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おこぼれ話136 れっつあわあわ手洗いの巻

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リョーマのパーフェクト学年閉鎖教室で触れた4年生の学年閉鎖明け、僕たち4年生の教室がある2階の水飲み場に、突如TVが用意され、とある映像が流された。
その名も「あわあわ手洗いのうた」。ビオレの公式サイトで当時公開されてたもので、感染症予防に効果的な手洗いの仕方をキャッチーな歌で子供たちにわかりやすく、なおかつ楽しく教えてくれるものだ。
映像は2部構成で、1本目は歌詞に沿った映像が繰り広げられるビオレのCMでおなじみのキャラクターたちが登場する絵本調のアニメで、2本目は歌詞に沿った手洗いの仕方を紹介する実写映像だ。
歌詞も「カメが山から落ちそうになったオオカミをバイクで助ける」というストーリー性があり、子供が楽しんで手洗いできるよう工夫がされていた。

この映像は給食時間前や休み時間開けなどの誰もが手洗い場に急ぐ時間帯に無限ループで流された。
誰もが手を洗う時間にこの映像、そして曲は毎日繰り返し流されたので多くの生徒に焼き付き、その振り付け(=手洗いの仕方)も皆の間ですっかり浸透していくこととなった。
ケイちゃんたちは「あわあわ手洗いはオレらの必須」と豪語するまでになり、どれだけ完璧にあわあわ手洗いに磨きをかけることができるかに情熱を注ぎ、他の子たちとともに競い合っていた。
思わぬ形で我がクラスでブームとなったが、ある意味これも映像を流した先生方の狙い通りだったのかもしれない。後に全学年が1度は学級閉鎖になるまでに猛威を振るっていたインフルエンザなのだから「これ以上生徒たちをこの脅威にさらしたくない、そのためにも生徒たち一人一人が意識をもって対策に取り組んでほしい。感染予防は手洗いからだ。」そんな思いで映像を流していたのだろう。

時を同じくして、新聞広告でもこの「あわあわ手洗い」のやり方が載ってるのを見て思わず「あわあわ手洗いだ!」と心の中で叫んだものだ。ビオレ側としてもこのキャンペーンに力を入れていたことが見て取れる。
ちなみに自分はあわあわ手洗いを…やってませんでした。普通の手洗いしてました。ビオレさんすまねえ…でも適当には洗ってません。自分の中では。
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