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 最初はちょっとした好奇心だった。いつもクラスで人に囲まれてる陽キャのイケメンくんが人を好きになったらどうなるのかが気になった。それで今思うと意味がわからないけど、あの時なぜか「よっしゃ、いっちょあいつを落としてみますか」と思った。僕は一体何様のつもりなのか。そのままの勢いでその日中に陽キャくんがクラスでハマっていると言っていたゲームをインストールし、ゲーム用のSNSアカウントを作り、そのアカウントで陽キャくんのアカウントをフォローした。さすが陽キャ、SNSのアカウントを目的ごとに使い分けるなんてことはなく簡単にアカウントが見つかったので助かった。フォローしたあと女子と偽ってDMに「最近○○っていうゲームを始めたかりんって言います!つぶやきみたんですけどランキング入ったなんてすごいですね!私MOBAはこれが初めてだから教えてくれませんか?お返事待ってます(●︎´艸`)」と送った。かりんという名前は河合凛という自分の本名をもじってつけた。

 衝動的にアカウントを作ってDMを送った次の日、我に返ってすごく恥ずかしくなった。いやほんとに昨日の行動力なんだったの?まあそうは言っても送信取り消しは出来ないし、どうせ返信こないだろ…こんなスパムみたいな文と思って放置することにした。

 そしたらなんと来たんだよね。返信が……。信じられない…え?陽キャくんよ。バカなのか?「褒めて貰えて嬉しい。是非是非遊びましょう?ボイチャとか使いますか?」と返信が来た。正直頭を抱えた。僕が言うのもなんだがちょろすぎやしないかい?でもちょっとクラスの陽キャを騙してる快感に騙すのをやめようと思えずボイチャを交換した。

 ボイチャを交換しちゃったので、もしボイチャすることになってもバレないように裏声と話し方の練習をした。女の子のボイスCDを流してそれに似るようにリピートして練習した。

 その甲斐あってボイチャしても女子だと信じて疑われなかった。

 その事に気を良くして、初めてボイチャした日から毎日ボイチャを使って一緒に2時間くらいゲームするようになった。

 はじめは騙されてんのざまぁ。実は僕男だもんねー。なんて思いながらゲームをしていた。でも毎日2時間も一緒にゲームをしてると、だんだん仲良くなっていって、普通に陽キャくん話しやすくていいやつだし、一緒にゲームするの楽しいし、毎日のゲームの時間を心待ちにするようになった。

 一緒にゲームしてる時間が楽しくなればなるほど、リアルでは話しかけることも出来ない関係なのが悲しくて、寂しくて、実は僕同じクラスの河合凛だよ。と言いたくなった。だけど僕は女の子として近付いてるからそんなことも出来ないし、あんなにいいやつを騙してることも申し訳なくなってきていた。


 ある日、いつもと同じようにボイチャをしながらゲームをしていたら、陽キャくんが「ねぇ?俺ら住んでるところ近いみたいだしオフ会しない?」と言い出した。この頃には騙してる罪悪感で胸が張り裂けそうだったから陽キャくんのオフ会の提案に、あぁ本当のことを言うチャンスだなって思った。だから「いいよ。次の土曜日の11時30分に駅に待ち合わせね?」と返した。


 今日はその待ち合わせをしてる土曜日だ。女の子だと思ってるのに僕が来たらきっとびっくりされるよな…騙してるわけだから責められるのは仕方ないけど、嫌われたくはないなぁ。などと考えて全然眠れなかった。今もすごい緊張でバクバクしてる。

 時間になったので周りを探してみると陽キャくんがいた。僕は性別を偽ってるわけだから僕から声かけないとだよな。うん。

「あの…兼平くん。僕同じクラスの河合なんだけど……あのね。今日約束してたかりんって僕なんだ。ごめん」

 声をかけてみたけど全然反応がなくて下げた頭を少しだけ上げて様子を伺う。真顔になってる。怖い。やっぱり怒ったよね。
「えっと……その」

「ああごめん……びっくりして反応できなかった。えっ?かりんって河合なんだ。全然気づかなかった。」

「あっうん。そう。えっと……それで今日どうする?帰る?」

「いや。帰らないけど……帰るつもりだったの?」
 陽キャくんはそう言ってきた。なんか陽キャくんが一瞬据わった目になった気がしたけど気の所為だよね。

「え?そんなことはないけど。本当のこと言ったら気分悪くして帰るかもなって…」

「ふーん。そっか。まあ会えて嬉しいよ。」
 陽キャくんこと兼平くんは笑顔でそう言った。嫌われたらどうしようってずっと気にしてたからほっと安心する。そのまま兼平くんのことをぼーっとみていたら兼平くんが声をかけてきた。

