23 / 26
第9話 これが逆ハー?
③
しおりを挟む
その日の夜は運悪く、五貴さんが帰って来る日だった。
こういう時だけ、どうして週末婚を続行しなかったのかと、後悔した。
案の定、お互い口も利かずに、シーンとした空気だけが辺りに漂う。
「林、コーヒー。」
「はい、旦那様。」
新聞を広げて、林さんにコーヒーをねだる五貴さんは、まるで私の姿が見えていないようだ。
そっちがその気なら、こっちもいい。
夕食も食べ終わった事だし、さっさとシャワー浴びて寝よう。
私は、おもむろに立ち上がった。
「どこへ行く?」
五貴さんの鋭い眼光が、こちらを向く。
「シャワー。」
「シャワー!?もう浴びるのか。」
新聞を目の前からひざ元に勢いよく降ろして、五貴さんは前のめりになっている。
「そう。誰かさんが、相手にしてくれないし。」
私は、そう言って背中を向けた。
リビングを出る時、ちらっと五貴さんを見たけれど、新聞の縁から、こっちをじーっと見ているだけ。
そんなに気になるんだったら、何か話せばいいのに。
私も負けじと、五貴さんをじーと見つめる。
「……有我と、仲いいのか。」
「仲良くありません。」
「嘘つけ!キスしようとしてたじゃないか!」
新聞をテーブルの上に投げ捨てた五貴さんは、私の事を睨んでいた。
「もしかして、私が浮気をしているとでも?」
「そんな事は、言っていない!」
「じゃあ、どういう事を言っているのよ!」
私と五貴さんは、林さんを挟んで、睨み合いを始めた。
「お二人共、落ち着いて下さい。」
間に入っている林さんは、突然の夫婦喧嘩にも冷静だ。
「何があったんですか?」
「今日、つむぎが有我とイチャついていたんだ!」
先手を切ったのは、五貴さんだった。
「イチャついてません!あれは……」
言おうとして、私は止まってしまった。
「あれは、何だ!」
「あの……」
言っていいものか、悩む。
曲がりなりにも、益城さんは五貴さんの友達なんだし。
私の事で、二人の関係が壊れたりしないかどうか、悩んでしまう。
「どうした!言えない事でも、してたのか!」
「違う!」
私の様子を見た林さんは、五貴さんの前に、手を差し伸べた。
「旦那様。まずは、奥様のお話を聞きましょう。」
五貴さんは、林さんの言う事だけは素直に聞くらしく、手を組みながら黙ってしまった。
「奥様。有我様と何をしてらしたのか、ここはやましい事がないのならば、仰った方が賢明です。」
林さんの言葉に、五貴さんもうんうん頷いている。
イラつく。
人がこんなに、悩んでいるのに。
「それとも、言えないような事をされていたのですか?」
「林さんまで、そんな事を!?」
酷い!
林さんは、味方だと思っていたのに!
所詮林さんは、五貴さん方の方なんだ。
「奥様。どうか、正直にお話下さい。」
私は、大きくため息をついた。
「……あの時、益城さんに言い寄られていたの。」
「えっ?」
五貴さんの表情が、微妙に曇った。
「私の事好きだからって。でも、私には五貴さんしかいないからって言ったんだけど、自分といた方が私は幸せになるって、聞かないのよ。」
五貴さんは、茫然と立っていた。
「黙っていたのは、私がそんな事言っても、五貴さんは益城さんの事を信じるだろうし、例え私の事を信じて貰ったとしても、二人の仲が悪くなるのも、嫌だから……」
ふと前を向くと、私は五貴さんに抱き締められていた。
「馬鹿だな。俺は、何があってもつむぎの言う事を信じるよ。」
「五貴さん……」
私は五貴さんの背中に、腕を回した。
「反って、嫌な思いをさせた。ごめん。」
五貴さんはそう言って、私をぎゅっと抱きしめてくれた。
嬉しい!
けれど、林さんが気になる!
「あの……五貴さん。林さんが……」
辺りを見回すと、既に林さんはどこかに行ってしまった。
林さん。
空気読み過ぎるよ。
「有我には、きちんと言っておくから。」
「うん……」
私はその言葉でほっとしたけれど、五貴さんはまだ放してくれない。
「五貴さん?」
「ごめん、つむぎ。もう一つ、謝る事がある。」
嫌な予感がした。
この流れで行くと……
やけを起こして、浮気しちゃったとか!?
