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Ⅰ-95 これからの話
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■未開地 迷宮の前
お宝を回収した俺達は速やかに洞窟から撤退して、クロカン4WDに乗り込んだ。帰りはできるだけ戦わずに未開地を脱出する方針だ。ミーシャを助手席に座らせて、俺は後部座席に座った。
「サリナ、スピード出していいからな。恐竜が出てきても、俺が止めろといわない限りは走り続けろ」
「本当に!? わーい! 行きはつまらなかったんだよね」
来る時は徐行運転だったから楽しくなかったようだ。ちびっ娘は荒地の中で車と体を弾ませて、木と岩を交わしながら車をどんどん進めていく。地面も乾いてきたようで、タイヤがぬかるみに取られることも少なかった。
俺は後部座席の左右の窓からブローニングM2重機関銃を突き出している。止るつもりは無いが、大き目のヤツが来ればこいつで追い払うつもりだ。50口径の12.7mm弾では大ティラノをしとめられないかもしれないが、連射すれば近寄らないだろう。それより小さいやつはこいつがあれば問題ない。問題なのは車内がうるさくなることぐらいだ。
■バーンの東にある荒野
折角用意した重機関銃は使うことが無いまま無事に未開地エリアを抜けてくることが出来た。サリナはほとんど休憩せずに6時間ぐらい楽しそうに運転していた。俺は体が揺さぶられすぎて、少し車酔いに近いぐらい疲れたと言うのに・・・
日が落ちる寸前まで北に向かって走り、見える範囲には魔獣の居ない場所でキャンビングカーを呼び出した。日の光があるうちに三人で野外バーベキューの支度をして、周囲を大きな投光器で明るくしておく。二人はキャンピングカーで、俺はストレージでシャワーを浴びながら、これからの予定をどうするか考えていた・・・
完全に日が落ちた荒野のなかで、俺たちだけが大きな投光器の下で浮かび上がっている。ミーシャも俺も手の届くところにアサルトライフルを置いているが、ミーシャが感じる範囲に獣が居なければ安心だ。いつもと同じ高級焼肉店の肉皿を何枚も用意すると、サリナもミーシャも何も言わなくてもトングを使って焼き始めた。ほどよく焼ければ、自分の分だけでなく俺の取り皿にも入れてくれる。頼んだ覚えも無いが、俺がやってきたことをすぐに真似するようになっている。この生活に3人ともすっかり馴染んでしまった。
「それで、今回の迷宮でミーシャもサリナも探し物は見つかったけど、これからどうするの?」
俺はミーシャが焼いてくれた特上カルビをタレにつけながら聞いた。
「私は、一度森の国へ戻って、神の拳を届けなければならない」
「サリナはサトルの行くところについて行きます!」
ミーシャはまっとうな答えだが、ちびっ娘がいう事は相変らず判らない。
「お前も魔法具が揃ったんだから、俺と一緒に居る必要はもう無いじゃないか?」
「でも、お兄ちゃんがサトルとずっと一緒に居なさいって言ってたから!」
また、ハンスの言いつけか・・・、そう言えば手紙を送ると言っていたが、良く考えれば王都までは馬車で10日以上掛かるし、手紙がこっちに届くのには同じぐらい掛かるのだろう。往復20日? 使い物にならない郵便事情だな。
「ずっとはダメだな。とりあえず王都まで送っていくから、そこでハンスにお前と魔法具を引き渡すよ。そこから先のことはハンスと相談してくれ」
「そんなぁ、それはいやだよぉ・・・」
半泣きになっているが、こいつらの勇者シナリオに乗っかると大変なことになるのは確実だから、区切りの良いところでお別れするべきだ。いや、しなければマズイ。
「それで、サトルはどうするのだ?」
「俺はミーシャがよければ一緒にエルフの里まで付いて行きたいと思ってる」
「そうか!それは構わん・・・、いや、嬉しいぞ!」
良かった、これで俺の身の振り方は決まったな。王都での宮仕えは明日にでも断りに行こう。
「ところで、シグマに預けたエルとアナはこれからどうするつもりのだ?」
そうだった、あいつらのことも考えてやら無いといけない・・・
