先送りすることが出来ないと身をもって理解した。首筋に刻まれているネフロスの紋章が焼けるときの痛みは、生きていることを放棄したくなるほどだった。あの緑の箱に乗っている人間達を敵に回せば死ぬことは確実だったが、紋章の痛みを感じて生き続けるぐらいなら・・・、死んだほうがましだ。

 多くの猿人の考えが一致したところで、全員で一斉に襲い掛かることになった。他に大した作戦も無かったし、ひょっとすると何匹かは相手にたどり着くことが出来るかもしれない。猿人たちでさえその可能性が高いとは思っていなかったが・・・。

 不思議なことに地上に溢れていた死神竜を見ることが無くなった密林を木と地面を使い分けながら素早く移動して、獲物が居るあたりに近づいたところで新たな気配に気がついた。

 -おい! 何か来るぞ! 
 -強い奴だ! 
 -危ないぞ! どうする!?
 -どうするって、行くしかないだろう?
 -そうだ、どうせ死ぬんだ! 行くしかない!

 猿人たちが感じた気配は今まで戦ったどんな相手よりも強い気配だったが、不思議なことに怖さ以外の力強さを感じた。

「なあ、メイ。シンディの仲間、猿人は他にいないんじゃないのか?」
「仲間は神殿に捕まっちゃった。外にいるのはシンディだけだって」

 捕まったはずの猿人が俺達を囲んでいると言う事は、猿人もネフロスの仲間と言う事か、少し可哀想だが、敵ならば容赦なく殺すしかないな。

「ミーシャ、猿人を見かけたら撃ってくれ」
「殺して良いのか?」
「構わない。だけど、シンディと他は見分けがつくかな?」
「ああ、私は大丈夫だ」

 俺には見分けがつくとは思えなかったが、ミーシャ様がそういうなら大丈夫なのでしょう。

 シンディはシルバーの後を追って走り始めたが、すぐに追いつけなくなった。神殿で捕らわれている仲間たちは何かの術で逆らえないようになっている。仲間を森の中でめったに見かけることは無いし、シンディは見つからないように出来るだけ洞窟の外に出ないようにしていた。猿人の種族は昔からこの森を縄張りとしている。地上には危険な敵が多かったが、樹々を渡り歩くことが出来る猿人は地上の獣と上手く折り合いをつけて暮らしていた。だが、神殿が突然現れてから、この森のすべてが変わった。死神竜が密林の生存環境を激変させて仲間の多くが命を失い。さらに空飛ぶ亀からしびれ矢や網が飛んで来て、生きたまま連れて行かれた。

 残った仲間たちは大きな洞窟を見つけて隠れて暮らしていたが、そこも安全では無かった。シンディが夜中に洞窟から出て果物を取りに行くと、戻った時には神殿の兵士達が入り口を囲んでいたのだ。木の上で息をひそめて眺めていると、洞窟の外から煙を送り込んで出て来た仲間たちを網で捕らえて、次々に檻の中へと入れて行った。シンディは震えながら黙ってその光景を見るしかなかった。

 メイが農場から連れ出されるときに、助け出せたのは本当に偶然だった。兵士達が少女を亀の上に乗せて飛び去るのを眺めていたが、亀に縛り付けた檻がバランスを崩して落ち始めたのだ。乗っていた兵士達は亀を地上に降ろすと、メイを檻から出して檻を安定させるために亀の上で作業をし始めた。檻の外にいる少女を見て無意識のうちに体が動いていた。木の上から近づいて、地上にいたメイを抱きかかえると一目散に逃げ出した。密林が濃いところを選んで、走り、飛び、無我夢中で隠れ家にした洞窟へと駆け戻った。

 メイは猿人に連れ去られても泣くことも無かった。シンディが話しかけると、ちゃんと答えてくれたし、シンディがという名前もメイがつけてくれたものだった。食事は果実と木の実ぐらいしか用意してやれなかったが、夜は二人で抱き合って眠り、それなりに二人だけの生活で満足していた。

 ストック達が森に入って来た時は森全体が騒ぎになっていた。シンディは出来るだけ近寄らないようにしていたが、人間の悲鳴が少なくなってきたところで様子を見に行くとストックが死神竜に追われて走って来た。助けてやろうと思ったのは、メイと暮らしていたからだ。自分には仲間がいないが、メイには同じ人間の仲間がいた方が良いと思った。実際に洞窟で3人が暮らしていると、メイとストックで話をすることが多くなり、メイの目に生気が戻って来たから、シンディもうれしく思っていた。

 そして今、得体のしれない人間が洞窟に入って来た。食べるものもくれたし、メイとストックに優しくしてくれている。だけど・・・、神殿に捕らわれた仲間は敵だと思っているようだった。仲間もあの人間を敵だと思っているなら戦いになる。戦いになると仲間は死ぬだろう、シンディは本能で新しい人間達の強さを感じ取っていた。それにあの狼・・・。

 -仲間には戦う事を思いとどまって欲しい。

 あの狼は仲間を殺しに行ったのだろう。人間達の仲間だから当然だと思う。なんとか仲間を殺さないようにしてもらうためにシンディは必死で追いかけたが、巨大な銀狼が走って言った方角から凄まじい咆哮が密林全体に響き渡り、シンディはその場で立ちすくんでしまった。

 -ダメだ、間に合わなかった・・・。

 猿人たちも巨大な銀狼を木の上から見ている事しかできなかった。囲んで上から飛びかかるのが狩りの基本だが、誰も行動を起こせない。銀狼は大きく美しかった。猿人が手出しをできるようなもので無いことは一目でわかる。だが、何もしなければ紋章の呪いが・・・。

 -グゥォォーーーン!

