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おこぼれ話282 謎の部屋「控室」

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僕の通っていた小学校には「控室」という先生方しか入ることを許されない謎の部屋が2階に存在した。
だが先生方がこの部屋に出入りする様子はほとんど見られず、一体何のための部屋なのか謎だった。
控室といっても先生方は休み時間は教室や職員室にいるわけだから必要性がなさそうだし…
クラスのみんなの間でも「何のための部屋なんだろう?」と噂になっていた。先生からも一切説明されないし謎が謎を呼ぶ存在だった。まさにミステリーである。

しかし小3のある日、この「学校のパンドラの箱」(というのは大げさかもしれんが)、控室の実態に迫る出来事に直面する。
「控室」は3年生の教室のほぼ向かいに位置していた。休み時間にその周辺を友達と通った際にある先生がこの控室から出てくるのを確認!その時開いたドアの隙間からわずかではあったが我々はその実態を垣間見ることができたのである!!
ベールに包まれた「控室」の実態…そこには白衣が何着かかけられていたほか(理科の授業用か?)、なんとマンガ本まであった!!
「まさか先生たちはオレらに禁止してるのに自分たちはマンガを持ってきてるというのか!?ここは先生たちのひみつ基地だったりするのか!?」なんて思った。

その実態を観れたことにとりあえずは嬉しかったが、結局本当に先生の秘密基地なのか(そんなわけないと思うけど)、結局真の用途は何なのか、そして一番は”なぜマンガがあったのか”…などとまだ謎が残るままであった。
結局これらの謎は明かせぬまま僕らは小学校を巣立っていくこととなりましたとさ…
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