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9話 小鳥の宿
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――チリンチリン。
木製の扉を引くと店内へ入店を知らせるドアベルが鳴り響く。カウンターの他にテーブルと椅子が複数置かれた一般的な内装の宿だ。店内はそれほど広くはないが小さいということもなく、視界に映る客たちは談笑や酒盛りと各々夕食を摂っていた。
入店したティカは前回同様にカウンターへ近づき宿泊手続きを行う。
「あらティカちゃんじゃない! 久しぶりね、元気にしてた?」
「エマさん、お久しぶりです。色々ありましたけど、何とか無事に今日まで過ごせてます」
「相変わらずティナは厳しいのね。まあ職業柄、厳しくなるのは当然か……今日はお使い?」
ここ“小鳥の宿”を経営するエマとロマドは昔からの付き合いだ。当時ロマドが薬師に成りたての頃、エマはこの宿屋の看板娘をしていた。同い歳だったので色々と語り合ったものだと過去にエマが言っていた。その名残か今でもロマドのことを愛称でティナと呼ぶ。ロマドという名前と本人のイメージとが合わなかったらしく、ロマド・ディエティナの最後のところを取ってティナと呼ぶことにしたそうだ。
「いえ、お使いじゃないんです。実は師匠の許しをやっと貰えまして、晴れて見習いから卒業できました。なので今回町に来たのは薬師組合に登録するためです」
「おお! それはおめでたいね! よくティナが合格を出したね。昔っから頑固で他人にも自分にも厳しいところがあったから心配だったけど……そうかいそうかい、よっし! なら今晩の夕食は豪華にしてあげるよ!」
「いいんですか!!」
「お祝いさ! ほれ、いつもの部屋の鍵、荷物置いてきな」
そう言うとエマはカウンター越しに部屋の鍵を投げ渡してきた。木製の板を紐で括りつけた鍵が宙を舞って小さな掌に落ちる。鍵を受け取ったティカは、いそいそと階段を上りいつもの角部屋へ向かった。
先程受け取った鍵を使い部屋へ入った。部屋の内装はいたってシンプルな作りでこじんまりとしている。
「この部屋も随分と久しぶりだなぁ」
ポーチから必要な道具だけを取り出してテーブルに置く。それ以外はベッドの下へ隠した。ロマドの言いつけ通り、貴重な物が入っている荷を隠すことも忘れない。
扉に施錠した後、一階のカウンター席に座ると煙を漂わせた皿が次々に並べられていく。
「えっ、エマさん!! こんなに食べられないですよぉ」
「このくらいペロよ。それにお祝いって言ったでしょ?」
「そうですけどぉ」
カウンターに並べられた料理たち。熱々の湯気に混じって香ばしい匂いが食欲をそそる。フォークで魚の塩焼きをつつき口に放り込むとじゅわぁっと魚の汁が溢れでて噛む度に魚の旨みと焼き塩が口いっぱいに広がる。
その他にサラダやパスタ、野菜煮込みなど並べられた料理達を突っついては口に運んでいった。次々と料理を食べる姿にエマは実に嬉しそうな表情を見せる。あれだけあった料理もあっという間にティカのお腹へ納まり、今は果実水をちびちび飲んでいる。
「それでティカは薬師になった後、どうする予定なの?」
「予定ですか? そうですね……薬を調合して販売したり、薬師以外の技術なんかも学んでみたいですね」
それは旅立ちの日、ロマドからも聞かれた質問と同じ内容だった。なので薬を売るだけでは資金繰りに苦労するという忠告を受け、ロマド自身の経験談とアドバイスを参考に今後の方針を決めた話をした。
それ以外にも薬師の仕事に役立つスキルなども身に付ければ資金稼ぎにもなる。特にロマドの言っていた彫金スキル。曰く、彫金スキルを身に付ければ魔道具なんかも作れるので小銭稼ぎにはうってつけだと。
そう言ったことから本業を薬師として活動しつつ、時間があれば色々な技術に挑戦しようと考えているティカだった。
