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2章

リーリエと不思議な湖

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ある日。
リーリエを含む、エルフ族の狩猟を担当する集団が、いつもの如く林の方へ向かっていった。
ドワーフ族は鍛冶場で、鉄を打っており、エルフ族の農作業を担当する集団は畑の方へ向かっていく。
お昼に差し掛かる頃。

「新しい住民の方が増えてきた……ここで領主様にアピールをしないと…」

リーリエが自分を鼓舞していると領主様が近寄ってくる。

「え?領主様?どうされましたか?」

赤面するリーリエを尻目に、「狩猟に行くなら林の奥に湖がるからそこに向かうといい」とつたてた。
モヤモヤするリーリエの脳内ではいやらしい想像をしていただけに、どうも腑に落ちないような表情だ。

「林の中に湖なんてありましたっけ?」

そう思いながらエルフの狩猟部隊を引き連れて、林の方へ向かっていく。

いつもは林の手前の方で狩猟をしているが、山田の助言を元にリーリエは奥へ奥へと進んでいく。


どんどん進むリーリエに対して、エルフの狩猟部隊の一人が「リーリエ様、少し奥へ行き過ぎではないでしょうか」と助言した。

「いいえ、これは領主様が湖の方へいくべきだとのお話をお伺いしまして、今日は奥の方まで探索に向かいます」

そんな話をすると周囲のエルフ族は「そうか」や「それならば奥へ向かおう」などと話す声が聞こえてくる。

ほっとしたリーリエ。
エルフの狩猟部隊には内緒で林の奥へ進んでいるため、内心反感を買うのではないかと冷や冷やをしていた。
しかしエルフの狩猟部隊の同意も得られたことで、より奥へ進んでいくことにした。

「そういえば先ほどの領主様は、なんか変でした……」

安堵したのも束の間。
今まで助言あんてしてこなかった山田に対して、若干不安な様子で考えながら進んでいく。
すると前から大きな鳴き声がした。


ギャオオオオオオ!!


「全員!構え!」


我に戻ったリーリエが気を引き締める。
失敗すれば死んでしまう。
だからこそ常に気を引きしてめなければならない。

それが狩猟の基本であるが、それを疎かにしてしまったリーリエの表情は険しいものであった。
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