やだ!
信じられない!!
「な、なあに?」
ドキドキしながら、五貴さんに尋ねた。
「俺、有我にヤキモチ妬いた。」
「えっ?」
私はそっと、五貴さんの顔を見た。
ほんのり頬が赤くなっている。
「俺、会社ではつむぎとあまりイチャつかないようにしているのに、有我はあんなにイチャイチャして。なんだよ。旦那の俺がこんなに我慢してるのにって。」
それを聞いた私は、思わず笑ってしまった。
「笑うな。俺も恥ずかしいんだから。」
照れている五貴さんも、私的にはかなりカッコよく見える。
「まったく。つむぎもつむぎだ。俺意外の男とイチャつくなんて。」
「あれは、有我さんがっ!」
勝手に……って言おうとする前に、五貴さんに唇を塞がれた。
「……っふ。」
舌が絡み合って、だんだん気持ちよくなっていく。
「はぁ……」
あまりにも気持ち良くて、腰が砕けそうになった。
「おっと。」
間一髪のところで、五貴さんが腰を支えてくれた。
「五貴さん……私……」
自分でも驚く程、心がとろけていく。
五貴さんは私を抱きかかえると、額にキスをしてくれた。
何も言わずにそのまま、ベッドルームに行くと、五貴さんは私をゆっくりと降ろしてくれた。
「自分が誰の物なのか、今ここで、分からせてやるよ。」
「えっ?」
驚くの束の間、私の胸は五貴さんの手で、顕わになった。
「いつ見ても、美味しそうだよ。」
五貴さんは、私の胸を舌で弄んだ。
声にならない声が、部屋中に響く。
「ほら、もうこっちも濡れてるよ。」
既にトロトロになっているそこは、今度は五貴さんの手で、ほぐされていく。
五貴さんの舌と手で、淫らな女になっていくのが分かる。
「つむぎは、ここが気持ちいいんだよな。」
そう言うと五貴さんは、私の敏感なところを、激しく攻めてくる。
「はぁぁぁぁ……」
思わず声をあげてしまった私の体は、大きくビクついた。
息があがった私だけが、その場に取り残されて、五貴さんはまだいたずらな目で、攻め続けた指をペロッと舐めた。
「これだけで、イッちゃった?」
私は、コクンと頷いた。
「エロね。誰の指でも、簡単にイッちゃうんじゃない?」
「違うっ!」
私は、大きく首を横に振った。
「五貴さんだけ……」
私は、ドキドキしながら呟いた。
「えっ?聞こえないよ。」
「い、五貴さんだけ!」
「何が僕だけなの?」
五貴さんが、顔を私に近づける。
シャンプーのいい香りがする髪が、私の鼻腔をくすぐる。
自分の心臓の音が、大きすぎてうるさい。
「指でイッちゃうのは、五貴さんだけ!」
「ああ……」
五貴さんの快感に満ちた顔が、私を見降ろす。
きっと五貴さんの、こんな表情を見る事ができるのは、今は私だけなんだ。
「今度は、一緒に気持ち良くなろう。」
そう言って五貴さんは、私と体を繋げた。
「あっ……」
さっきイッたばかりだから、繋がっただけで、快感が何倍にもなる。
「もしかして、またイッちゃった?」
私は、勢いよく否定した。
「またイかせてあげる。」
五貴さんの低音ボイスに、体がゾクゾクしてくる。
「ほら、動くよ。」
五貴さんが動く度に、全身に快感が押し寄せる。
「あっ、あっ、五貴さん……」
抱きしめた五貴さんの温もりが、伝わってくる。
「つむぎ……誰とでも、こういう事するの?」
「しないよ!」
「嘘だな。つむぎはエロいから、誘われたらしちゃうだろ。」
その言葉に、胸が痛くなった。
「ひどい……」
「つむぎ?」
五貴さんの動きが止まる。
「そんな事、しないよ……私は、五貴さんだけなんだから……」
そう言って私は、また五貴さんの体を、ぎゅっと抱きしめた。
「知ってるよ。」
耳元で五貴さんが、囁いてくれた。
「つむぎが、俺だけだって知ってるよ。だから嘘。俺だけのつむぎだって、言って欲しかっただけ。」
私は泣きそうな顔で、五貴さんを見た。
「……嫉妬してるの?」
