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おこぼれ話85 全校一斉アンケートの巻

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2年生の2学期末、上級生の委員会による企画として発行される学校新聞に載せるためのアンケートが全学年にて実施された。
すべては覚えてないがそのアンケートの内容と僕の回答を掘り下げていこう。

まずは「どこか違う世界(=異世界とか過去の時代とか)に行けたらどこに行きたい?」という質問。
これには僕は迷わず「ラチェット&クランクの世界」と答えた。これまたラチェットの布教のための作戦だ。小2にしてどこまで姑息なw
ちなみにクラスメイトにも僕のように「好きな漫画やアニメの世界」と答えた子は結構いて(この年頃の子は特にそうか)、ユウマくんは「遊戯王の世界」と回答したのだが、実際の新聞では「ゆうききというせかい」として面白回答として掲載されてしまった。
これはおそらく「遊戯王」の文字をまだ漢字で書けなかったためひらがなで「ゆうぎおうのせかい」と表記し、字が幼かったためにそれが「ゆうききというせかい」と読まれてしまったのだろうと分析する。

続いては「もし校長先生と入れ替われるとしたら何をする?」という質問だがこれは僕は「断る」と回答。
何を断るのか?と多くの方がお思いであろうが、これは「別に校長先生と入れ替わりたくないから入れ代われる権利をもらったとしても断る」といった意味だ。おそらくこんな回答したのは僕だけであろう。アンケートを回収する側が「なにを断るんだ?」ってメチャクチャ首をかしげながらうなだれている光景が今なら目に浮かぶ。
ちなみにこのアンケートはすべての質問において低学年・中学年・高学年の3カテゴリに分けて結果が発表されていたのだがこの質問で1番多かった回答はどの学年も「いばる」であった。「いばってそんなに楽しいもんか?」と僕は首をかしげましたとさ(レアアイテムゲットしたらすぐ人に自慢したい人間が何を言うw)。

次に紹介するのは「好きな歌」。僕の回答は「ガラクチックエクササイズ」。これはラチェット&クランク4thの挿入歌でゲーム中で流れるのはインストゥメンタルだが、ゲーム中に入っていないボーカル入りバージョンが当時公式サイト(現在は閉鎖)で聞くことができて、僕は一時時期毎日のように聞いており、休み時間を使って自由帳に暗記した歌詞をすべて書き写したほどのお気に入りであった。
もちろんこの曲を回答した理由は「ラチェットの布教」であるがwだがこの曲がお気に入りであることは変わりはない。
ちなみにこのアンケートの低学年1位は当時学校の全校集会などで歌っていた合唱曲の「風になれ」であり、3位はアニメソング(アニソン関連の回答が多かったためひとまとめにしたと思われる。)だったが、実際の新聞では字が独特で読みにくく(僕も人のこと言えないが)「アニメりこグ」と書いてるように見えてしまい、僕は「アニメりこグなんて曲あんのか?」と新聞を読みながらうなだれていたのを覚えている。

最後に紹介するのは「好きな有名人」。
このアンケートではどの学年もトップ3を芸人が独占しており、特に1位は全学年で当時大ブレイク中だった小島よしおが独占した。
2位以下には「ムーディ勝山」や「桜塚やっくん」といった当時のお笑いブームを支えていたいわゆる「エンタ芸人」が多く名を連ねた。
しかし僕はこの質問で悩んでいた。「陣内智則」と書こうか「小島よしお」と書こうかを。
自分的に一番好きなのは陣内だが(今でもYouTubeでネタ観るぐらい好き。僕の笑いの教科書です)、周りの友達は皆小島よしおに1票入れている。同調圧力でもないが自分も小島よしおに入れなきゃアカンのでは?と考え始めたのだ。
誤解のないように書くが僕は小島よしおが嫌いなわけではない。むしろ当時は陣内の次に好きな芸人であった。
当時はクラスで毎日のように「そんなの関係ねえ」のフレーズが飛び交う時代。僕も例外ではなく隙あらば「そんなの関係ねえ」を連呼していた人間だ。彼をそれぐらいリスペクトしていたし、TVで彼が出ればそれだけでテンションがあがっていた。今でも子供向けソングを多数生み出す彼の姿勢を尊敬している。
だが自分の中では陣内が1番であることは変わりなかったのだ。
一方で他に陣内って書いてるヤツいないだろうから申し訳ないがちょっと恥ずかしいという思いがあったのも事実だ。
僕は他のみんながアンケートを書き終わった後も何度も何度もうなだれた。
悩みに悩んだ末、僕は用紙に「小島よしお」の名を刻む決断をした。陣内さんスマネエ…だがこうするしかなかったんだ…

このアンケートは学年別の結果を見ると各学年の動向や表情が垣間見えて子供心に「いい企画だ」と感心した。
総合的に考えて楽しいアンケートであった。
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