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第3話 いきなりだけど家族4人初めてのお出かけです

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つぼみちゃんとケイコさんが石嶺家の一員になった翌日の日曜朝。オレの父ちゃんは朝食の席で突然こんな提案をする。
「ダイゴ、つぼみ、そしてケイコさん!我々が家族になった記念に今日はターボモール上川畑にいきましょうか!
つぼみちゃんも今日はお仕事もレッスンも休みでしたよね?ケイコさんもこっちに越してきたばかりで足りないものとかもいろいろあるでしょうから買い物がてらちょうどいいかと…」
「父ちゃん!ケイコさんだってやることあっていろいろ忙しいだろうしこんな急に無茶な…」
「あら!いいわね!みんなで行きましょう!」
「ケイコさん!いいんですか!?」
「いいのいいの!やることはまだ時間があるから明日やればいいんだし!”明日できることは今日するな”でしょ?」
「ま、まあそうですけど…(でもターボモールか…あそこはなあ、必ず誰かに…)」
「あら?浮かない顔してるわねダイゴくん?もしかして行きたくないの?」
「い、いえ…」
「つぼみは行きたいよ~!あそこ広くて楽しいもん!お兄ちゃんは行かないの?」
「もちろんいきますともぉ~!つぼみちゃんと一緒ならどこへでも~!」
コテツ「またデレデレダイゴ発動…」

そして朝食が終わって、さっそく支度です。でもオレには心配なことがあります。それはつぼみちゃんを見かけたら他のお客さんがパニックにならないかです。これから行くターボモールは休日には家族連れや若者を中心にたくさんの人でにぎわう場所です。そんなところに超人気子役のつぼみちゃんが現れようものならパニックは避けられないでしょう…それにケイコさんはまだ再婚のことをつぼみちゃんのSNSなどで公には公表していないようです。オレらといたらすぐネットニュースとかになって大変なことになるのでは?ついでにオレらも晒されたり…
…ですがケイコさんはちゃんと対策をしているようです。
「つぼみ、出かけるときはいつものようにサングラスをするのよ。今日は特に…ね。それと万が一外すときの場合に…」
そういってケイコさんはつぼみちゃんの顔にメイクを施していきます。いつもはおっとりとしたかわいらしいつぼみちゃんの目が一気にクールなつり目に変わっていきました。
「結構メイク慣れしてるんですね。ケイコさんもつぼみちゃんも…」
「あら、そういえば言い忘れてたわね。私昔メイクの専門学校通ってて、プロのメイクさんのもとで助手してたのよ!そのあと一人立ちしてちょっとしてからワケありでやめちゃったけど…」
「そ、そうだったんですか…」
「お兄ちゃん!クールなつぼみはどう?」
「は、はい…クールなつぼみちゃんも大変おうつくしゅうございます…」
「ダイゴ!でれーっとしてないでお前もさっさと支度しろ!」
「サ、サーセン父ちゃん!」
「フフッ、やっぱりお兄ちゃんって面白い!」
「それとダイゴくんとコテツさんにお願いがあるの…変装してるとはいえ名前を呼んだら察されちゃうかもしれないから、外ではつぼみのことは”みーちゃん”って呼んでくれない?」
ダイゴ、コテツ「わかりました!」

ケイコさんもつぼみちゃんがばれないようにするのにいろいろと大変そうだな…そんなこんなで準備ができたんで出発です!我が家から目的地までは割と近く、車で30分ほどで到着しました!
ここ、「ターボモール上川畑かみかわばたは我が家が暮らす神奈川県の中でも指折りの広さを誇るショッピングモールで東西二つの棟にわかれていて地上4階建て、ファッションや生活雑貨、グルメなどの各ショップのほか、体験施設や映画館もあり休日には多数のお客さんでにぎわいます!
ダイゴ「ケイコさん、つぼ…じゃなくてみーちゃんはオレにお任せください!しっかりエスコートして見せますから!」
ケイコ「あら、心強いわね!じゃあおまかせしようかな!」
コテツ「本当に大丈夫かいな…デレデレしてるうちに離れちゃったり…」
つぼみ「みーちゃんお兄ちゃんとなら絶対安心!」
ダイゴ「ほらあ~みーちゃんもこう言ってることだしぃ~」
コテツ「だからそれが心配なんだよ」
というワケで石嶺家4人で初めてのお出かけが始まります!
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