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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第6話

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主要登場人物一覧
来宮遼介(34)…5代目主人公 革命軍所属 将補
中澤智康(44)…革命軍所属 隊将
笹倉大志(34)…警衛庁参謀部所属1等幹士
片岡優真(34)…革命軍最高司令役補佐  将補
海藤辰之(34)…警衛庁警務隊管理官 1等幹士
内海岳大(44)…革命軍最高司令役  隊将
保瀬将司(46)…警衛庁幕僚護衛隊参謀長 隊将
(元警視庁警備部警護課第4係長 警視)
中将一郎(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地司令 隊将
原快真(47)…警衛庁警備科第1指令本隊管理官 将補 
梶唯我(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地副司令 将補
緋鷺徹哉(36)…警衛庁幕僚官房室理事官 隊将(元関東管区警察局総務監察部所属)
中堂純一(48)…警衛庁2代目幕僚総監(元警察庁長官官房総括審議官)
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
…………………………………………………………………
「はい110番、警視庁です。事件ですか?事故ですか?」
「市ヶ谷駐屯地で武装した人達が暴れてます」
「市ヶ谷駐屯地ですか?」
「早く出動してください」
「そう……ですね」
「何してるんですか?」
「実は、警衛隊で起きている犯罪に我々警察は基本的に介入が出来なくてですね」
「はい?そんなの言ってる場合ですか?」
「申し訳ありません」
地元住民による110番通報が相次ぐ中、革命軍は第1庁舎の中にいた。
庁舎内警備にあたっていた守衛隊員はすぐに人質にされそのまま第1集会室へと連行されていった。
その頃、駐屯地司令室では中が休息を取っていた。
「失礼します。司令」
そう言いながら片岡が入ってきた。
「あ?なんだ?」
「中司令。お久しぶりです。片岡です」
「久しぶりだな。なぜここにいる?」
「理由はまたお話しますよ。集会室借りれますか?」
「集会室?なんでだ?」
「もうすぐ放送が流れると思います」
片岡が言ったその時、1本の放送が流れた。
「これより、市ヶ谷駐屯地は我々革命軍が占拠した。全ての駐屯地隊員に告ぐ。これより武装解除し大人しく留まるように。従わない者は順次殺害していく。以上だ」
放送が終わると中は目の前にいた片岡に目をやった。
「どういうことだ?」
「革命を起こす。そのためのL2をここに設置したい」
そう言うと片岡はそのまま拳銃を構えた。
「出来ればあなたを殺害したくない。大人しくこの場で待機しててください。この革命は起こせざる追えなかった。正義のための革命です」
そう言うと片岡はそのまま司令室を後にした。
司令室を出ると目の前に数人の隊員がいた。
「おい、武装解除するのはお前らの方だ。」
そう言うと隊員らは片岡に銃口を向けた。
「警告聞こえなかったのか?それか愚かなのか?」
そう言うと片岡は拳銃を構えた。
次の瞬間、廊下に複数の銃声が響き渡った。
その頃、幕僚総監邸では警衛庁で起きてる占拠事案について緋鷺と中堂が話をしていた。
そこに、警視庁から1本の連絡が入ってきた。
「なんだ?」
中堂はすぐに電話に出た。
「久しぶりだな。俺だ」
電話の相手は警察大学校時代の同期で警視庁刑事部長の岸だった。
「岸か。どうした?」
「今な、俺らのところにある通報が多発してる。市ヶ谷で事件起きてるらしいが何があったんだ?」
「市ヶ谷で?何の話だ?」
「何も知らないのか?武装集団が市ヶ谷を占拠したって」
「武装集団?」
「おそらく、特殊科の人間だろ?知らねーけど、一応警視庁としては、応援部隊の臨時派遣を行う姿勢だ。いつでも連絡してこい」
「わかった」
中堂が言うと岸はそのまま電話を切った。
電話を横で聞いていた緋鷺は中堂に目をやった。
「何かありました?」
「市ヶ谷でも同様の事件が起きてるらしい」
「立てこもりですか?」
「そうだ。」
そう言うと中堂はため息をついた。
「事件の指揮、お前に任せる。」
唐突に中堂から言われ緋鷺は思わず目を見開いた。
「正直言って、日明修学院高校立てこもり事件でのお前の指揮は最悪だった。この事件で汚名を返上してくれ。俺はお前をもう一度警察にお前を送りたい。お前の職場はやはり警察しか似合わんようだ。警衛隊最後の仕事と思ってやってこい。この事件が解決すれば同期にお前を推薦してやる」
「本当ですか?」
「お前に警衛は似合わんよ。俺が1番思う。お前が犯した永浦の殺人も伏せてある。何の支障も無く警察に戻れるだろう。最後ぐらい大仕事をやってこい」
「わかりました」
そう言うと緋鷺は中堂に一礼しその場を後にした。
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