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第2部
フェーズ8-5
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飲み忘れも副作用も特になく、一週間が経った。説明しなくても涼はピルの効果はもちろん効果が表れる時期もわかっていた。医者としての知識だろうか。もしかして過去にピルを服用していた人と付き合っていたことがあったのかも、と思って気持ちが沈みかけたけどやめた。そんなことを考えるのはやめよう。今この人の目の前にいるのは私なのだから。
その日は平日だった。明日も仕事で朝が早いとわかっていても抑えられるはずはなく。特に涼のほうが。だって涼は数日前から「もったいないから」という理由で禁欲してた。
花火の日はやっぱりいけないという気持ちがあったのか、どこか抑え気味だったように思う。今日は違う。本気の本気だ。
「あっ……あっ……!」
コンドームをつけていない生身の熱いものが、容赦なく私の中を犯している。
「彩……っ」
「ま、待って……、は、激し……」
ベッドが大きく軋む。仕事終わりで疲れているはずなのに、そんなことは微塵も感じさせないほど激しい。奥、突き破られそう。
「ダメ、ダメ……も、イっ……」
「ああ、俺もだ……。出すよ……」
「だし、て……っ……」
勢いよく吐き出される熱くて力強い精を、私は胎内の奥深くで受け止めた。禁欲の成果を体で実感した。
まだ繋がっている。呼吸が荒いまま、涼が口づけてくる。
「んっ……」
敏感になってるからこれだけで反応してしまう。
「繋がったまま余韻に浸れるな。このまま二回戦目いけるし」
今日が平日であることを忘れていないだろうか。
「明日に響くよ?」
「大丈夫。気持ちよすぎてすぐイっちゃうから」
私が笑うと、涼も微笑んだ。そしてまたキスを交わして、涼がゆっくりと腰を揺らし始めた。
「生、気持ちいい?」
「ん……きもちいい……」
「一年前は大事にして手を出さなかったのに、今じゃこうしてじかに繋がってるんだからな」
涼が苦笑を浮かべながら言った。
「どうして大事だとしないの?」
前から不思議に思ってた。
「お前の気持ちが本物かどうかわからないのに、手を出すわけにはいかないだろ」
前に話してくれた陽性転移の疑いのせいか。
「それを抜きにしても、高校生のお前を万が一にも妊娠させるわけにはいかなかったし、汚したくないってのもあったし」
「じゃあ、今の私は汚れてるんだ」
「いや、全然。相変わらず清いままだよ」
「清い?」
「『愛があるから大丈夫』って、前に言ってなかったっけ」
言った。高校を卒業するまではしないと決めたのに結局してしまって、そのことを反省していた涼に、淫らに求め合っただけではないから、と。今も同じだ。愛してるから直接触れ合いたかった。
「そうだよ、汚いことじゃないよ」
涼の頬を手で包み込む。私は今、こんなにも満たされて幸せな気持ちになってる。あなたに愛されて、私は愛で応えることができる。
「感じて……」
勢いをつけて奥を突かれた。
「あっ!」
さっき出された涼のと、私のが中で混ざり合って、すごく卑猥な音がしてる。この音はさすがに清さとは程遠い。
「中で溶けそう……」
「ぁんっ……あっ……」
そのまま二人で溶けていった。涼はもう一回したそうだったけど、さすがに明日に影響が出そうだからと三回目はあきらめてもらった。腰が抜けて歩けなくなったら困る。
その日は平日だった。明日も仕事で朝が早いとわかっていても抑えられるはずはなく。特に涼のほうが。だって涼は数日前から「もったいないから」という理由で禁欲してた。
花火の日はやっぱりいけないという気持ちがあったのか、どこか抑え気味だったように思う。今日は違う。本気の本気だ。
「あっ……あっ……!」
コンドームをつけていない生身の熱いものが、容赦なく私の中を犯している。
「彩……っ」
「ま、待って……、は、激し……」
ベッドが大きく軋む。仕事終わりで疲れているはずなのに、そんなことは微塵も感じさせないほど激しい。奥、突き破られそう。
「ダメ、ダメ……も、イっ……」
「ああ、俺もだ……。出すよ……」
「だし、て……っ……」
勢いよく吐き出される熱くて力強い精を、私は胎内の奥深くで受け止めた。禁欲の成果を体で実感した。
まだ繋がっている。呼吸が荒いまま、涼が口づけてくる。
「んっ……」
敏感になってるからこれだけで反応してしまう。
「繋がったまま余韻に浸れるな。このまま二回戦目いけるし」
今日が平日であることを忘れていないだろうか。
「明日に響くよ?」
「大丈夫。気持ちよすぎてすぐイっちゃうから」
私が笑うと、涼も微笑んだ。そしてまたキスを交わして、涼がゆっくりと腰を揺らし始めた。
「生、気持ちいい?」
「ん……きもちいい……」
「一年前は大事にして手を出さなかったのに、今じゃこうしてじかに繋がってるんだからな」
涼が苦笑を浮かべながら言った。
「どうして大事だとしないの?」
前から不思議に思ってた。
「お前の気持ちが本物かどうかわからないのに、手を出すわけにはいかないだろ」
前に話してくれた陽性転移の疑いのせいか。
「それを抜きにしても、高校生のお前を万が一にも妊娠させるわけにはいかなかったし、汚したくないってのもあったし」
「じゃあ、今の私は汚れてるんだ」
「いや、全然。相変わらず清いままだよ」
「清い?」
「『愛があるから大丈夫』って、前に言ってなかったっけ」
言った。高校を卒業するまではしないと決めたのに結局してしまって、そのことを反省していた涼に、淫らに求め合っただけではないから、と。今も同じだ。愛してるから直接触れ合いたかった。
「そうだよ、汚いことじゃないよ」
涼の頬を手で包み込む。私は今、こんなにも満たされて幸せな気持ちになってる。あなたに愛されて、私は愛で応えることができる。
「感じて……」
勢いをつけて奥を突かれた。
「あっ!」
さっき出された涼のと、私のが中で混ざり合って、すごく卑猥な音がしてる。この音はさすがに清さとは程遠い。
「中で溶けそう……」
「ぁんっ……あっ……」
そのまま二人で溶けていった。涼はもう一回したそうだったけど、さすがに明日に影響が出そうだからと三回目はあきらめてもらった。腰が抜けて歩けなくなったら困る。
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