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おこぼれ話330 シーッ!!

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小5の頃、僕がクラスメイトと口論になってついカッとなった時やとりみだしたときなどに仲裁やなだめに入ったシュンくんが僕に向かってよくやるしぐさがあった。「シーッ」である。

ちっちゃい子を静かにさせるために人差し指を立てて口元に持って行って「シーッ」ていうアレなのだが、ただでは終わらない。単に人差し指を立てるのではなく、立てた指を己の鼻の穴のところに持っていって、ブタ鼻にするというシンプルでわかりやすいギャグの役目も持っているのだ。オマケにその際に顔をこちらに近づけることで強調する。単なるお叱りではなく、笑わせることで相手をなだめるというシンプルながらもイライラさせずに自体の沈黙化を図るという何とも新しい方法なのだろう。

僕は何かあるとすぐカッとなってしまうなかなか学習しない人間だったのでこの「シーッ」をよくくらっていた。
だが他の人に叱られてもすぐには落ち着かないが、シュンくんの「シーッ」だけは別だった。これを見れば少しか興奮した自分の心も落ち着けたのだ。

トラブルの解決…もちろんTPOに合わせた行動が大事だが、時にはユーモアだって大事だ。
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