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ULTIMATE〜SEALs精鋭無比

ULTIMATE〜SEALs精鋭無比 第15話

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主要登場人物一覧
佐倉綾斗(33)…6代目主人公 日本法衛庁機動広域遊撃隊主任(警視庁から出向中)警部補
呉航汰(37)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(大阪府警察から出向中)巡査部長
都築崇人(33)…日本法衛庁長官官房室兼機動広域遊撃隊長(警衛庁から出向中)隊将
栗敷皓太(33)…日本法衛庁長官官房室参事官補佐(警衛庁から出向中)隊将
中野凱翔(34)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)隊士官
相藤仁哉(29)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)2等隊士
藤原紀之(29)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(兵庫県警察から出向中) 巡査部長
増井陸哉(30)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)準等隊士
藤ヶ谷慶斗(43)…日本法衛庁第2管区機動警戒班基地司令兼副司令(警衛庁から出向中)2等幹士
越智敏也(45)…日本法衛庁第2管区機動警戒班基地 管理官 (警衛庁から出向中)2等幹士
亜川達也(37)…日本法衛庁3代目長官(警察庁から出向中)警視正
川崎英寿(40)…日本法衛庁長官官房室長(警視庁から出向中) 警視正
玉木雄英(45)…日本法衛庁基地統括司令部長幕僚官

機動広域遊撃隊付き訓練生
紀周龍友(24)…(警衛庁から出向中)準等隊士
戸塚翔甫(22)…(警視庁から出向中)巡査
竜篤太(22)…(警衛庁から出向中)2等隊士
北間彰(23)…(千葉県警から出向中)巡査部長
小塚紀文(25)…(神奈川県警から出向中)巡査部長

警視庁捜査一課専従特捜班
土井彰人(45)…班長 警部補
新津真也(28)…巡査部長
知念凌斗(23)…巡査
芦田慧斗(30)…巡査部長
木本勝利(38)…巡査部長

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監
…………………………………………………………………
翌朝、日本法衛庁から正式に要請を受けた全国の管区機動警戒班基地は同日午前8時から第3倉庫とつく名前の建物への一斉突入が行われた。
「一斉に突入。こりゃ全国ニュースになるぞ?」
午前7時、第1隊舎第1食堂で朝食をとっていた相藤が呟いた。
「つーか俺らはいいのかな?突入しなくて」
横で同じく朝食をとっていた藤原が聞いた。
「ま、いいや。にしてもラッキーだよな。仕事休みになったんだぜ?こんなにいい事はねーだろ?」
相藤が言っていると佐倉がやってきた。
「お前ら、いつまで飯食ってんだ」
佐倉が怒鳴ると相藤は軽く口を鳴らした。
「んだよ。また説教かよ。うぜ」
相藤が言うと藤原はその場で佐倉に頭を下げた。
「すいません。こいつ口ちょっとあれで、けどこれでも敬意はある奴なんです」
「とっくに慣れてるよ。そもそもこいつを入れるように言ってきたの都築だぜ?あの野郎、何考えてるのかまじでわかんねーよな」
そう言うと佐倉は相藤の頭を軽く叩いた。
「さっさと食え。仕事がないって言ってだらけんな。仕事無い時は筋トレだろ?筋トレ。さっさと食って動けよ。あ、藤原。お前もな?」
そう言うと佐倉は食堂を後にした。
「佐倉」
食堂から出た直後、後ろから声をかけられ佐倉はすぐに後ろを振り返った。
「都築か。どうした?」
佐倉が聞くと都築は軽く手を上げた。
「どうだ?部隊の進行状況は?」
「今日の8時だっけ?から始まんだろ?一斉突入。もう俺らの出番はねーだろ。あとは、天湾に行ってる野郎達ぐらいだな」
「連絡は取れてんのか?」
「昨晩とれた。無線も復旧したし、CPには藤原を配置してるから。問題ねーよ。」
「なんでそんなに藤原に信頼寄せてんだ?」
「んなもん理由なんてねーよ。」
そう言うと佐倉は都築の肩を軽く叩いた。
「CPの補佐頼めるよな?」
「ま、これから暇だし。」
「じゃあ頼む。」
そう言うと都築はその場を後にした。
その後、長官官房室に戻った都築は栗敷に声をかけた。
「栗敷、無線機の電源切ったのお前か?」
「あ?なんだよ。いきなり」
「もう復旧はできてる。何が目的だ?」
「俺がやったって証拠あんのかよ?」
「越智 管理官から聞いた。応援部隊派遣待機で派遣部隊の指揮官任せられてたのが越智 管理官だった。越智 管理官はお前が無線機の電源を切った時、それを見てたんだってさ。」
「そうか。」
「何がしたかった?」
「試練を与えただけだ。藤原にな。」
「試練?」
「あそこで上空検索という手段を選んだ。優秀な指揮官だったら上空検索はさせないだろ?あえて無能な指揮官を演じただけだ。」
「話が見えてこねーな。何が言いたい?」
「なんもねーよ」
そう言うと栗敷は軽い笑みを見せながら都築の肩を軽く叩きそのままその場を後にした。
午前7時50分
ついに、一斉突入作戦についての最終会議が行われていた。
法衛庁本部では、全国の管区機動警戒班基地からくる無線連絡に備えて臨時指令室が設置されていた。
「君にも、この一斉突入作戦臨時指令室に入ってもらう。」
亜川に言われ都築はその場で敬礼した。
「わかりました。」
「あーあとな少しの間、栗敷には現場指揮官から離れてもらうことになった。しばらくは君一人になりそうだが…………やれるか?」
「元々は私の部隊ですから」
そう言うと都築は軽く頭を下げた。
長官室を出ると都築はそのまま臨時指令室が設置されている部屋へと向かった。
部屋に入ると既に、多くの法衛官らがいた。
「臨時指令室の室長になった玉木だ。都築で合ってるな?」
「都築です。よろしくお願いします」
「よろしく。正確な指示を出せるよう尽力してくれ。それと、お前。天湾に派遣中の部隊はどうなんだ?」
「今、CPに同隊の隊員を置いてます」
「聞いたけど新人なんだろ?大丈夫なのか?」
「何かあれば私に連絡が来るようになってるかと」
「先に言っておくが、君には何か現場であってもここにいてもらう。人員がただでさえ足りないんだ。抜けられては困るからな」
「非常事態が起きればどうしたら?」
「そんなの知らねーよ。常日頃から訓練させてんだろ?とにかく君にはこの指令任務にだけに専念してもらう。そのつもりでいろ」
そう言うと玉木は指令室の奥にある指令室長の椅子に腰掛けた。
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