「ティナもそうだったけど、貴方も根っからの勉強家ね」
「いえいえ、そんな事ないですよ。ただ単に興味が尽きないだけです」
「それだけで学ぼうと考える人がどれだけいるか……今のご時世、魔物が活発化して殆どの若者は冒険者になるから、そう考えるとティカちゃんみたいな子は本当に貴重よね」
エマの話すとおり近年、魔物の活動が活発化してきている。
大昔、勇者と呼ばれる六人の英雄たちが魔王エルブロを討伐した。激戦の果て英雄六人を犠牲にして終結した魔王討伐戦。魔王に付き従う魔族と魔物を駆逐するべく編成された魔族殲滅隊により残らず狩られ、一昔前までは魔物の存在を忘れる程に滅多に見ることはなかった。だが、魔王討伐戦から百年を過ぎた辺りで魔物が度々確認されるようになった。
その二十年後には魔物が頻繁に姿を見せ始め、更に十年過ぎた今では冒険者家業が成り立つほど魔物の被害が頻発していた。それに輪を掛けるように冒険者家業は稼ぎになることが拍車となって、若者の殆どは不安定ながら成功時の見返りの大きさに夢をみて、冒険者に身を投じている者がすこぶる多いのが現状だ。そういった現状を踏まえると確かにティカの存在は稀少と言えるのだろう。
コップに残る果実水を飲み干したティカ。これから書入れ時である時間帯に長時間居座るのもエマに悪いと思ったのか、適当な所で話を切り上げ部屋に戻った。
部屋に戻ったティカはベッドに腰かけ、ふと壁に取り付けられてある小窓から暗い街の様子を窺った。小窓から見える視界の端に、ランプを持った兵がその小さな光を頼りに巡回警備を行っている姿が映った。その他、ちらほら住民たちも行き交う様子が見える。
宿泊区でも奥まった場所に小鳥の宿があるので宿周辺の人気のなさは不気味だ。
数分外の景色を見つめた後、ベッドへ横になった。ベットで横になった後もしばらく脇に置かれた灯が部屋を照らす様子を眺めていた。時折、ゆらゆら天井に影を作る光に眠気を模様したティカは、明日に備えて早めに寝ることにした。
木製の扉を引くと店内へ入店を知らせるドアベルが鳴り響く。カウンターの他にテーブルと椅子が複数置かれた一般的な内装の宿だ。店内はそれほど広くはないが小さいということもなく、視界に映る客たちは談笑や酒盛りと各々夕食を摂っていた。
入店したティカは前回同様にカウンターへ近づき宿泊手続きを行う。
「あらティカちゃんじゃない! 久しぶりね、元気にしてた?」
「エマさん、お久しぶりです。色々ありましたけど、何とか無事に今日まで過ごせてます」
「相変わらずティナは厳しいのね。まあ職業柄、厳しくなるのは当然か……今日はお使い?」
ここ“小鳥の宿”を経営するエマとロマドは昔からの付き合いだ。当時ロマドが薬師に成りたての頃、エマはこの宿屋の看板娘をしていた。同い歳だったので色々と語り合ったものだと過去にエマが言っていた。その名残か今でもロマドのことを愛称でティナと呼ぶ。ロマドという名前と本人のイメージとが合わなかったらしく、ロマド・ディエティナの最後のところを取ってティナと呼ぶことにしたそうだ。
「いえ、お使いじゃないんです。実は師匠の許しをやっと貰えまして、晴れて見習いから卒業できました。なので今回町に来たのは薬師組合に登録するためです」
「おお! それはおめでたいね! よくティナが合格を出したね。昔っから頑固で他人にも自分にも厳しいところがあったから心配だったけど……そうかいそうかい、よっし! なら今晩の夕食は豪華にしてあげるよ!」
「いいんですか!!」
「お祝いさ! ほれ、いつもの部屋の鍵、荷物置いてきな」
そう言うとエマはカウンター越しに部屋の鍵を投げ渡してきた。木製の板を紐で括りつけた鍵が宙を舞って小さな掌に落ちる。鍵を受け取ったティカは、いそいそと階段を上りいつもの角部屋へ向かった。
先程受け取った鍵を使い部屋へ入った。部屋の内装はいたってシンプルな作りでこじんまりとしている。
