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おこぼれ話203 謎の遊戯・リバイアサン鬼

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小3の遠足で、クラス全員で何をして遊ぶのかを相談したときのこと。僕はドッジボールだのケイドロだのと言った定番ものに落ち着くのだろうとマンネリを感じていたため、新たな遊びを提案することとなる。
その名も「リバイアサン鬼」。僕がとっさに思いついた我ながら斬新な鬼ごっこだ。

このゲームでは鬼役を「リバイアサン」と呼ぶ。リバイアサンはジャージの上などで上半身を覆って腰をやや曲げた状態で動かなければならない。
通常の鬼ごっこと違うのはリバイアサンは逃げる人をタッチするのではなく上半身を覆うもので相手を包み込まなければならないという点だ。このことを「食べる」という。リバイアサンが人間を食べるイメージだ。
リバイアサンに食べられた人はリバイアサンとなる。鬼役に上半身を覆い隠すという装飾を加えた点、ゲームでおなじみの「リバイアサン」というキャラクターを取り入れた点が我ながら斬新だと思っていた。

僕はこの遊びを説明するため、ユウマくんら友達3人を巻き込んでクラスの前でデモンストレーションを行い、その魅力を伝えた。だが皆の反応はいまいち。ほぼみんな冷めた目で見ていた…
そして多数決の時、僕のリバイアサン鬼には何票入るのか…

「次、リバイアサン鬼をやりたい人!…2人ですね…」
自分の1票だけで終わるかと懸念してたが、デモンストレーションに巻き込んでしまったユウマくんが1票入れてくれた。ありがとう。そして巻き込んでしまってスマン。
今思うと「巻き込まれたのに票入れないとアカンことになる」と思った忖度票なのかもしれないが…
結局、票数が少なかったためリバイアサン鬼は当然ボツになりましたとさ…デモンストレーションに巻き込んじまったみんなすまねえ…
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