「シグマの組合長にこのまま面倒を見てもらおうと思う。いくらかお金を渡せば、何とかしてくれないかな?」
「そうだな、金額によるだろうが面倒は見てくれると思うぞ。しかし、お前は本当にそれで良いのか?」
「どう言う意味なんだ?」
俺にはミーシャが何を言いたいのか全然判らなかった。
「お前は・・・、とても良いやつだ。サリナや私の願いも最初は嫌がっていたが、結局は力になってくれた。そんなお前が、このままあの二人をシグマに置いて行けば、二人のことが気になって後悔するのでは無いか?」
なるほど・・・、ミーシャ様から過分な褒め言葉をいただいたのは嬉しいが、痛いところを付かれた。俺は断り下手だから、できるだけ頼み事を聞かないようにしていた。事情を聞くと色々と気になって、結局は深入りするのが判っているのだ。サリナのことも同じだ。既に気がかりなのだが、これ以上居るとサリナの言う“ずっと”一緒になりかねないから、早めにハンスへ引き渡したいと考えていた。
エルとアナ・・・、この二人も今のところは助かって良かったと言う想いしか無いが、シグマから離れた後に思い返すことは無いだろうか・・・?ミーシャの言う通りかもしれない。シグマのチャーリーは悪い人間では無さそうだが、他にどんなやつらが居るかわからない。幼い二人を置き去りにしたことが気になるのは間違いない。だが・・・
「ミーシャ、ここから森の国まではどのぐらいの日数が掛かるんだろう?」
「馬車でこの国の王都までが10日と少し、そこから森の国の王都までは5日ほどだな」
馬車なら20日弱、車なら20時間弱だから、2、3日あれば戻れるか・・・
「だったら、森の国へ行くまでは預かってもらうよ。向こうに行って二人の顔が見たくなれば戻ってくるから大丈夫」
「そうか、お前がそう言うならそれで良い」
「じゃあ、明日はバーンとシグマに立ち寄ってから、王都へ向かうことにしよう」
「ああ、それで良いぞ」
ミーシャは満足そうに返事をしたが、ちびっ娘は大好きな肉も食わずに俯いたままだ。こいつが俺に懐いているのは分かっているが、いつかは離れることになるわけだから諦めさせるしかない・・・、そう言うことだ。
悪いな、サリナ。
お宝を回収した俺達は速やかに洞窟から撤退して、クロカン4WDに乗り込んだ。帰りはできるだけ戦わずに未開地を脱出する方針だ。ミーシャを助手席に座らせて、俺は後部座席に座った。
「サリナ、スピード出していいからな。恐竜が出てきても、俺が止めろといわない限りは走り続けろ」
「本当に!? わーい! 行きはつまらなかったんだよね」
来る時は徐行運転だったから楽しくなかったようだ。ちびっ娘は荒地の中で車と体を弾ませて、木と岩を交わしながら車をどんどん進めていく。地面も乾いてきたようで、タイヤがぬかるみに取られることも少なかった。
俺は後部座席の左右の窓からブローニングM2重機関銃を突き出している。止るつもりは無いが、大き目のヤツが来ればこいつで追い払うつもりだ。50口径の12.7mm弾では大ティラノをしとめられないかもしれないが、連射すれば近寄らないだろう。それより小さいやつはこいつがあれば問題ない。問題なのは車内がうるさくなることぐらいだ。
■バーンの東にある荒野
折角用意した重機関銃は使うことが無いまま無事に未開地エリアを抜けてくることが出来た。サリナはほとんど休憩せずに6時間ぐらい楽しそうに運転していた。俺は体が揺さぶられすぎて、少し車酔いに近いぐらい疲れたと言うのに・・・
日が落ちる寸前まで北に向かって走り、見える範囲には魔獣の居ない場所でキャンビングカーを呼び出した。日の光があるうちに三人で野外バーベキューの支度をして、周囲を大きな投光器で明るくしておく。二人はキャンピングカーで、俺はストレージでシャワーを浴びながら、これからの予定をどうするか考えていた・・・
完全に日が落ちた荒野のなかで、俺たちだけが大きな投光器の下で浮かび上がっている。ミーシャも俺も手の届くところにアサルトライフルを置いているが、ミーシャが感じる範囲に獣が居なければ安心だ。いつもと同じ高級焼肉店の肉皿を何枚も用意すると、サリナもミーシャも何も言わなくてもトングを使って焼き始めた。ほどよく焼ければ、自分の分だけでなく俺の取り皿にも入れてくれる。頼んだ覚えも無いが、俺がやってきたことをすぐに真似するようになっている。この生活に3人ともすっかり馴染んでしまった。
