13 / 18
2章
ドワーフ族と領主
しおりを挟む
長い長い山道を徒歩で切り抜けて、ドワーフ族は山田が納めている領地にたどり着いた。
「おお、街だ…」
違和感を感じているドルドを差し置いて、他のドワーフ族のメンバーは歓喜に満ちていた。
長く……そして険しい山道を歩く。
あるものは、「これで一休みできる」という。
あるものは、涙を流しながら山田の収める領地に対して「やった……やったぞ」と語るものもいた。
ほとんどのドワーフ族が目的としていた領地に無事辿り着いたことに笑みを浮かべていた。
それはドルドの弟であるガルドは例外ではなかった。
ただドルドを除いては............
なぜドルドがここまで持って”違和感”を感じていたのか。
それは本来、山道を通るときにほぼ必ず出現する”ヒューマン族”と”魔物”が一度たりとも見ていないからだ。
「何かこの場所で起きている…………うーむ………..」
悩んでいるドルドに、ガルドが近寄る。
「兄さん……まずは領主に住んでいいか確認を取りに行こう」
「ああ、そうだな…………」
しばらく領内を重たい荷物を背負いながら歩くドワーフ族。
領地というには少し寂しい場所でありながら、数件の家と牧場が立ち並ぶ。
ウロウロを周囲を見るドルドとガルド。
すると遠くから手を振るエルフ族の影を見つけた。
「ん?何か人影が見える…………行ってみよう」
「おー、あんたら新しい移住者か?」
声をかけてきたのは、弓を手に持ったエルフ族の男性であった。
気さくに声をかけてきたエルフ族の男性。
周囲に人影は見当たらない。あるのは野原と林のみ。
ドルドはそんなエルフ族の男性に対して、ドワーフ族を代表して返答した。
「そうだ…………領主に合わせてくれないか?」
「おお、いいぞ…………ちょっと待っててくれ」
そういってエルフ族の男性は林の方にいたリーリエを呼びに行った。
「リーリエ様、領主に会いたいっていうドワーフ族が数人やってきました」
「え?本当?............あ、本当だ…………」
リーリエがドルドに近寄り、ドワーフ族に一礼をする。
「ドワーフ族のみなさん、私はエルフ族の取りまとめをしております、リーリエと申します。」
ドルドが前に出て、手を出してきたリーリエに握手をした。
「俺はドワーフ族の代表であるドルドという……早速だが領主様のところに案内をしてくれないか?」
「わかりました……」
そういってドワーフ族を引き連れて、リーリエが山田が作業をしている畑に向かっていった。
「おお、街だ…」
違和感を感じているドルドを差し置いて、他のドワーフ族のメンバーは歓喜に満ちていた。
長く……そして険しい山道を歩く。
あるものは、「これで一休みできる」という。
あるものは、涙を流しながら山田の収める領地に対して「やった……やったぞ」と語るものもいた。
ほとんどのドワーフ族が目的としていた領地に無事辿り着いたことに笑みを浮かべていた。
それはドルドの弟であるガルドは例外ではなかった。
ただドルドを除いては............
なぜドルドがここまで持って”違和感”を感じていたのか。
それは本来、山道を通るときにほぼ必ず出現する”ヒューマン族”と”魔物”が一度たりとも見ていないからだ。
「何かこの場所で起きている…………うーむ………..」
悩んでいるドルドに、ガルドが近寄る。
「兄さん……まずは領主に住んでいいか確認を取りに行こう」
「ああ、そうだな…………」
しばらく領内を重たい荷物を背負いながら歩くドワーフ族。
領地というには少し寂しい場所でありながら、数件の家と牧場が立ち並ぶ。
ウロウロを周囲を見るドルドとガルド。
すると遠くから手を振るエルフ族の影を見つけた。
「ん?何か人影が見える…………行ってみよう」
「おー、あんたら新しい移住者か?」
声をかけてきたのは、弓を手に持ったエルフ族の男性であった。
気さくに声をかけてきたエルフ族の男性。
周囲に人影は見当たらない。あるのは野原と林のみ。
ドルドはそんなエルフ族の男性に対して、ドワーフ族を代表して返答した。
「そうだ…………領主に合わせてくれないか?」
「おお、いいぞ…………ちょっと待っててくれ」
そういってエルフ族の男性は林の方にいたリーリエを呼びに行った。
「リーリエ様、領主に会いたいっていうドワーフ族が数人やってきました」
「え?本当?............あ、本当だ…………」
リーリエがドルドに近寄り、ドワーフ族に一礼をする。
「ドワーフ族のみなさん、私はエルフ族の取りまとめをしております、リーリエと申します。」
ドルドが前に出て、手を出してきたリーリエに握手をした。
「俺はドワーフ族の代表であるドルドという……早速だが領主様のところに案内をしてくれないか?」
「わかりました……」
そういってドワーフ族を引き連れて、リーリエが山田が作業をしている畑に向かっていった。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話
菊池 快晴
ファンタジー
無難に生きて、真面目に勉強して、最悪なブラック企業に就職した男、君内志賀(45歳)。
そんな人生を歩んできたおっさんだったが、異世界に転生してチートを授かる。
超成熟、四大魔法、召喚術、剣術、魔力、どれをとっても異世界最高峰。
極めつけは異世界にいながら元の世界の『ネットショッピング』まで。
生真面目で不器用、そんなおっさんが、奴隷幼女を即購入!?
これは、無自覚チートで無双する真面目なおっさんが、元の世界のネットショッピングを楽しみつつ、奴隷少女と異世界をマイペースに旅するほんわか物語です。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
女神に同情されて異世界へと飛ばされたアラフォーおっさん、特S級モンスター相手に無双した結果、実力がバレて世界に見つかってしまう
サイダーボウイ
ファンタジー
「ちょっと冬馬君。このプレゼン資料ぜんぜんダメ。一から作り直してくれない?」
万年ヒラ社員の冬馬弦人(39歳)は、今日も上司にこき使われていた。
地方の中堅大学を卒業後、都内の中小家電メーカーに就職。
これまで文句も言わず、コツコツと地道に勤め上げてきた。
彼女なしの独身に平凡な年収。
これといって自慢できるものはなにひとつないが、当の本人はあまり気にしていない。
2匹の猫と穏やかに暮らし、仕事終わりに缶ビールが1本飲めれば、それだけで幸せだったのだが・・・。
「おめでとう♪ たった今、あなたには異世界へ旅立つ権利が生まれたわ」
誕生日を迎えた夜。
突如、目の前に現れた女神によって、弦人の人生は大きく変わることになる。
「40歳まで童貞だったなんて・・・これまで惨めで辛かったでしょ? でももう大丈夫! これからは異世界で楽しく遊んで暮らせるんだから♪」
女神に同情される形で異世界へと旅立つことになった弦人。
しかし、降り立って彼はすぐに気づく。
女神のとんでもないしくじりによって、ハードモードから異世界生活をスタートさせなければならないという現実に。
これは、これまで日の目を見なかったアラフォーおっさんが、異世界で無双しながら成り上がり、その実力がバレて世界に見つかってしまうという人生逆転の物語である。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる