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第二章 騎士となるために
事後処理
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マイバラからキョウト市へと戻った浅村中隊。直ぐさまヒカリは七条中将と面会し状況を説明していた。
七条中将がいた部隊長室にはヒカリの姿のみ。だが、しばらくして優子が部屋へと入ってきた。
「本部とナガハマ基地には報告を終えました。本部は今後の対策をナガハマとキョウトでも話し合って欲しいとのことです」
正直に後がなくなった現状である。本部は思考できる者全員で対策を考えることにしたらしい。
「まあそうなるだろう。本部はもぬけの殻だ。小平大将は本部にできることを考えてくれるだろう。どうせ本部からは直接ナガハマまで連絡が取れん。現場は現場で話し合えということだろうな……」
七条中将は長い息を吐いている。報告を受けてから既に一時間が過ぎていたけれど、まだマイバラ基地の陥落が受け入れられないといった感じだ。
「七条中将、これからどうすればいいのでしょう……?」
ヒカリが聞いた。マイバラ基地の陥落はキョウトへと侵攻が始まる切っ掛けだ。現状の中隊規模の配備しかなければ時間稼ぎすらできない。
「うむ、嘆いていても仕方がないか……。出来ることをこなしていこう。浅村大尉は川瀬少将と話をしてくれ。私は本部に戻り、小平大将と面会する。議会長にも協力を要請するつもりだ」
どうやら七条中将も腹を括ったらしい。共和国の警護には全権が兵団に与えられていたものの、彼は議会長にも会って話をするようだ。
「分かりました。決定権は少将にあると考えてよろしいですか?」
「無論だ。既に将官は准将を含めても四人しかいない。最前線配備を嫌がった重鎮たちがマイバラには大勢いたのだ。彼らが全員戦死扱いというのなら、前線のトップは川瀬少将となる……」
ヒカリは頷いていた。将官だけでなく、佐官すら大勢が消息不明である。マイバラの陥落は痛いところであったけれど、指揮系統が統一されるのならば戦いやすくもあった。
「分かりました。直ちにナガハマへと連絡を取ります……」
頷く七条中将。彼もまた立ち上がる。残された時間がさほどもないことは七条中将も理解していた。
「浅村大尉、我ら兵団の希望となってくれ。一騎当千の猛者である君がまだ生き残っていることは兵士たちの支えになろう……」
言って七条中将が部屋を出た。部下を引き連れて彼はオオサカへと戻っていく。
部屋に残されたヒカリと優子。互いに頷き合い彼女たちも部屋を出ていった。
マイバラ基地を見た彼女たちならば、時間がないことは承知しているはず。だからこそ、七条中将に言われたまま通信室へと向かうのだった……。
七条中将がいた部隊長室にはヒカリの姿のみ。だが、しばらくして優子が部屋へと入ってきた。
「本部とナガハマ基地には報告を終えました。本部は今後の対策をナガハマとキョウトでも話し合って欲しいとのことです」
正直に後がなくなった現状である。本部は思考できる者全員で対策を考えることにしたらしい。
「まあそうなるだろう。本部はもぬけの殻だ。小平大将は本部にできることを考えてくれるだろう。どうせ本部からは直接ナガハマまで連絡が取れん。現場は現場で話し合えということだろうな……」
七条中将は長い息を吐いている。報告を受けてから既に一時間が過ぎていたけれど、まだマイバラ基地の陥落が受け入れられないといった感じだ。
「七条中将、これからどうすればいいのでしょう……?」
ヒカリが聞いた。マイバラ基地の陥落はキョウトへと侵攻が始まる切っ掛けだ。現状の中隊規模の配備しかなければ時間稼ぎすらできない。
「うむ、嘆いていても仕方がないか……。出来ることをこなしていこう。浅村大尉は川瀬少将と話をしてくれ。私は本部に戻り、小平大将と面会する。議会長にも協力を要請するつもりだ」
どうやら七条中将も腹を括ったらしい。共和国の警護には全権が兵団に与えられていたものの、彼は議会長にも会って話をするようだ。
「分かりました。決定権は少将にあると考えてよろしいですか?」
「無論だ。既に将官は准将を含めても四人しかいない。最前線配備を嫌がった重鎮たちがマイバラには大勢いたのだ。彼らが全員戦死扱いというのなら、前線のトップは川瀬少将となる……」
ヒカリは頷いていた。将官だけでなく、佐官すら大勢が消息不明である。マイバラの陥落は痛いところであったけれど、指揮系統が統一されるのならば戦いやすくもあった。
「分かりました。直ちにナガハマへと連絡を取ります……」
頷く七条中将。彼もまた立ち上がる。残された時間がさほどもないことは七条中将も理解していた。
「浅村大尉、我ら兵団の希望となってくれ。一騎当千の猛者である君がまだ生き残っていることは兵士たちの支えになろう……」
言って七条中将が部屋を出た。部下を引き連れて彼はオオサカへと戻っていく。
部屋に残されたヒカリと優子。互いに頷き合い彼女たちも部屋を出ていった。
マイバラ基地を見た彼女たちならば、時間がないことは承知しているはず。だからこそ、七条中将に言われたまま通信室へと向かうのだった……。
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