「この部屋も随分と久しぶりだなぁ」
ポーチから必要な道具だけを取り出してテーブルに置く。それ以外はベッドの下へ隠した。ロマドの言いつけ通り、貴重な物が入っている荷を隠すことも忘れない。
扉に施錠した後、一階のカウンター席に座ると煙を漂わせた皿が次々に並べられていく。
「えっ、エマさん!! こんなに食べられないですよぉ」
「このくらいペロよ。それにお祝いって言ったでしょ?」
「そうですけどぉ」
カウンターに並べられた料理たち。熱々の湯気に混じって香ばしい匂いが食欲をそそる。フォークで魚の塩焼きをつつき口に放り込むとじゅわぁっと魚の汁が溢れでて噛む度に魚の旨みと焼き塩が口いっぱいに広がる。
その他にサラダやパスタ、野菜煮込みなど並べられた料理達を突っついては口に運んでいった。次々と料理を食べる姿にエマは実に嬉しそうな表情を見せる。あれだけあった料理もあっという間にティカのお腹へ納まり、今は果実水をちびちび飲んでいる。
「それでティカは薬師になった後、どうする予定なの?」
「予定ですか? そうですね……薬を調合して販売したり、薬師以外の技術なんかも学んでみたいですね」
それは旅立ちの日、ロマドからも聞かれた質問と同じ内容だった。なので薬を売るだけでは資金繰りに苦労するという忠告を受け、ロマド自身の経験談とアドバイスを参考に今後の方針を決めた話をした。
それ以外にも薬師の仕事に役立つスキルなども身に付ければ資金稼ぎにもなる。特にロマドの言っていた彫金スキル。曰く、彫金スキルを身に付ければ魔道具なんかも作れるので小銭稼ぎにはうってつけだと。
そう言ったことから本業を薬師として活動しつつ、時間があれば色々な技術に挑戦しようと考えているティカだった。
「ティナもそうだったけど、貴方も根っからの勉強家ね」
「いえいえ、そんな事ないですよ。ただ単に興味が尽きないだけです」
「それだけで学ぼうと考える人がどれだけいるか……今のご時世、魔物が活発化して殆どの若者は冒険者になるから、そう考えるとティカちゃんみたいな子は本当に貴重よね」
エマの話すとおり近年、魔物の活動が活発化してきている。
大昔、勇者と呼ばれる六人の英雄たちが魔王エルブロを討伐した。激戦の果て英雄六人を犠牲にして終結した魔王討伐戦。魔王に付き従う魔族と魔物を駆逐するべく編成された魔族殲滅隊により残らず狩られ、一昔前までは魔物の存在を忘れる程に滅多に見ることはなかった。だが、魔王討伐戦から百年を過ぎた辺りで魔物が度々確認されるようになった。
その二十年後には魔物が頻繁に姿を見せ始め、更に十年過ぎた今では冒険者家業が成り立つほど魔物の被害が頻発していた。それに輪を掛けるように冒険者家業は稼ぎになることが拍車となって、若者の殆どは不安定ながら成功時の見返りの大きさに夢をみて、冒険者に身を投じている者がすこぶる多いのが現状だ。そういった現状を踏まえると確かにティカの存在は稀少と言えるのだろう。
コップに残る果実水を飲み干したティカ。これから書入れ時である時間帯に長時間居座るのもエマに悪いと思ったのか、適当な所で話を切り上げ部屋に戻った。
部屋に戻ったティカはベッドに腰かけ、ふと壁に取り付けられてある小窓から暗い街の様子を窺った。小窓から見える視界の端に、ランプを持った兵がその小さな光を頼りに巡回警備を行っている姿が映った。その他、ちらほら住民たちも行き交う様子が見える。
宿泊区でも奥まった場所に小鳥の宿があるので宿周辺の人気のなさは不気味だ。
数分外の景色を見つめた後、ベッドへ横になった。ベットで横になった後もしばらく脇に置かれた灯が部屋を照らす様子を眺めていた。時折、ゆらゆら天井に影を作る光に眠気を模様したティカは、明日に備えて早めに寝ることにした。
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