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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第2話

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主要登場人物一覧
来宮遼介(34)…5代目主人公 警衛庁警備科副参謀長 将補
中澤智康(44)…警衛庁警備科参謀長 隊将
笹倉大志(34)…警衛庁参謀部所属1等幹士
片岡優真(34)…警衛庁特殊科副参謀長  将補
海藤辰之(34)…警衛庁警務隊管理官 1等幹士
内海岳大(44)…警衛庁特殊科参謀長  隊将
保瀬将司(46)…警衛庁幕僚護衛隊参謀長 隊将
(元警視庁警備部警護課第4係長 警視)
中将一郎(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地司令 隊将
原快真(47)…警衛庁警備科第1指令本隊管理官 将補 
梶唯我(47)…警衛庁市ヶ谷駐屯地副司令 将補
緋鷺徹哉(36)…警衛庁幕僚官房室理事官 隊将(元関東管区警察局総務監察部所属)
中堂純一(48)…警衛庁2代目幕僚総監(元警察庁長官官房総括審議官)
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
…………………………………………………………………
午前11時、習志野駐屯地には続々と警衛隊車両がやってきた。
駐屯地守衛についている隊員らは何が起きてるのか訳が分からずただひたすら車両に目をやっていた。
「おい、何がおきてんの?」
「知るかよ。つか全員、衛幹以上の人達だ。全員幹部だよ。なんかやべーぞ?」
「なんか起きんのか。」
隊員らが話している中、車両は車列を作りながらゆっくりと駐屯地内に入ってきた。
「そうですか。わかりました。」
池永から言われ習志野駐屯地司令の横川は、急いで、とある会議室の手配を行った。
数分後
横川が手配した会議室に続々と迷彩服(警衛隊活動服)を着た隊員らがやってきた。
襟元には金色の幹部バッチがある。
「なんか聞いてるか?今日の会議の内容?」
「いえ、自分は何も」
中澤から唐突に聞かれ来宮はすぐに答えた。
「おい、わかってんだろうな」
「任せてくださいよ。人集めなんて俺の得意分野っすから」
内海に言われ片岡はニヤリと笑った。
「よし、これより会議を始める。」
池永が言うと内海は席から立ち上がり部屋のカーテンを閉めた。
「これより本会議における内容を話したいのだが、先に決める。参加、不参加をここで問う。不参加の者は今すぐにここから出ていけ。」
内海が怒鳴ると池永が目を泳がせた。
「内海。先に内容をお話してくれないと何もわからんでしょ。」
中澤が言うと今度は片岡が席から立ち上がった。
「不参加は問いません。全員強制参加です。」
そう言うと片岡は机にあったリモコンに触れた。
しばらくすると会議室の外で何かが落ちたような音が響き渡った。
「あ?なんだ?」
中澤が呟いた。
「ただでさえ人員が足りてない。不参加は認めず強制参加で話を進めましょう」
片岡に言われ内海は片岡を睨みつけた。
「とにかく、今からそれぞれ記名を行ってください。」
片岡が言うと1人の警備科幹部が片岡を睨みつけながら言った。
「俺は記名などせんからな」
そう言うとその幹部はそのまま部屋のドアノブに触れた。
だがいくら押してもドアはびくとも動かなかった。
「おい、どうなってんだ?」
「ここの会議室は全て施錠されてる状態です。記名という手段しかあなたには無い。断るのであれば……」
そう言うと片岡は幹部に拳銃を見せた。
「あなたを射殺する羽目になる。それでもいいんですか?」
「き、貴様、自分が何をやってるのかわかってんのか?」
そう怒鳴ると幹部は、スマホを片手に持った。
「警務隊に連絡してやる。」
しかしスマホには圏外の文字が記されていた。
「ここは圏外ですよ?ここの駐屯地はちょっと特殊で、圏外区域を設けてる。大人しく指示に従ってください」
片岡が言うと内海は1枚の紙を1人ずつに渡して行った。
「サインしてくれたら結構だ。」
内海から言われるがままに幹部らはサインを始めた。
「おい、お前勝手な行動やめろよ。銃出すなんて無かったろ?」
来宮はサインをしながら内海と片岡のやり取りに耳を傾けていた。
「それぐらいしないと、従わないでしょ。幹部は現場にいる人間以上に死ぬことに臆病だ。」
「何が言いたい?」
片岡の言葉に内海が軽く聞き返した。
「何もありませんから。そうかっかしないでくださいよ」
そう言うと片岡はそのまま席に着いた。
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