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17話 ランクと依頼
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シルビアによると樹蜜糖は、ある商会から仕入れているとのこと。ルイツの領主エルディン侯爵のお膝下である主都エルハーツにある商会伝手に納品されるらしい。ルイツからエルハーツは町を一つ挟んだ距離にあり、馬車でだいたい二十日ほど。ルイツとエルハーツに挟まれる商業都市ルセアは二つの都市のちょうど中間に位置する。
ルセアが商業都市と呼ばれる所以には、隣境であるイルダ辺境伯領が関係している。イルダ辺境伯は、他国との国境沿いであるにも拘らず類稀な才覚で大商業都市を作り上げた豪腕の持ち主。今では隣国のツバイヤ皇国ですら侵攻を躊躇うほどだとか。
そんなイルダ辺境伯の主都キリアとルセアは有名な商流ルートの一つとして知られており、ニルバーナ王国の実に五分の一に相当する物流がこのキリア・ルセア交易路を通して王都へ運ばれる。言わばキリア・ルセア交易路は国の大動脈と言っても過言ではない。
故にティカが求める樹蜜糖なども隣町ルセアにあるとシルビアは説明した。だが、組合が取引する商会はエルハーツ・ルイツ間を行き来するため最大で二十日、最短で五日はかかると言う。
「エルロ商会の保有する竜馬と呼ばれる竜種が引く馬車でも早くて五日は掛かりますね。勿論、ルセアにエルロ商会の商隊がいるという前提の話です。なので十日前後と思って頂ければと。それと料金は掛かりますが速達輸送も可能ですよ。だいたい金貨一枚ほど掛かりますが」
正直な話、樹蜜糖に関して言えばそこまで急ぎで必要なものでもない。蛇の魔物により解毒薬の需要が高まると踏んで必要になった際、高値で買い取ってくれる可能性が高いので、時間を持て余している今、作っておこうとそういう魂胆だ。
ないなら内でしょうがない。品質は下等級になるが露店で買い漁った素材だけで解毒薬を作ることにしよう。もちろん、シルビアには樹蜜糖の仕入れをお願いした。
「聞いてませんでしたが、樹蜜糖を何に使われるんですか?」
「時間を持て余していまして、最近現れた魔物が毒を使うと聞いたので解毒薬でも作ろうかなと」
「そうだったんですね。解毒薬の在庫も心もとない状況だったのでありがたいお話です。さすがティカさんです!」
「い、いやぁ~それほどでもないですよ」
実際は金儲けのためだとは口が裂けても言えない状況。なぜだかティカへのシルビアの評価が急上昇中である。美人なシルビアに褒められティカも満更でもない様子だ。
解毒薬を早速作らねばと思っていた矢先、シルビアからお願いをされた。何でも不眠症の患者に処方する睡眠薬の在庫が残り少なくなってきているので作って欲しいとか。あまり強くなく依存性が低いものがいいとの要望だ。
「睡眠薬ですか……別に構いませんけど」
「本当ですか! ありがとうございます。勿論、組合からの依頼ということで組合ランクの実績になりますのでその辺はご心配なく」
「すみません、組合ランクって何でしょう?」
「ティカさんが組合にご登録された時、会員証と一緒に冊子を渡したと思いますが……読んでませんか?」
「すみません……」
「いえいえ、お気になさらず。組合ランクというのは――」
各組合には登録者の実績と組合への貢献度、その他諸々の要素でランク付けされいる。ランク付けすることでどの程度のクラスが在籍しているか把握するためだ。在籍数によってどういった依頼を回せるか、他の町からも緊急の案件から塩案件まで流れてくるため受けるか受けないかなど依頼の消化実績で組合自体も評価される。
ランクが上がればそれだけ待遇や受けられる依頼も増え、評判がいいと直接依頼なんかも来たりする。ランクは下からF・E・D・C・B・A・Sの七段階。Fランクが初心者でCクラスまで行くとベテランといった感じだ。
冒険者ギルドに属する組合に比べ、生産者ギルドに属する組合の方が特にランクの恩恵が高い。例えば、薬師組合のランクを上げると工房を借りたり新設する際に幾ばくかの補助金が出たりする。また、重要な案件の斡旋や貴重な話なども聞けたりとかなりの待遇がいい。まあ、それだけ所属する人数が少ないという要因があったりするのだが。
