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おこぼれ話327 僕たちは勘違いしていたようですね

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小3のある日の中休み。その日はトモくんなど友達数人で体育館で遊んでいた。
でも楽しい時間というのは一瞬なものだ。テキトーに体育館ではしゃいでいれば中休みなんてあっという間だ。
ただただはしゃいでいればあっという間に終了のチャイムが学校中に鳴り響く。

「中休み終了5分前です。皆さん早く教室に戻って次の授業の準備をしましょう!」
…そう、この放送がチャイムだ。これが聞こえたら体育館にいようがグラウンドにいようがすぐさま教室に戻らねばならない。緊張感とともに楽しい休み時間が終わってしまう切なさも感じさせる。
この日もこの放送が流れた瞬間、僕もトモくんもほかの生徒たちも…体育館にいた生徒たちはすぐさま自らの教室に戻るために体育館をゾロゾロと出ていこうとしていた。

しかし、この日は半分ぐらいの生徒が僕らが体育館を後にしようとしてもまだ残っている。動こうとしない。
そのうちのひとり、セイちゃんが体育館を去ろうとしていた僕とトモくんを引き留めた。
「リョーマくんたち!!まだ中休み終わってないよ!時計見て!まだまだじゃん!」
その直後、再び放送が…
「大変失礼しました。こちらのミスで間違って放送を流してしまいましたまだ休み時間は終わっていませんでした。誠に申し訳ございません…」
その瞬間、皆が驚き、苦笑いしながら再び体育館へ。どうやら本来流さないリハーサルを間違って全校に流してしまったようだ。ミスは誰にでもあることだが何とも人騒がせな放送だ。
僕はいつも休み時間の残りは時計を使って確認するなんてことはせず、放送で判断していたから気づかなかった。体育館を後にしたほかの生徒たちも同じであっただろう。
だがセイちゃんはじめ体育館に残っていた生徒はちゃんと時計を見て判断していたからミスであることに気づいていたのだ。

体育館に戻ってきた僕はこの珍騒動に対してこう締めくくった。
「僕たちはずっと勘違いしていたようですね!皆さんご一緒に、せーの…すベッカム!!」
…このセリフの元ネタはペンギンの問題のとある回…
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