「してるよ。俺だけのつむぎに、何してるんだってね。」
私は、少しだけ起き上がって、五貴さんにキスをした。
「放っておいたら、すぐに他の男に行っちゃうから。」
「えっ……」
「益城さんにも、本気で好きだって言われた。」
「あぁぁぁ……」
それを聞いた五貴さんは、悶絶していた。
「ねえ、五貴さん。私は五貴さんのモノだって、体に覚えさせて。」
「言われなくても、するよ。」
五貴さんの動きは、次第に激しくなっていく。
「あっあっ!いい!」
「つむぎ!他の男に抱かれたら、許さないからな!」
快感に溺れながら、私を見降ろす五貴さんに、私も溺れそうだ。
「い、五貴さんも!」
「俺も?」
「五貴さんだって、他の女を抱いたら、許さないんだから!」
私がそう言うと、五貴さんは私をきつく抱きしめた。
「こんなにつむぎにはまってるのに、他の女なんか抱けるかよ。」
これ以上ない台詞に、快感が頭のてっぺんまで、押し寄せてくる。
「ああ……五貴さん……」
体中に快感が巡って、全身の力が抜けた。
それと同時に、五貴さんの体も、私の上に倒れ込んだ。
お互い、汗でびっしょりになっている。
そして思った。
こんなにも私を熱くさせるのは、やっぱり五貴さんだけだって。
こういう時だけ、どうして週末婚を続行しなかったのかと、後悔した。
案の定、お互い口も利かずに、シーンとした空気だけが辺りに漂う。
「林、コーヒー。」
「はい、旦那様。」
新聞を広げて、林さんにコーヒーをねだる五貴さんは、まるで私の姿が見えていないようだ。
そっちがその気なら、こっちもいい。
夕食も食べ終わった事だし、さっさとシャワー浴びて寝よう。
私は、おもむろに立ち上がった。
「どこへ行く?」
五貴さんの鋭い眼光が、こちらを向く。
「シャワー。」
「シャワー!?もう浴びるのか。」
新聞を目の前からひざ元に勢いよく降ろして、五貴さんは前のめりになっている。
「そう。誰かさんが、相手にしてくれないし。」
私は、そう言って背中を向けた。
リビングを出る時、ちらっと五貴さんを見たけれど、新聞の縁から、こっちをじーっと見ているだけ。
そんなに気になるんだったら、何か話せばいいのに。
私も負けじと、五貴さんをじーと見つめる。
「……有我と、仲いいのか。」
「仲良くありません。」
「嘘つけ!キスしようとしてたじゃないか!」
新聞をテーブルの上に投げ捨てた五貴さんは、私の事を睨んでいた。
「もしかして、私が浮気をしているとでも?」
「そんな事は、言っていない!」
「じゃあ、どういう事を言っているのよ!」
私と五貴さんは、林さんを挟んで、睨み合いを始めた。
「お二人共、落ち着いて下さい。」
間に入っている林さんは、突然の夫婦喧嘩にも冷静だ。
「何があったんですか?」
「今日、つむぎが有我とイチャついていたんだ!」
先手を切ったのは、五貴さんだった。
「イチャついてません!あれは……」
言おうとして、私は止まってしまった。
「あれは、何だ!」
「あの……」
言っていいものか、悩む。
曲がりなりにも、益城さんは五貴さんの友達なんだし。
私の事で、二人の関係が壊れたりしないかどうか、悩んでしまう。
「どうした!言えない事でも、してたのか!」
「違う!」
私の様子を見た林さんは、五貴さんの前に、手を差し伸べた。
「旦那様。まずは、奥様のお話を聞きましょう。」
五貴さんは、林さんの言う事だけは素直に聞くらしく、手を組みながら黙ってしまった。
「奥様。有我様と何をしてらしたのか、ここはやましい事がないのならば、仰った方が賢明です。」
林さんの言葉に、五貴さんもうんうん頷いている。
イラつく。
人がこんなに、悩んでいるのに。
「それとも、言えないような事をされていたのですか?」
「林さんまで、そんな事を!?」
酷い!
林さんは、味方だと思っていたのに!