「それで、今回の迷宮でミーシャもサリナも探し物は見つかったけど、これからどうするの?」
俺はミーシャが焼いてくれた特上カルビをタレにつけながら聞いた。
「私は、一度森の国へ戻って、神の拳を届けなければならない」
「サリナはサトルの行くところについて行きます!」
ミーシャはまっとうな答えだが、ちびっ娘がいう事は相変らず判らない。
「お前も魔法具が揃ったんだから、俺と一緒に居る必要はもう無いじゃないか?」
「でも、お兄ちゃんがサトルとずっと一緒に居なさいって言ってたから!」
また、ハンスの言いつけか・・・、そう言えば手紙を送ると言っていたが、良く考えれば王都までは馬車で10日以上掛かるし、手紙がこっちに届くのには同じぐらい掛かるのだろう。往復20日? 使い物にならない郵便事情だな。
「ずっとはダメだな。とりあえず王都まで送っていくから、そこでハンスにお前と魔法具を引き渡すよ。そこから先のことはハンスと相談してくれ」
「そんなぁ、それはいやだよぉ・・・」
半泣きになっているが、こいつらの勇者シナリオに乗っかると大変なことになるのは確実だから、区切りの良いところでお別れするべきだ。いや、しなければマズイ。
「それで、サトルはどうするのだ?」
「俺はミーシャがよければ一緒にエルフの里まで付いて行きたいと思ってる」
「そうか!それは構わん・・・、いや、嬉しいぞ!」
良かった、これで俺の身の振り方は決まったな。王都での宮仕えは明日にでも断りに行こう。
「ところで、シグマに預けたエルとアナはこれからどうするつもりのだ?」
そうだった、あいつらのことも考えてやら無いといけない・・・
「シグマの組合長にこのまま面倒を見てもらおうと思う。いくらかお金を渡せば、何とかしてくれないかな?」
「そうだな、金額によるだろうが面倒は見てくれると思うぞ。しかし、お前は本当にそれで良いのか?」
「どう言う意味なんだ?」
俺にはミーシャが何を言いたいのか全然判らなかった。
「お前は・・・、とても良いやつだ。サリナや私の願いも最初は嫌がっていたが、結局は力になってくれた。そんなお前が、このままあの二人をシグマに置いて行けば、二人のことが気になって後悔するのでは無いか?」
なるほど・・・、ミーシャ様から過分な褒め言葉をいただいたのは嬉しいが、痛いところを付かれた。俺は断り下手だから、できるだけ頼み事を聞かないようにしていた。事情を聞くと色々と気になって、結局は深入りするのが判っているのだ。サリナのことも同じだ。既に気がかりなのだが、これ以上居るとサリナの言う“ずっと”一緒になりかねないから、早めにハンスへ引き渡したいと考えていた。
エルとアナ・・・、この二人も今のところは助かって良かったと言う想いしか無いが、シグマから離れた後に思い返すことは無いだろうか・・・?ミーシャの言う通りかもしれない。シグマのチャーリーは悪い人間では無さそうだが、他にどんなやつらが居るかわからない。幼い二人を置き去りにしたことが気になるのは間違いない。だが・・・
「ミーシャ、ここから森の国まではどのぐらいの日数が掛かるんだろう?」
「馬車でこの国の王都までが10日と少し、そこから森の国の王都までは5日ほどだな」
馬車なら20日弱、車なら20時間弱だから、2、3日あれば戻れるか・・・
「だったら、森の国へ行くまでは預かってもらうよ。向こうに行って二人の顔が見たくなれば戻ってくるから大丈夫」
「そうか、お前がそう言うならそれで良い」
「じゃあ、明日はバーンとシグマに立ち寄ってから、王都へ向かうことにしよう」
「ああ、それで良いぞ」
ミーシャは満足そうに返事をしたが、ちびっ娘は大好きな肉も食わずに俯いたままだ。こいつが俺に懐いているのは分かっているが、いつかは離れることになるわけだから諦めさせるしかない・・・、そう言うことだ。
悪いな、サリナ。
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