「現在ティカさんは、Fランクですので一つ上のEランクまでの依頼しか本来受けられません。ですが正直なところ、在籍する薬師の方が少ないのであまりランク間の隔たりはなかったりします。先ほどティカさんが見られていた精力剤の依頼、あの依頼ランクはCランクでクラス的にティカさんが受けることはできませんが、依頼自体は受けられます。ただ現在のランクの実績に反映されませんので資金稼ぎとしてはいいのかもしれませんね」
「なるほど。ちなみにランクはどうやったら上がるんですか?」
「ランクアップには色々な要因があるんですけど、だいたいは依頼を達成した実績数によって判断されます。Fランクだと次のEランクへ上がるには依頼を五つ達成する必要があります」
「5つですか……恩恵もあるみたいだしランク上げするのもいいかもですね、どの道暇ですし」
シルビアからお願いされた睡眠薬作成の依頼も含めて今後、組合のランクを上げていくのもいいかもしれない。いろいろと特典があるようだし、そうと決まればまず睡眠薬を作るために必要なネムリ草を採取しに行かなくては。
商業区でちらほらネムリ草が売ってあったがあれでは駄目だ。ネムリ草は採取後、一刻以内の調合が望ましい。というのも一刻を過ぎた辺りから睡眠成分である物質が放散され、酸化が始まると他の調合材と馴染みずらくなる性質がある。その為、必要なときに必要な量採取する必要があったりする。どのみち森に入って採取しなければならないので、ついだ他の採取依頼なんかも受けられやつは受けてランクアップの実績が稼ぎをしよう。
掲示板のFランクからEランクの間に張り出されている採取依頼がないか確認していくと薬草やムルギ草、レモンパームなどいくつか依頼があった。シルビアに頼んでネムリ草の採取のついでに他の薬草なんかも採取してくると伝えた。すると、『ネムリ草なら在庫がありますけど……』と不思議がられたので理由を説明した。
シルビアはネムリ草の性質を知らなかったようで感心した様子でティカを見つめお礼を言っていた。
それで睡眠薬を作る素材のネムリ草採取以外で受けた依頼は合計四つ。一つ目は『【F】〈薬草採取〉ポーションの材料になる薬草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』言わずも知れたポーションの材料になる薬草だ。二つ目は『【F】〈ムルギ草採取〉活力剤の材料になるムルギ草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』ムルギ草採取。三つ目『【F】〈火炎草採取〉辛味調味料に欠かせない火炎草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』いわゆる辛味の香辛料のになるものだ。最後に「【E】〈レモンパーム採取〉香水の材料になるレモンパームの採取。報酬は3束を一組とし、一組銅貨5枚』にネムリ草の分を足せば丁度依頼五つ分でEランクへ昇格する条件がそろう。
「それではこちらの四つを受諾するということでよろしいでしょうか?」
「はい、よろしくお願いします」
「畏まりました。組合の会員証の提示をお願いします。それと睡眠薬の依頼に関しては、依頼書を作成して受諾扱いにします………………はい、これで受諾しましたので依頼のほどよろしくお願いします。それと森では魔物と遭遇する可能性がありますのでくれぐれも気を付けてくださいね。場合によっては逃げることも必要かもしれません」
シルビアから会員証を受け取り、早速各薬草を採取しに森へ行くことにした。シルビアの説明によると西門から出た先の森に依頼の薬草たちは自生しているそうだ。魔物もちらほら出現するようで主に狼系と 小鬼系が中心らしい。森深くに行けば行くほど強い魔物と遭遇する確率は上がるようだ。
一通りの魔法を習得しているので低級の魔物なら何とかなると思うが、シルビアの言ったとおり場合によっては逃げることも視野に入れて行動した方がよさそうだ。ティカ自身、危険地帯での行動の仕方はロマドから直接指導を受けいるため問題はないと思うが用心は必要だ。
「それではシルビアさん、行ってきます」
「はい、お気をつけて」
