リョーマ伝～小学生編～

記録ノ65 私を映画に連れてって

4年生の終わりも近づき、春の足音か聞こえ始めた2月末、僕は友達のソラくんから誘われた。
「春休み、オレらと一緒にドラえもん映画観に行かないか？」
ドラえもん映画は家族と観に行く予定だった。しかしせっかく友達に誘われたのだから友達と観に行こう！まだ前売り券も買ってないし。そう思って僕が出した返事は「イエス」だった。

映画には僕とソラくん、リュウくんと他1名、計4人で行く予定だった。
しかしその予定は無謀なものであった。
ドラを見終わってその後昼飯食って時間が余ったらもう一本映画を見る。僕とソラくんと他1名はケロロ軍曹を、リュウくんは遊戯王を観るという超過密スケジュールだ。
これには母からも「無謀すぎる」との物言いが入った。
僕には無謀なんてそんな戯言関係ない。ただただ楽しみだった。友達と一緒に子供だけの遠出が初めてだったから…

しかし予定日の2週間後…メンバーの一人が諸事情により抜けることが判明。
その数日後…ソラくんからもしかしたら映画はとりやめになるかもしてないと知らされる。なんか他にもごたごたがあったようだ…
少し不安があったが、それでも僕は春休みに殿田地と映画館で過ごしている自分の姿を想像していた…いけることを信じて…

しかしそれから時が過ぎ、春休みに入り予定日まで1週間というタイミングでソラくんから連絡が…
「リョーマ、映画は中止になったわ…」
結局何が原因かは知らされなかった…ただ、彼も母から「無謀すぎるスケジュールだ」とか言われたのかもしれない。
結局この後、僕も予定がいろいろあってこの年はドラえもん映画を観に行けなかった。
春休み中に映画館の近くに出かける用事があったが、この時も諸事情で映画は見れず、映画館の近くを通ったときなんか悔しい気持ちだった…

こんなゴタゴタのなかであっという間に僕たちは5年生に…