所詮林さんは、五貴さん方の方なんだ。
「奥様。どうか、正直にお話下さい。」
私は、大きくため息をついた。
「……あの時、益城さんに言い寄られていたの。」
「えっ?」
五貴さんの表情が、微妙に曇った。
「私の事好きだからって。でも、私には五貴さんしかいないからって言ったんだけど、自分といた方が私は幸せになるって、聞かないのよ。」
五貴さんは、茫然と立っていた。
「黙っていたのは、私がそんな事言っても、五貴さんは益城さんの事を信じるだろうし、例え私の事を信じて貰ったとしても、二人の仲が悪くなるのも、嫌だから……」
ふと前を向くと、私は五貴さんに抱き締められていた。
「馬鹿だな。俺は、何があってもつむぎの言う事を信じるよ。」
「五貴さん……」
私は五貴さんの背中に、腕を回した。
「反って、嫌な思いをさせた。ごめん。」
五貴さんはそう言って、私をぎゅっと抱きしめてくれた。
嬉しい!
けれど、林さんが気になる!
「あの……五貴さん。林さんが……」
辺りを見回すと、既に林さんはどこかに行ってしまった。
林さん。
空気読み過ぎるよ。
「有我には、きちんと言っておくから。」
「うん……」
私はその言葉でほっとしたけれど、五貴さんはまだ放してくれない。
「五貴さん?」
「ごめん、つむぎ。もう一つ、謝る事がある。」
嫌な予感がした。
この流れで行くと……
やけを起こして、浮気しちゃったとか!?
やだ!
信じられない!!
「な、なあに?」
ドキドキしながら、五貴さんに尋ねた。
「俺、有我にヤキモチ妬いた。」
「えっ?」
私はそっと、五貴さんの顔を見た。
ほんのり頬が赤くなっている。
「俺、会社ではつむぎとあまりイチャつかないようにしているのに、有我はあんなにイチャイチャして。なんだよ。旦那の俺がこんなに我慢してるのにって。」
それを聞いた私は、思わず笑ってしまった。
「笑うな。俺も恥ずかしいんだから。」
照れている五貴さんも、私的にはかなりカッコよく見える。
「まったく。つむぎもつむぎだ。俺意外の男とイチャつくなんて。」
「あれは、有我さんがっ!」
勝手に……って言おうとする前に、五貴さんに唇を塞がれた。
「……っふ。」
舌が絡み合って、だんだん気持ちよくなっていく。
「はぁ……」
あまりにも気持ち良くて、腰が砕けそうになった。
「おっと。」
間一髪のところで、五貴さんが腰を支えてくれた。
「五貴さん……私……」
自分でも驚く程、心がとろけていく。
五貴さんは私を抱きかかえると、額にキスをしてくれた。
何も言わずにそのまま、ベッドルームに行くと、五貴さんは私をゆっくりと降ろしてくれた。
「自分が誰の物なのか、今ここで、分からせてやるよ。」
「えっ?」
驚くの束の間、私の胸は五貴さんの手で、顕わになった。
「いつ見ても、美味しそうだよ。」
五貴さんは、私の胸を舌で弄んだ。
声にならない声が、部屋中に響く。
「ほら、もうこっちも濡れてるよ。」
既にトロトロになっているそこは、今度は五貴さんの手で、ほぐされていく。
五貴さんの舌と手で、淫らな女になっていくのが分かる。
「つむぎは、ここが気持ちいいんだよな。」
そう言うと五貴さんは、私の敏感なところを、激しく攻めてくる。
「はぁぁぁぁ……」
思わず声をあげてしまった私の体は、大きくビクついた。
息があがった私だけが、その場に取り残されて、五貴さんはまだいたずらな目で、攻め続けた指をペロッと舐めた。
「これだけで、イッちゃった?」
私は、コクンと頷いた。
「エロね。誰の指でも、簡単にイッちゃうんじゃない?」
「違うっ!」
私は、大きく首を横に振った。
「五貴さんだけ……」
私は、ドキドキしながら呟いた。
「えっ?聞こえないよ。」
「い、五貴さんだけ!」
「何が僕だけなの?」
五貴さんが、顔を私に近づける。
シャンプーのいい香りがする髪が、私の鼻腔をくすぐる。
自分の心臓の音が、大きすぎてうるさい。
「指でイッちゃうのは、五貴さんだけ!」
「ああ……」
五貴さんの快感に満ちた顔が、私を見降ろす。
きっと五貴さんの、こんな表情を見る事ができるのは、今は私だけなんだ。
「今度は、一緒に気持ち良くなろう。」
そう言って五貴さんは、私と体を繋げた。
