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記録ノ109 最後の運動会~ソーラン波乱編~
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4月末、6月上旬に控えた運動会に向けた練習や準備が始まる。
運動会では5・6年生が準備や当日の他学年の競技の手伝い等の運営的仕事を任される。この役割を任されるのは2回目という訳だが、泣いても笑っても小学校の運動会はこれが最後。有終の美を飾るためにも自分たちが出る競技はもちろん、運営も頑張っていこう。
数回にわたってお送りする運動会編、今回はよさこいソーランの練習の話をしよう。
よさこいは午前の部の最後を飾る全学年参加の種目だ。よさこい、ソーラン節といえば今や運動会の定番種目。リレーなどと肩を並べるぐらい、運動会でいちばんといっていいほど盛り上がる花形種目といっても過言ではないだろう。
僕の小学校の運動会におけるよさこいは、僕が1年生の時は5・6年生のみによる種目だった。
僕が2年生の時に全学年参加の種目となり、運動会の目玉となった。
1・2年生はチアリーダーのようなポンポンをもって踊り、3・4年生はよさこいに欠かせない鳴子を持って踊る。
そして5・6年生はというと、顔に実際のよさこいの踊り子のようなペイントを施すのだ。
頬にヒゲのような赤と黒のライン、鼻に白いラインを描く(先生が塗ってくれる)。これが5・6年生のトレードマークだ。僕も低学年のころからあこがれだった。
そして前年の運動会でついにあこがれのペイントを施してもらうことに。長年のあこがれがかない、今まで以上に気合が入った。
今年もこのペイントの力で頑張るぞ!そう思った矢先に…
「今年から5・6年生のペイントはなしになります」
先生からその発表があった瞬間、クラス中が「え~っ!?」っとなった。
さらにあるクラスメイトからは「あれ(ペイント)がないと気合が入んない」とのコメントがあった。ごもっともだ。
なぜペイントを廃止することとなったのか?その理由は先生曰く、「ペイントを指で伸ばして遊んでる生徒が多い(=生徒の手によってペイントが崩れてしまう)」というものであった。
確かに去年、僕の周りにもペイントの黒い部分を指で取って、口の周りにつけて遊んでいる子が何人かいた。それで結構盛り上がっていた。
でもみんながみんなそれをやってるわけじゃない。それにペイントをなくせば5・6年生はトレードマークと言えるものが何にもなくなる。演目の花となるべき高学年が一番地味になってしまう。納得いかなかった。
まあ5・6年生は演目中に難しい演技にも取り組むから先生方それがトレードマークとして考えてたのだろう…
そしてもうひとつ、6年生にはある指名が課される。
練習期間中に一度、下級生たちにこのよさこいの振り付けを教えるというものだった。
僕は人に教えるのは苦手だ。だが6年生全員でやることなので教えなければならない。
「年を重ねれば人に教える仕事をしたくなくても、教えるのが苦手でも教えなければならないこともある」そのことを痛感した。
練習では複数グループに分かれて6年生が下級生たちに振り付けを教える。
僕はシュンくんと一緒のグループで教えることとなった。
自分がもし失敗してもシュンくんがフォローしてくれる。そう思って少しか重圧から解放された。
「下級生の前でハジをかかない」なんて言ったあの日のオレはどこへやら…なんて感じだがシュンくんに頼り切りではない。ちゃんと自分の力でできることはやったつもりだ。
テンポが遅れることはあったが、何とか大きな間違いはせずにやり遂げられたと思う。
最高の運動会にするために、もっともっと頑張っていこう。
運動会では5・6年生が準備や当日の他学年の競技の手伝い等の運営的仕事を任される。この役割を任されるのは2回目という訳だが、泣いても笑っても小学校の運動会はこれが最後。有終の美を飾るためにも自分たちが出る競技はもちろん、運営も頑張っていこう。
数回にわたってお送りする運動会編、今回はよさこいソーランの練習の話をしよう。
よさこいは午前の部の最後を飾る全学年参加の種目だ。よさこい、ソーラン節といえば今や運動会の定番種目。リレーなどと肩を並べるぐらい、運動会でいちばんといっていいほど盛り上がる花形種目といっても過言ではないだろう。
僕の小学校の運動会におけるよさこいは、僕が1年生の時は5・6年生のみによる種目だった。
僕が2年生の時に全学年参加の種目となり、運動会の目玉となった。
1・2年生はチアリーダーのようなポンポンをもって踊り、3・4年生はよさこいに欠かせない鳴子を持って踊る。
そして5・6年生はというと、顔に実際のよさこいの踊り子のようなペイントを施すのだ。
頬にヒゲのような赤と黒のライン、鼻に白いラインを描く(先生が塗ってくれる)。これが5・6年生のトレードマークだ。僕も低学年のころからあこがれだった。
そして前年の運動会でついにあこがれのペイントを施してもらうことに。長年のあこがれがかない、今まで以上に気合が入った。
今年もこのペイントの力で頑張るぞ!そう思った矢先に…
「今年から5・6年生のペイントはなしになります」
先生からその発表があった瞬間、クラス中が「え~っ!?」っとなった。
さらにあるクラスメイトからは「あれ(ペイント)がないと気合が入んない」とのコメントがあった。ごもっともだ。
なぜペイントを廃止することとなったのか?その理由は先生曰く、「ペイントを指で伸ばして遊んでる生徒が多い(=生徒の手によってペイントが崩れてしまう)」というものであった。
確かに去年、僕の周りにもペイントの黒い部分を指で取って、口の周りにつけて遊んでいる子が何人かいた。それで結構盛り上がっていた。
でもみんながみんなそれをやってるわけじゃない。それにペイントをなくせば5・6年生はトレードマークと言えるものが何にもなくなる。演目の花となるべき高学年が一番地味になってしまう。納得いかなかった。
まあ5・6年生は演目中に難しい演技にも取り組むから先生方それがトレードマークとして考えてたのだろう…
そしてもうひとつ、6年生にはある指名が課される。
練習期間中に一度、下級生たちにこのよさこいの振り付けを教えるというものだった。
僕は人に教えるのは苦手だ。だが6年生全員でやることなので教えなければならない。
「年を重ねれば人に教える仕事をしたくなくても、教えるのが苦手でも教えなければならないこともある」そのことを痛感した。
練習では複数グループに分かれて6年生が下級生たちに振り付けを教える。
僕はシュンくんと一緒のグループで教えることとなった。
自分がもし失敗してもシュンくんがフォローしてくれる。そう思って少しか重圧から解放された。
「下級生の前でハジをかかない」なんて言ったあの日のオレはどこへやら…なんて感じだがシュンくんに頼り切りではない。ちゃんと自分の力でできることはやったつもりだ。
テンポが遅れることはあったが、何とか大きな間違いはせずにやり遂げられたと思う。
最高の運動会にするために、もっともっと頑張っていこう。
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