「この後どこ行く?女子だったら家とかだとまずいけど、実は男子だったわけだし俺ん家でいい?」

「え!?兼平くんの家?カフェとかじゃなくて?」

「カフェでもいいけど、前にりんが気になるって言ってたゲーム買ってみたから一緒にやりたいんだけど」
 え!?やりたい!……やりたいけどいきなり家はハードル高くないか?んー陽キャ界では普通なのか?1次配送予約の抽選外れちゃったからまだ届かないんだよな。んー。

「えっと……急に遊びに行って迷惑じゃないなら行く。」
 結局僕は考えた末にやりたかったゲームには勝てないので行くことにした。

「あぁ。大丈夫だよ。親は転勤で2人揃って引っ越したから今家にいるの俺一人だから自由。」

「そっか……」

「うん。じゃあ行こうか」
 兼平くんはそう言うと僕の腰に手を添えてエスコートしてきた。すごいな陽キャスマートにキラキラしてるぞ。

 ん?待って?スマートですごいけど……おかしくない?いや、家の場所わからないからエスコートしてくれるのは分かる。分かるんだけど普通腰に手を添えるのかな?んー。一体どういうつもりなんだ?そう思って兼平くんの顔を見上げると兼平くんは
「ん?」
 といって覗き返してきた。うっ!眩しいあまりにもキラキラすぎる。気後れするからやっぱり帰ろうかな?と思った。腰に手を添えられてるせいで逃げられないから帰らなかったけど……。

 
 兼平くんの家には比較的すぐ着いた。兼平くんのひとりで住むマンションは元々は家族で住む用だったので大きくて立派なマンションだった。

「お邪魔しまーす………」

「はいどうぞ。リビングのテレビにゲーム機繋いであるから、リビングのソファーに座ってて?飲み物のリクエストとかある?」

「はい。あっお構いなく」

「構うよ。じゃあ俺コーヒーにするから、りんもコーヒーでいい?」

「うん。ありがとう」

「いえいえ。どういたしまして…」

 兼平くんに入れてもらったコーヒーを飲みながら一緒に僕の気になってたゲームをプレイしていく。へぇーこのゲームこんな感じなんだな。おっ!ここの仕様おもろい。ほぅ。こうして操作するのか。

 夢中になってゲームをしてたけど、兼平くん近くない?体温伝わるんけど……確かにゲームするならモニターの前がいいけど………………それになんかクラスにいる時とも一緒にオンラインで過ごしてた時とも違う感じの空気でそわそわするし落ち着かない。

「ねぇ。」

「ひゃっ……はい。」
 兼平くんが急に僕の手を取りながら話しかけてきた。

「DMに連絡してきた時さ、俺のアカウントだって知ってた上で話しかけてきたよね?」

「うん」

「どうしてそんなことしたの?なんで?」
 なんでってちょっとした出来心というか……気になったからだけど気になったからってなんか言いたくないなんてうんうん考えてたら、手を取りながら話しかけてきたはずの兼平くんが気づいたら僕の腰を抱いた状態で鼻がつきそうなくらい近くで目を見つめて改めて「ねぇ?なんで?」って聞いてくるから……なんかテンパる。なんか言わなきゃ行けない気がして自分の意思と関係なくどんどん口が動く。

「ちがう。ちがうの。」

「ん?何が違うの?女子として声かけてくるなんて騙そうとしてたよね?」

「いや……あの。騙そうとかじゃなくてちょっとした出来心っていうか……兼平くんのことが気になったっていうか」

「へぇー気になったんだ?俺のことが……それでアカウントの特定までしたの?それで電話でバレないように声変えたりとかしたの?かわいいね。」

 そうやって言語化されると恥ずかしい。言われてみれば垢見つけて関わり持ってって僕が兼平くんのこと好きみたいじゃん。顔あつい………

 パタパタ

「別に……かわいくないし」

「かわいいよ。気になるから近づこうとしてくれたなんて嬉しいなー。」

「えっと…や…その……んんぅ」
 反論しようとすると兼平くんは僕の首の後ろに手を回してキスをしてきた。
 突然の事だったからぽかんとして"の"の口のままでいたら、開いた口にぬめっとしたものが入ってきた。僕は最初何をされたのか分からなくて、ピクピクとしながら踊り食いって口の中こんな感じなのかなぁなんて考えていた。だけど鼻で呼吸すればいいとかそんなこと知らないから酸欠になって目に涙をためながら必死に兼平くんの胸を叩くことになった。

 それを見兼ねた兼平くんは一瞬だけ口を離して
「鼻で息して」
 と一言言って続けた。
 
「んんっん……ぷはっ……んむっ…はむぅ」
 それからは頑張って鼻で息をしてみたけど、水泳の息継ぎで1回ペース乱れるとそこから整えようとしても息が切れるみたいなあんな感じで全然ダメでだんだん意識が朦朧としてきた。
 僕の意識が朦朧としてきて力が入らなくなってきたのを見計らって兼平くんはさりげなく僕の服を脱がせにかかってきた。おかしいな…抵抗したほうがいいよな?って思うのに朦朧としてぼーっとしてぐるぐる考えるだけになってる。瞼がすごく重くて気がついたら意識がとんでいた。

 

 ぐちゅぐちゅ……くちくち……
 僕の下の方から何かをかき混ぜるような音が聞こえる。なんとなく腰が重い。

 この音はなんの音なんだろう。まだ意識が戻りきらないからうまく考えられない。
 
「んぅっ…あっあ……うんぁ……っあっ」
 さっきから甘えたような鼻にかかった声が聞こえる。これは誰の声なんだろう。そもそもここどこだっけ?

 寝る前って何してたかな?…………ゲームだよな?ここは…………兼平くんの家?だったな。なんで寝てるんだろう。

 起きなきゃ起きなきゃいけないのに目が開かないまぶたが重い。思考がすこし晴れたり霞んだりする。目を覚まして今何が起きてるのか確かめなきゃいけない気がする。目よ……さ……めよ!んむにゃ…………



 そんなふうに考えていた時、急に雷が落ちたみたいな刺激とともに
「んぁぁぁああ」
 という甲高い声が聞こえて視界と思考がクリアになって完全に目が覚めた。

 目を開けるとドアップで下からアングルの兼平くんの顔があった。だから兼平くんに寝ちゃってごめんね?と伝えようとしたが、
「んっあっんあっ……ああっ」
 自分がゆさゆさと揺れているのに合わせて聞こえる謎の声に邪魔されて上手くいえなかった。

 ん?え?待って?

 これもしかして僕の声?兼平くんは何をやってるの?と思い、思わず少し下に目線を動かすと、兼平くんが近づいてくる度に自分の下側から肌と肌がぶつかる音が響いてくる。

 身体の力が抜けてて動かせない。

「ねぇ……ちょっと待っんぁっ……兼平くっ?」
 揺すられると声がでちゃうから上手く話せない。

「ねぇ……あぁっ……ひゃっ…んぁぁぁあ」
 だんだん気持ちいい感覚が膨れ上がってきてもうすぐってところで兼平くんは僕にやさしく

「なあに?どうしたの?」
 と聞いてきた。違う。今じゃない。確かに何してるの?とかこれどういう状況?とか聞きたいけど……今じゃない。もうすぐだったのに……?もうすぐって何がもうすぐなんだ?なんかくる感じがしたんだよな。あれがイきそうって感覚なのかな?

 ん?イきそうって感覚なのかな?じゃないよ僕。え?まってまって……冷静に僕ヤられてない?
 

 ずっと答えない僕をみかねた兼平くんが
「りーん。また何かあったら言ってね?」
と言ってまた動きはじめた。

 えっあっちょっと待って……考えごとしてたのに

「あっあっんあああ……ひゃぁ」
 考えようとしてもゆさゆさと揺られるのに合わせて思考が飛んでいってしまう。

「ひっんにゃ……ふわぁ……まっ……んっまってぇ」

「なぁに?」
 兼平くんは今度は動きを止めないで聞いてきた。

 とりあえず止まってもらおう。そうすれば考えがまとまるはずだ。
「しゅとっぷ……とまってぇんっぁ……しゅと……ぷ」

「えー?やめるの?ほんとに?」
 と兼平くんが聞いてくる。

 やめるの?ほんとに?ってなんだよ。やめるんだよ。早く止まってくれ。そう考えている間にも声が溢れてくる。

「ひぁぁぁぁぁ……」
 根元まで刺さったものがズロロロロォーとゆっくり抜かれるとどうしようもなくて涙が出てくる。

 さっきから兼平くんは僕のことを見つめながら反応を確かめるみたいにゆっくりと動いてくる。ガツガツ動かれて快感が雨みたいに降ってくるのも辛いけど、ゆっくりじっくり高められてるこの状況もつらい。じっと見つめられてるからなんか恥ずかしいし色々見透かされそうで落ち着かない。実際ちょっとずついい所に当たりやすくなっている気がする。

 なんかどさくさに紛れて胸の先端も刺激されてる。そのせいで胸なんか感じないはずなのに、ずっと全身に響くほど気持ち良いせいで胸も感じるんじゃないか?という気になってくる。そっそんなことないよね?大丈夫だよね?なんかどんどん作り変えられてるみたいで怖い。

 っていうかそもそも……ひゃっ
「りーん?何考え事してるの?」
 兼平くんが僕の顔を覗き込みながら胸の先端を指で弾いてきて、僕は思わずビクッと身体を震わせて仰け反った。兼平くんは僕の胸の突起を捏ねくり回し、わざとなんかちょっと物足りない場所にあたるように動きながら続ける。
「ねぇ?りん。考えごとするなんて酷いんじゃないかな?ごめんなさいは?」

「っ……ごめんなさいなんて…んぁっ…言うっわけ……ないだろ?そもそもこれ強姦だからな?」
 僕は思わず兼平くんのことをキッと睨みつけながら告げた。

「ふーん。りんはそんなこと言うんだ?へぇ。」

「なっ……なんだよ」

「いや?りんは強姦されてるのに気持ちよくなっちゃう人なんだなって思って……」

「んなっ」

「それに先にコンタクトを図ってきたのは、りんだよね?」

「えっと……」

「まあでも強姦だって言うなら撤回させるだけだけど……ごめんね?考え事できるくらい退屈だったんだよね?これからはそんな暇作らせないように頑張るね?」

「えっあっまって……ひゃぁっふぁんぅぅん」

 兼平くんは頑張るね?と言ったあと僕が止める間もなく急に動きを強めた。さっきまでは多分僕がイかないように緩急をつけて、イきそうになるとわざといいところに当たらないようにしてたり、ゆっくりにしたりしてたんだと思う。だけど今はここまでの間にみつけられちゃった弱点を的確に突きながら動いてくる。今までと違って全く容赦のないその動きに僕は否応なしに高められてどんどん余裕がなくなってきていた。

「あっんぁっ……うぁっ……ひぃゃんっんっんっんっ…ねっ
 まってとまれって……んんぅん……っ…ほんとにまってとまってなんかっ……なんかきちゃうからっ」

 止まってと言っても兼平くんは全然止まってくれなかった。そして兼平くんがグッと力を入れた瞬間

「ひゃぁぁぁ……はぁ……はぁ」

 僕のお腹が白濁に染まった。



「んっ……ふぁっ……んんんんんん」
 
 そこから1時間は経って、もう僕からサラサラとした透明な液体しか出なくなったけど兼平くんはまだ止まらない。僕がもう息も絶え絶えになって頭もぼーっとして、ただ兼平くんに揺さぶられるままになるしかなかった。そんな中兼平くんが突然僕のお腹を撫でながら言ってきた。

「本当にりんって可愛いなぁ……ねぇ?名前呼んでよ?」

「あっ…はぁ……んくっ……かねひらくん?」

「そうじゃなくて下の名前」
 
「はぁ…はぁ……知らっ……ない。おぼえて…な……い。」

 その瞬間ずちゅんという音が鳴ってまだ開けられたことのない所まで一気に押し広げられた。強い衝撃で目の前がチカチカする。

「かはっ……んぎゅっ……???……」

「…………陸人。同じクラスなんだから覚えててよ。」

 兼平くんは呆れたような声でそう言うと、耳元に
「ねぇ?それで呼んでくれないの?」
 と囁いた。僕が名前を呼ぼうとしても兼平くんは動きを止めないで、僕の知らない奥を出たり入ったりされてるせいで上手く呼べない。

「聞こえないよ?ん?」

「……っぁ……りっひぁ……っく…………んきゅっ!!」
 
「なに?」

「んっ……りっ……ふぁっん…く……りくっ……と…

 ずちゅん
 
 …ぎゃっ!!なんでっ……???」

「聞こえないよ?ちゃんと呼んで?」

「だかっ……らぁ………っ……んくっ…り……くんっとっ……

 ばちゅん
 
 ……ひっぃぃぃぃ……なんでぇ……いやぁ……ごめんごめんなさいぃぃ」

 奥をこじ開けられ続けてガクガクと身体が震え、自分が変わっていくような感覚に恐怖を感じ、「りくと…りくと」と繰り返し唱えた。

「ははっかわぁいい」

 兼平くんがそう言って満足そうに頭を撫でてくれたところで僕は「ふへへ」と言い、もうちっとも言うことを聞かなくなった身体と陶然とした意識の中で目を閉じた。
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