リョーマ伝～小学生編～

おこぼれ話173 人形に魂は宿るのか。

1年生の秋、大きな公園で全校参加のオリエンテーリングが行われた。その際図工で作った木の人形を持っていくことになった。あることに使うからだ。
この人形は指で挟めるサイズの木の円柱の表面に自分の似顔絵、裏面に自分の名前を書いたもの。
そしてそれを使うあることとは早い話が「人形ごっこ」である。

オリエンテーリングも後半に差し掛かったところでお人形ごっこタイムがスタート。その前に校長先生による開始前の「儀式」が行われた。
「今から先生が魔法をかけます！今から皆さんのその人形に魂が宿るのです！」
…校長先生がよくわからない呪文を唱えた後、人形遊びがスタート。
先生方がブルーシートの屋根とダンボールで作った複数の人形の家で人形を使って遊んだ。
そして校長先生は「この家には妖精さんが住んでるんですよ…目を閉じれば見えてくるはずです…」と生徒たちを人形遊びの世界へと没入させるような言葉を投げかける。誰しもが「ウッソだ～！！」と声をあげたが。

この遊び、規模的にはなかなかのスケールのものだったが僕的には「ガキくせえ」と思ってしまった。
人形に魂が宿るとか、妖精さんが住んでるとか子供だましもいい加減にしろと思った。オレたちこれでも小学生だぞと。
まあ、年齢的にもそう思ってしまうような時期だったというのもあるだろうが…