ULTIMATE〜革命事変〜悲劇の果へ (2111)INHERIT J.D.F

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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第5話

主要登場人物一覧
来宮遼介(34)…5代目主人公 革命軍所属 将補
中澤智康(44)…革命軍所属 隊将
笹倉大志(34)…警衛庁参謀部所属1等幹士
片岡優真(34)…革命軍最高司令役補佐  将補
海藤辰之(34)…警衛庁警務隊管理官 1等幹士
内海岳大(44)…革命軍最高司令役  隊将
保瀬将司(46)…警衛庁幕僚護衛隊参謀長 隊将
(元警視庁警備部警護課第4係長 警視)
中将一郎(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地司令 隊将
原快真(47)…警衛庁警備科第1指令本隊管理官 将補 
梶唯我(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地副司令 将補
緋鷺徹哉(36)…警衛庁幕僚官房室理事官 隊将(元関東管区警察局総務監察部所属)
中堂純一(48)…警衛庁2代目幕僚総監(元警察庁長官官房総括審議官)
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
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午後3時
警衛庁市ヶ谷駐屯地に複数のトラックが止まった。
「あ？なんだ？」
駐屯地警備にあたっていた守衛隊員らがトラックの運転席に近づいた。
「失礼ですが……」
1人の守衛隊員が声をかけると運転席にいた男が応答した。
「特殊科の者だ。緊急でここを借りたい。」
「緊急ですか？ですがまだそのような情報聞いてませんけど」
「とにかく通してくれないか？」
「規則ですから。まずは通行許可書を発行してもらってください。」
「そのような時間が無い時はどうしたらいい？」
「例外はありません。とにかくここから先通すことはできません」
1人の守衛隊員が言うとトラックの後方扉から物音のような音が聞こえてきた。
「なんか怪しくねーか？」
「怪しい？身内(同じ警衛官)だろ？怪しいとかねーだろ」
トラックを見ながら守衛隊員らが話していた。
「なんだ？中見たいのか？見せてやるよ。」
そう言うと運転席から迷彩服を着た特殊科所属の男が降りてきた。
「恐れ入ります。よろしいですか？」
守衛隊員らは男について行った。
男はニヤリと笑うとそのまま後方扉を開けた。
次の瞬間、武装した男たちが守衛隊員らを包囲した。
次々とトラックから武装集団がやってくる。
その光景に駐屯地近くを散歩していた民間人がスマホを向けた。
「なんですか？」
守衛隊員らは咄嗟に動けず銃を携行することなく、包囲されることになり何も出来ない状態となった。
「革命軍だ。ここを通してくれないか。これは要請ではなく。命令だ。」
片岡が言うと守衛隊員の1人が片岡に聞き返した。
「革命軍？なんですかそれは」
「察閥派を追い出すための部隊だ。我々はこれより革命を起こす。この革命によりに警衛隊は完全なる独立した国防組織へと生まれ変わる。」
「ちょっとよく意味が…………」
「とにかく通してくれ。」
片岡が言うと武装集団は少しずつ守衛隊員らに近づいて行った。
「行くぞ」
片岡が怒鳴ると助手席にいた男がそのまま運転席に移りハンドルを握った。
1台のトラックを先導に続々とトラックが市ヶ谷駐屯地内へと入っていった。
「総員、行軍を開始。駐屯地内で集礼実施。その後そのまま第1庁舎へと入る。以上。作戦は予定通り実行する」
片岡が無線で言うと守衛隊員らを包囲していた武装集団はそのまま駐屯地の中へと流れ込んでいった。
「ここから先、駐屯地の警備は俺らが行う。お前らはそのまま内勤に戻れ。」
「は？いや、でも」
「言うことを聞け。」
そう言うと武装集団のひとりが守衛隊員に銃口を向けた。
「分かりましたよ」
守衛隊員らは一斉に駐屯地内へと入っていった。
これにより駐屯地は完全に革命軍によって包囲された。
駐屯地地上駐車場に着くと複数のトラックから続々と隊員らが降りてきた。
「これより、革命を実施する。これは、未来の国防のため、日本のため、この警衛隊を完全なる国防組織へとするための革命である。諸君らは何も恥じることはない。後悔することもない。我々は英雄となるのだ。」
内海が言うと今度は片岡が話し始めた。
「これより第1庁舎をL1(行動拠点最大作戦本部)とする。また、幕僚総監邸への監視班を今日の夜派遣する。監視班からの情報をもとに、明日から本格的に作戦行動を行う。以上のことを踏まえ任務遂行を行う。以上」