リョーマ伝～小学生編～

記録ノ97 レッツ宿泊学習！～DAY2 そして帰路へ…～

2日目を迎え、山の朝は太陽が雪化粧した木々を輝かし、さわやかな一日の訪れを予感させた。
しかし今日でこの山中から自分たちの町へと帰らねばならない。さわやかな輝きはだんだんまるで別れを惜しむかのようにも感じられ朝から少し切ない。
だが、２日目はこれからなのだ。最終日をしっかり楽しもう。

本日最初のお楽しみ、朝食ももちろんバイキング。しっかり食べてこの後のためのエネルギーを蓄えるのだ。
そのメニューも白米に食パンや納豆などいかにも朝食なラインアップがそろっている。
中には食パンに納豆を乗せている人もいた。そのような食べ方をする人に人生で初めて会った。
その納豆食パンは写真を撮られていたらしく、後日宿泊学習の写真販売が行われた際に生徒の写真に交じってなぜか納豆食パンの写真も並び、皆の驚きと笑いを誘っていた。


朝食の後は皆で部屋の掃除。この後のアクティビティの後、部屋に戻ってくることはないのでここで感謝を込めてしっかりとキレイにするのだ。
お部屋さんよ、昨晩は友達の銀のエンゼルをせがむヤツとか、寝付けなくて他の寝れない人と話していたヤツがいてうるさかっただろうが、こんなオレたちを泊めてくれてありがとな…

宿泊施設の方々にもきっちりお礼のあいさつを済ませたら、いよいよ最後のアクティビティ、スノーシューハイキングに出発。
これはいかなるものかというとギザギザの刃がついたかんじきみたいなやつを靴に装着して山中を歩くというものだ。
正直言って終わった後は楽しいと思えるものではなかった。途中までは楽しかったが。
なぜならこの時友達のマサくんと少し仲たがいしてしまったからだ。その原因はよくわかってない。なんか突然トラブルになったって感じだった。ただ自分の行動が原因であるのはわかっていた。だが自分のどの行動が原因でこうなったかはわからなかった。
まあ、終わった後の登校日にはお互いあっさり仲直りしたが。ただ、翌日はマサくんは少し根に持ってたらしい。なにが君の気持ちを害したのかあの時理解できず今となっては彼に申し訳ない。
スノーシューハイキングの時の写真に写った僕の顔もどこか不満そうな形で残っていた。
後日写真を見た僕は「ああ、この時どんなんだったかが数年後み返した時にもすぐ思い出せるな…」なんて思っていた。

こうして1泊2日の5年生最大の行事、宿泊学習は幕を閉じた。
しかしもうひとつ不満があった。「振替休日がないことである」
修学旅行にしろ、こういう宿泊芸の行事には翌日振替になるものだ。
しかしこの翌日は土曜日なのでもともと休み。だからと言ってその2日後の月曜日が休みになることはなく、次の当校はその月曜からであった。
学校に到着後の解団式での先生からの「この2日間でしっかり疲れを取ってください」というねぎらいのことばもなんか皮肉に聞こえた。
結局こうなった理由はわからない。終わった後が土日だから必要ないやと思ったのか、周年式典をやった関係で授業時間の確保が必要だったのか、あるいはその両方なのか…
ちなみにこの年の秋に僕らの一つ下の後輩が宿泊学習に行ったときはちゃんと振替があった模様。余計悔しくなった。
まあ、悔しい思いもまた思い出ってことでひとつ…