 猿人の悩みは銀狼の咆哮で吹き飛ばされた。金縛りにあったように体が動かなくなって、全員が木から地面へと落ちて行った。地上に落ちても体がピクリとも動かない。それに、首筋の紋章から痺れるような感触が伝わってくる。

 -このまま死ぬのだろう・・・

 猿人たちは横たわってそう思っていたが、しばらくすると痺れが収まり、体が動くようになった。起き上がった時には銀狼がゆっくりと来た方向へ戻って行くところだった。

 -おい、何があった?
 -あの狼は俺達を殺さないのか?
 -判らない・・・
 -首の紋章が変になったが・・・
 -俺もだ! 痺れたみたいになったぞ!
 -一体何が・・・、おい! お前の首の紋章が消えているぞ!
 -何? 本当か?・・・お前のも消えている!
 -もう、あの痛みが無いのか!

 猿人たちは交互に首の紋章が消えていることを確認すると地上で飛びはねて喜びを表した。

 -あの狼の・・・、いや、狼様のおかげかな?
 -そうだろう、そうとしか思えない。
 -おい! あいつは!

 飛びはねている仲間の所へシンディがやって来た。途中でシルバーとすれ違ったが、シルバーは何事も無かったようにサトル達が居る方向へと去って行った。

 -みんな! 大丈夫か!? あの狼はお前達を襲わなかったのか?
 -ああ、無事だ! それどころか、俺達を縛っていた紋章を消してくれたんだ!
 -紋章?

 猿人たちはこれまでの事をお互いに説明し、これからどうするかを相談した。

 -神殿から出来るだけ遠くへ行くか?
 -だが、この森から離れて生きていけるだろうか?
 -・・・。

 この森以外で暮らしたことの無い猿人たちは他へ行くことが怖かった。しかし、密林で暮らすと言う事は神殿の兵に怯えて暮らさなければならない。

 -あの、狼様はどうだろう?
 -狼様? どうするんだ?
 -ついて行けば、神殿に襲われることも無いんじゃないか?
 -いや、あの狼の仲間は神殿と戦おうとしているぞ。

 シンディはサトル達の話を仲間に伝えた。

 -そうか、狼様は戦うのか・・・。だが、その方が良いのでは無いか?
 -どうしてだ?
 -こいつの話では、狼様とその仲間は強いのだろう? ひょっとすると神殿の奴らを・・・。
 -神殿の奴らに勝てるもんか! あいつ等は飛べるんだぞ! 変な術もあるし!
 -狼様の仲間も術を使えるぞ、それに美味い物を出してくれる。
 -美味い物!? それは何だ? 肉なのか?
 -ああ、肉も入っているが、今までで一番おいしい食い物だった。
 -本当か!? じゃあ、狼様の所へ行こう! 手下にしてもらえば、美味い物が食えるかも!
 -美味い物か! 神殿に仕返しもしたいし、狼様の所へ行こう!

 話し合いの結果、猿人たちはシンディに連れられてサトル達のいるベースキャンプへと向かった。

「おい、サトル。猿人たちがこっちへ来たぞ」
「そうか、俺も撃てるように準備するよ」
「いや、様子が変だな。殺気も感じられないし、シンディが先頭で後ろにぞろぞろと・・・」
「うん?」

 双眼鏡でミーシャが見ている方向を確認すると、猿人たちが地面を小走りにかけてくるのが見えたが、キャンプ手前で一旦止ると1匹だけが走って来る。たぶん、シンディだ。

「メイ、シンディが仲間と一緒に戻って来た。何があったのか聞いてくれるか?」
「うん」

 ハンバーガーを食べると眠そうにしていたメイが目をこすりながら、俺の横に来ると同時にシンディが目の前にたどり着いた。

 -キィ、キヤィ、キイーッウ! ・・・

「狼が仲間を助けてくれたから、みんなは狼の言う事に従うって」
「・・・シルバー。お前が助けてきたのか?」

 先に戻って来て寝そべっていたシルバーは尻尾を軽く振って“YES”の返事をした。どんな風に助けたんだろう?まあ、シルバーの様子を見ると猿人たちは敵ではないだろうが、シルバーが猿人に指示を出すとは思えない。

「俺の言う事が聞けるなら、こっちに来ても良いぞ。だけど、俺達は神殿と戦うからな。それに協力することが条件だ」

 -キッ! キャィ! 

「わかったって言ってるよ」
「よし、じゃあ。せっかくだから食べ物を出してやるか」

 猿人の知能がどれだけか判らないが、魔法が使えないこの場所で戦力が増えるなら使わない手は無いだろう。俺は猿人たちの使い道を考えながら、大量のハンバーガーを用意してやった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

転生したら武器に恵まれた

醤黎淹
ファンタジー
とある日事故で死んでしまった主人公が 異世界に転生し、異世界で15歳になったら 特別な力を授かるのだが…………… あまりにも強すぎて、 能力無効!?空間切断!?勇者を圧倒!? でも、不幸ばかり!? 武器があればなんでもできる。 主人公じゃなくて、武器が強い!。でも使いこなす主人公も強い。 かなりのシスコンでも、妹のためなら本気で戦う。 異世界、武器ファンタジーが、今ここに始まる 超不定期更新 失踪はありえない

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~

m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。 書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。 【第六部完結】 召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。 一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。 だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった! 突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか! 魔物に襲われた主人公の運命やいかに! ※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。 ※カクヨムにて先行公開中

異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~

WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
 1~8巻好評発売中です!  ※2022年7月12日に本編は完結しました。  ◇ ◇ ◇  ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。  ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。  晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。  しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。  胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。  そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──  ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?  前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

処理中です...