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おこぼれ話290 ガラクタ

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僕が子供の頃必死に集めていたのがポケモンキッズ(今でも時々買ってる)。周りでもたくさん集めている人がおり、自分の周りではその所持数的に言えばトモくん、セイタくん、そして僕が3大巨頭であった。(知らないだけでもしかしたらクラスにほかにも僕以上に持ってた人いたかもしれないが)
当時100円(今じゃ180円ぐらい?値上がりしたねえ…)という小遣いで気軽に買える集めやすい価格だったのも集めていた人が多い要因であろう。

その中でもずば抜けて所持数が多かったのがセイタくん。兄や姉の代からの蓄積があるトモくんをしのぐ勢いで、あまりに数が多いため、服とかをしまう引き出し式の収納ボックスにポケモンのタイプごとに分けて収納していたほどであった。
そして彼の収納ボックスの一番下の引き出しにはなぜかポケモン以外の人形がたくさん入っていた。
おじゃる丸とかゲッターロボとか…「これらは何ぞや?」(実際にはそんな言い方してないけど)と尋ねてみると彼はこう説明した。

「こいつらはポケモンキッズと一緒に遊んでいる”ガラクタ”さ!」
…ガラクタ…人形たちにとってはちょっと不憫かもしれないが、ポケモンじゃないのにこのボックスにしまわれている彼らはガラクタ当然だったのだろう。といっても邪魔者扱いしてるとかではなく(もしそうだったらとっくに打ったり処分したりしてるだろうし)、彼にとっては良き遊び相手のひとつなのだろう。
実際このガラクタたちとどのように遊んでいるのかは聞かなかったが、僕的にはポケモンにやられる人役とか、トレーナー役として使っているのだろうと何となく想像していた。
こうして考えると人形遊びって違う作品同士のキャラを共演させたりもできる、現実ではありえない組み合わせも好きなだけ実現できるこの世で最も自由な遊びといっても過言ではないのかもしれない。
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