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ULTIMATE〜SEALs 精鋭無比

ULTIMATE〜SEALs 精鋭無比 第15話

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主要登場人物一覧
佐倉綾斗(21)…6代目主人公 特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警視庁新宿中央警察署地域課 新宿駅東口交番勤務 巡査長)
呉航汰(25)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元大阪府警察本部警備部第2機動隊 巡査部長)
都築崇人(21)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警視庁警備部第1機動隊 巡査)
倉橋八穂季(28)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元神奈川県警察本部交通部第1自動車警ら隊 巡査部長)
中野凱翔(22)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁警務隊特殊内部制圧部隊所属 3等隊士)
矢倉泰人(22)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁市ヶ谷駐屯地守衛隊所属 3等隊士)
九池篤志(25)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁特殊科特殊空衛団所属 2等隊士)
安藤汰一(48)…特殊選抜急襲群教育中隊所属教官 隊尉
成嶋智輝(38)…特殊選抜急襲群教育中隊第1班長 隊士長
中将一郎(52)…特殊選抜急襲群長 隊将
梶唯我(52)…警衛庁特殊科特殊選抜急襲群 副群長 隊将
大蔵慶瀧(55)…警察庁警備局特殊選抜急襲群長 警視監
緋鷺徹哉(41)…警察庁警備局特殊選抜急襲群 副群長 警視正

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監
…………………………………………………………………
「警戒をしながらあちら側からの攻撃を待つ。それが俺たちのやり方だ」
会議室で隊員らを集めるなり開口一番に佐倉が言った。
「下手に動いてもあれだしな。」
九池が横から言った。
その時だった会議室のテレビで報じられていたニュースを見ていた呉が険しい表情をしながら佐倉に目をやった。
「ん?」
佐倉が聞くと呉はテレビを指さした。
「これ、都築の親父じゃね?」
「おい関係ないこと言うなよ。集中しろって」
九池が怒鳴ると呉は軽く頭を下げた。
「いや、まーそうなんだけどさ。都築の親父って警察庁の幹部なんだろ?役職までは知らねーけど。でこの殺された都築英寿って人。殺されたって。」
「まじじゃん。有り得るな」
中野が言った。
「んなわけねーだろ。」
そう言いながら九池は佐倉に目をやった。
「おい佐倉。まさか……まじ……なのか?」
九池が聞くと佐倉は慌てて目を逸らした。
「なわけ、ねーじゃん笑。とにかく集中していこ。な?」
19時
第二隊舎前から武装した数人の隊員らが出てきた。
「上向異常なし。これより警戒任務にあたる」
「L1了解」
佐倉は数人の隊員に対して2人1組での警戒任務を命じた。
「司令。対象者を発見。」
「攻撃はするな。弾数が限られてる。無駄な弾は使うな。双撃に備えて待機」
指示を送るなり都築は窓の外に目をやった。
「司令。人数増えてます。こちら側からも警戒任務の部隊派遣を行った方がいいかと」
「わかった。少人数での派遣で了承してくれ」
「わかりました。編成はどうします?」
「任せる」
「は?わ、わかりました」
そして都築ら側からも警戒任務のため数人の隊員が派遣された。
「予想通り出てきたか」
九池は笑みを浮かべながら呟いた。
「指揮本部がある場所わかるか?」
無線で佐倉は警戒任務にあたっていた隊員らに聞いた。
「ちょっと待ってください」
そう言うと隊員らは銃口を第一隊舎に向けながら目視で探し始めた。
その時だった銃口を向けながら探していた隊員2名が同じく警戒任務にあたっていた国領離島自衛科保安連隊員らによって撃たれるどういう事態が発生した。
「は?まじかよ。おい」
怒鳴る九池を見て佐倉は九池に目をやった。
「なんかあったか?」
「撃たれた。」
「あ?」
「だから撃たれたって」
九池の言葉を聞き佐倉は急いで窓の外に目をやった。
「すぐに応援部隊を派遣しろ」
佐倉が怒鳴ると呉が装備の装着を始めた。
「俺に任せろ。佐倉はこのままL1待機だ」
「行けんのか?」
「任せとけって」
そう言うと呉は倉橋に目をやった。
「倉橋、目標地に到着次第そのまま周囲警戒を実施しながら負傷者の救出を行う」
「わかった。って俺に命令すんなや」
「うるせーよ笑とにかく行くぞ」
「おう」
呉を含めた数人の隊員らが第二隊舎前に向かって走り出した。
「何をしてる?」
「申し訳ありません。つい」
「ついで済まされると思うな。」
先に火をつけてしまった都築はいらついた表情を見せた。
「申し訳ありません。この先の指示等よろしくお願いします」
「とにかく速やかな鎮圧と部隊の後退だ。」
「わかりました」
都築から命令を受け隊員らは一斉に第一隊舎前へと向かっていった。
その時だった向かい側の第二隊舎で慌てふためく佐倉達の姿が目に入った。
「しょうがない。このまま事態が滞っても疲労がたまるだけだ」
都築が言うと横にいた隊員がすぐに反応した。
「つまりどうすると?」
「一気にL1への攻撃を始めよう。混乱に陥ってる今こそ冷静に素早く相手の指揮系統を遮断出来ると思う。」
「そんな上手くいきますかね」
「俺も出動する。時間はかけれん。上手くいくか行かんかは気にするな」
そう言うと都築は無線連絡を入れた。
「総員に次ぐ。C1(緊急命令)各総員宛。現在時より作戦変更を実施する。守備班と攻撃班に分かれ作戦を実施する。一気に第二隊舎を包囲。L1への攻撃を最大目標とする。以上L1。」
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