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第十四章 迫る闇の中で
乙女ゲームの最終年度に
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新学年が始まりました。
貴院長であるルークの有難いお話があったあと、新入生代表としてセシルの話が始まっています。
乙女ゲームであれば終盤です。どのルートを選んだとしても最終年度となります。
この時期になればステータスを気にしている暇はなく、ただひたすら攻勢を仕掛けて好感度をあげるだけ。
かといって、私はプロメティア世界において、地位を高めるといった問題に取り組んでいます。ゲームとは明らかに違う攻略を始めなくてはなりません。
「所領の様子も見に行かなきゃだし……」
今年度からは学科ごとにクラスが分かれています。
前世はルークと同じ剣術クラスを選んだ私ですけれど、今回は魔法クラスを選びました。私はまだエリカの可能性を排除したくなかったからです。
基本的にご令嬢たちは一般クラスなのですが、私の他にもエリカが魔法クラスを選んでいました。
「アナスタシア様、頑張りましょう! 今年度もよろしくお願いいたします!」
イセリナは一般クラスなので基本的に会うことがありません。
ミランダも辞めたことだし、一人でも大丈夫でしょう。
「そうね。私は研究したい魔法があって、あまり授業には参加しないと思うけど」
学年トップの成績であった私は試験さえ受けていたら構わないみたい。
前期試験で一位じゃなければ、後期は同じようにできませんけれど。
「そうなのですね……。あ、それで私、来週から朝の礼拝に参加することになったのです! もし時間が許すのなら、アナスタシア様にも見ていただきたく思いまして……」
あら? また一つ出世したんじゃないの?
ルナレイクで行われる礼拝ならばアウローラ聖教会の本堂だろうし、きっと聖教会はエリカを大々的に売り込んでいくつもりなのかもね。
「凄いじゃない? 絶対に見に行くわ。説法のあと、ホーリー・ブレスを唱えると間違いなくウケるわよ? ラマティック正教会で私が実践した話だから信用してもらっていいわ」
「いやいや、ウケるとかは別に……。でも、アナスタシア様がされてきたことなら、わたしもやってみますね!」
物語の主人公であったエリカですけれど、私という乱入者のせいでモブ的な立ち位置を強いられています。
だけど、エリカはちゃんと前に進んでいる。
誰に指示されずとも、彼女は信じた道を歩み続けることでしょう。
貴院長であるルークの有難いお話があったあと、新入生代表としてセシルの話が始まっています。
乙女ゲームであれば終盤です。どのルートを選んだとしても最終年度となります。
この時期になればステータスを気にしている暇はなく、ただひたすら攻勢を仕掛けて好感度をあげるだけ。
かといって、私はプロメティア世界において、地位を高めるといった問題に取り組んでいます。ゲームとは明らかに違う攻略を始めなくてはなりません。
「所領の様子も見に行かなきゃだし……」
今年度からは学科ごとにクラスが分かれています。
前世はルークと同じ剣術クラスを選んだ私ですけれど、今回は魔法クラスを選びました。私はまだエリカの可能性を排除したくなかったからです。
基本的にご令嬢たちは一般クラスなのですが、私の他にもエリカが魔法クラスを選んでいました。
「アナスタシア様、頑張りましょう! 今年度もよろしくお願いいたします!」
イセリナは一般クラスなので基本的に会うことがありません。
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「そうね。私は研究したい魔法があって、あまり授業には参加しないと思うけど」
学年トップの成績であった私は試験さえ受けていたら構わないみたい。
前期試験で一位じゃなければ、後期は同じようにできませんけれど。
「そうなのですね……。あ、それで私、来週から朝の礼拝に参加することになったのです! もし時間が許すのなら、アナスタシア様にも見ていただきたく思いまして……」
あら? また一つ出世したんじゃないの?
ルナレイクで行われる礼拝ならばアウローラ聖教会の本堂だろうし、きっと聖教会はエリカを大々的に売り込んでいくつもりなのかもね。
「凄いじゃない? 絶対に見に行くわ。説法のあと、ホーリー・ブレスを唱えると間違いなくウケるわよ? ラマティック正教会で私が実践した話だから信用してもらっていいわ」
「いやいや、ウケるとかは別に……。でも、アナスタシア様がされてきたことなら、わたしもやってみますね!」
物語の主人公であったエリカですけれど、私という乱入者のせいでモブ的な立ち位置を強いられています。
だけど、エリカはちゃんと前に進んでいる。
誰に指示されずとも、彼女は信じた道を歩み続けることでしょう。
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