シルビアに挨拶をして組合を後にした。森へ行くため一旦宿に戻って装備を整えることに。必要なものと必要でないものを入れ替え、咄嗟の時反応できるように軽装を心がける。装備もそこそこに西門へ。西門を潜ると遠くの方で森が広がっていた。町と森はそこそこ距離があるので暫し平原を進み、五分ほど歩くと森の入口へ到着した。
さて、初めての依頼なので危なくない程度に張り切って行くとしますか。そう訴えかけるような瞳の輝きを見せるティカだった。
ルセアが商業都市と呼ばれる所以には、隣境であるイルダ辺境伯領が関係している。イルダ辺境伯は、他国との国境沿いであるにも拘らず類稀な才覚で大商業都市を作り上げた豪腕の持ち主。今では隣国のツバイヤ皇国ですら侵攻を躊躇うほどだとか。
そんなイルダ辺境伯の主都キリアとルセアは有名な商流ルートの一つとして知られており、ニルバーナ王国の実に五分の一に相当する物流がこのキリア・ルセア交易路を通して王都へ運ばれる。言わばキリア・ルセア交易路は国の大動脈と言っても過言ではない。
故にティカが求める樹蜜糖なども隣町ルセアにあるとシルビアは説明した。だが、組合が取引する商会はエルハーツ・ルイツ間を行き来するため最大で二十日、最短で五日はかかると言う。
「エルロ商会の保有する竜馬と呼ばれる竜種が引く馬車でも早くて五日は掛かりますね。勿論、ルセアにエルロ商会の商隊がいるという前提の話です。なので十日前後と思って頂ければと。それと料金は掛かりますが速達輸送も可能ですよ。だいたい金貨一枚ほど掛かりますが」
正直な話、樹蜜糖に関して言えばそこまで急ぎで必要なものでもない。蛇の魔物により解毒薬の需要が高まると踏んで必要になった際、高値で買い取ってくれる可能性が高いので、時間を持て余している今、作っておこうとそういう魂胆だ。
ないなら内でしょうがない。品質は下等級になるが露店で買い漁った素材だけで解毒薬を作ることにしよう。もちろん、シルビアには樹蜜糖の仕入れをお願いした。
「聞いてませんでしたが、樹蜜糖を何に使われるんですか?」
「時間を持て余していまして、最近現れた魔物が毒を使うと聞いたので解毒薬でも作ろうかなと」
「そうだったんですね。解毒薬の在庫も心もとない状況だったのでありがたいお話です。さすがティカさんです!」
「い、いやぁ~それほどでもないですよ」
実際は金儲けのためだとは口が裂けても言えない状況。なぜだかティカへのシルビアの評価が急上昇中である。美人なシルビアに褒められティカも満更でもない様子だ。
解毒薬を早速作らねばと思っていた矢先、シルビアからお願いをされた。何でも不眠症の患者に処方する睡眠薬の在庫が残り少なくなってきているので作って欲しいとか。あまり強くなく依存性が低いものがいいとの要望だ。
「睡眠薬ですか……別に構いませんけど」
「本当ですか! ありがとうございます。勿論、組合からの依頼ということで組合ランクの実績になりますのでその辺はご心配なく」
「すみません、組合ランクって何でしょう?」
「ティカさんが組合にご登録された時、会員証と一緒に冊子を渡したと思いますが……読んでませんか?」
「すみません……」
「いえいえ、お気になさらず。組合ランクというのは――」
各組合には登録者の実績と組合への貢献度、その他諸々の要素でランク付けされいる。ランク付けすることでどの程度のクラスが在籍しているか把握するためだ。在籍数によってどういった依頼を回せるか、他の町からも緊急の案件から塩案件まで流れてくるため受けるか受けないかなど依頼の消化実績で組合自体も評価される。
ランクが上がればそれだけ待遇や受けられる依頼も増え、評判がいいと直接依頼なんかも来たりする。ランクは下からF・E・D・C・B・A・Sの七段階。Fランクが初心者でCクラスまで行くとベテランといった感じだ。
冒険者ギルドに属する組合に比べ、生産者ギルドに属する組合の方が特にランクの恩恵が高い。例えば、薬師組合のランクを上げると工房を借りたり新設する際に幾ばくかの補助金が出たりする。また、重要な案件の斡旋や貴重な話なども聞けたりとかなりの待遇がいい。まあ、それだけ所属する人数が少ないという要因があったりするのだが。
「現在ティカさんは、Fランクですので一つ上のEランクまでの依頼しか本来受けられません。ですが正直なところ、在籍する薬師の方が少ないのであまりランク間の隔たりはなかったりします。先ほどティカさんが見られていた精力剤の依頼、あの依頼ランクはCランクでクラス的にティカさんが受けることはできませんが、依頼自体は受けられます。ただ現在のランクの実績に反映されませんので資金稼ぎとしてはいいのかもしれませんね」
