リョーマ伝～小学生編～

おこぼれ話206 救えボンドのフタ

小1の秋、図工の授業で大きめの公園に赴き、そこで拾った落ち葉や枝を材料に作品作りを行った時のこと。
この時は拾った落ち葉たちをそのまま公園内にて画用紙に貼り付けて作品を作っていた。
しかしそこで事件が起きる。

僕は材料となる落ち葉たちを一通り集めた後、木陰に座り集めた落ち葉を貼り付けるためにボンドのふたを開けた。
しかしそのフタは僕の手からするりと抜けてそのまま転がっていった。
「やべっ！早くとらないと！」
しかし必死の追いかけも及ばず、フタは公園内の排水溝に落ちてしまった。

もうこれは終わりだ…絶望のさなか救世主が…
「オレに任せな！」
救世主の名はリュウくん。彼は自分の拾った長い枝にセロハンテープを貼り付け、排水溝の中に潜り込ませてフタを救出するという作戦を決行。
排水溝の中は暗くて見えにくい、オマケに木の枝で取るとなればコントロールも効きにくい。
そんな悪条件の中、リュウくんは奮闘してくれた。僕のフタのために…
リュウくんは3分ほどの格闘の末、僕のフタを見事に救出してくれた。

自分の材料集めだってあるだろうに、それでも必死にフタをすくおうとしてくれたリュウくんには感謝しかない。