「なるほど。ちなみにランクはどうやったら上がるんですか?」
「ランクアップには色々な要因があるんですけど、だいたいは依頼を達成した実績数によって判断されます。Fランクだと次のEランクへ上がるには依頼を五つ達成する必要があります」
「5つですか……恩恵もあるみたいだしランク上げするのもいいかもですね、どの道暇ですし」
シルビアからお願いされた睡眠薬作成の依頼も含めて今後、組合のランクを上げていくのもいいかもしれない。いろいろと特典があるようだし、そうと決まればまず睡眠薬を作るために必要なネムリ草を採取しに行かなくては。
商業区でちらほらネムリ草が売ってあったがあれでは駄目だ。ネムリ草は採取後、一刻以内の調合が望ましい。というのも一刻を過ぎた辺りから睡眠成分である物質が放散され、酸化が始まると他の調合材と馴染みずらくなる性質がある。その為、必要なときに必要な量採取する必要があったりする。どのみち森に入って採取しなければならないので、ついだ他の採取依頼なんかも受けられやつは受けてランクアップの実績が稼ぎをしよう。
掲示板のFランクからEランクの間に張り出されている採取依頼がないか確認していくと薬草やムルギ草、レモンパームなどいくつか依頼があった。シルビアに頼んでネムリ草の採取のついでに他の薬草なんかも採取してくると伝えた。すると、『ネムリ草なら在庫がありますけど……』と不思議がられたので理由を説明した。
シルビアはネムリ草の性質を知らなかったようで感心した様子でティカを見つめお礼を言っていた。
それで睡眠薬を作る素材のネムリ草採取以外で受けた依頼は合計四つ。一つ目は『【F】〈薬草採取〉ポーションの材料になる薬草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』言わずも知れたポーションの材料になる薬草だ。二つ目は『【F】〈ムルギ草採取〉活力剤の材料になるムルギ草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』ムルギ草採取。三つ目『【F】〈火炎草採取〉辛味調味料に欠かせない火炎草の採取。報酬は10束を一組とし、一組銅貨5枚』いわゆる辛味の香辛料のになるものだ。最後に「【E】〈レモンパーム採取〉香水の材料になるレモンパームの採取。報酬は3束を一組とし、一組銅貨5枚』にネムリ草の分を足せば丁度依頼五つ分でEランクへ昇格する条件がそろう。
「それではこちらの四つを受諾するということでよろしいでしょうか?」
「はい、よろしくお願いします」
「畏まりました。組合の会員証の提示をお願いします。それと睡眠薬の依頼に関しては、依頼書を作成して受諾扱いにします………………はい、これで受諾しましたので依頼のほどよろしくお願いします。それと森では魔物と遭遇する可能性がありますのでくれぐれも気を付けてくださいね。場合によっては逃げることも必要かもしれません」
シルビアから会員証を受け取り、早速各薬草を採取しに森へ行くことにした。シルビアの説明によると西門から出た先の森に依頼の薬草たちは自生しているそうだ。魔物もちらほら出現するようで主に狼系と 小鬼系が中心らしい。森深くに行けば行くほど強い魔物と遭遇する確率は上がるようだ。
一通りの魔法を習得しているので低級の魔物なら何とかなると思うが、シルビアの言ったとおり場合によっては逃げることも視野に入れて行動した方がよさそうだ。ティカ自身、危険地帯での行動の仕方はロマドから直接指導を受けいるため問題はないと思うが用心は必要だ。
「それではシルビアさん、行ってきます」
「はい、お気をつけて」
シルビアに挨拶をして組合を後にした。森へ行くため一旦宿に戻って装備を整えることに。必要なものと必要でないものを入れ替え、咄嗟の時反応できるように軽装を心がける。装備もそこそこに西門へ。西門を潜ると遠くの方で森が広がっていた。町と森はそこそこ距離があるので暫し平原を進み、五分ほど歩くと森の入口へ到着した。
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