「あっ……」
さっきイッたばかりだから、繋がっただけで、快感が何倍にもなる。
「もしかして、またイッちゃった?」
私は、勢いよく否定した。
「またイかせてあげる。」
五貴さんの低音ボイスに、体がゾクゾクしてくる。
「ほら、動くよ。」
五貴さんが動く度に、全身に快感が押し寄せる。
「あっ、あっ、五貴さん……」
抱きしめた五貴さんの温もりが、伝わってくる。
「つむぎ……誰とでも、こういう事するの?」
「しないよ!」
「嘘だな。つむぎはエロいから、誘われたらしちゃうだろ。」
その言葉に、胸が痛くなった。
「ひどい……」
「つむぎ?」
五貴さんの動きが止まる。
「そんな事、しないよ……私は、五貴さんだけなんだから……」
そう言って私は、また五貴さんの体を、ぎゅっと抱きしめた。
「知ってるよ。」
耳元で五貴さんが、囁いてくれた。
「つむぎが、俺だけだって知ってるよ。だから嘘。俺だけのつむぎだって、言って欲しかっただけ。」
私は泣きそうな顔で、五貴さんを見た。
「……嫉妬してるの?」
「してるよ。俺だけのつむぎに、何してるんだってね。」
私は、少しだけ起き上がって、五貴さんにキスをした。
「放っておいたら、すぐに他の男に行っちゃうから。」
「えっ……」
「益城さんにも、本気で好きだって言われた。」
「あぁぁぁ……」
それを聞いた五貴さんは、悶絶していた。
「ねえ、五貴さん。私は五貴さんのモノだって、体に覚えさせて。」
「言われなくても、するよ。」
五貴さんの動きは、次第に激しくなっていく。
「あっあっ!いい!」
「つむぎ!他の男に抱かれたら、許さないからな!」
快感に溺れながら、私を見降ろす五貴さんに、私も溺れそうだ。
「い、五貴さんも!」
「俺も?」
「五貴さんだって、他の女を抱いたら、許さないんだから!」
私がそう言うと、五貴さんは私をきつく抱きしめた。
「こんなにつむぎにはまってるのに、他の女なんか抱けるかよ。」
これ以上ない台詞に、快感が頭のてっぺんまで、押し寄せてくる。
「ああ……五貴さん……」
体中に快感が巡って、全身の力が抜けた。
それと同時に、五貴さんの体も、私の上に倒れ込んだ。
お互い、汗でびっしょりになっている。
そして思った。
こんなにも私を熱くさせるのは、やっぱり五貴さんだけだって。
0
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
葉月 まい
恋愛
近すぎて遠い存在
一緒にいるのに 言えない言葉
すれ違い、通り過ぎる二人の想いは
いつか重なるのだろうか…
心に秘めた想いを
いつか伝えてもいいのだろうか…
遠回りする幼馴染二人の恋の行方は?
幼い頃からいつも一緒にいた
幼馴染の朱里と瑛。
瑛は自分の辛い境遇に巻き込むまいと、
朱里を遠ざけようとする。
そうとは知らず、朱里は寂しさを抱えて…
・*:.。. ♡ 登場人物 ♡.。.:*・
栗田 朱里(21歳)… 大学生
桐生 瑛(21歳)… 大学生
桐生ホールディングス 御曹司
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
手を伸ばした先にいるのは誰ですか~愛しくて切なくて…憎らしいほど愛してる~【完結】
まぁ
恋愛
ワイン、ホテルの企画業務など大人の仕事、そして大人に切り離せない恋愛と…
「Ninagawa Queen's Hotel」
若きホテル王 蜷川朱鷺
妹 蜷川美鳥
人気美容家 佐井友理奈
「オークワイナリー」
国内ワイナリー最大手創業者一族 柏木龍之介
血縁関係のない兄妹と、その周辺の何角関係…?
華やかな人々が繰り広げる、フィクションです。
溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
出会ったのは間違いでした 〜御曹司と始める偽りのエンゲージメント〜
玖羽 望月
恋愛
親族に代々議員を輩出するような家に生まれ育った鷹柳実乃莉は、意に沿わぬお見合いをさせられる。
なんとか相手から断ってもらおうとイメージチェンジをし待ち合わせのレストランに向かった。
そこで案内された席にいたのは皆上龍だった。
が、それがすでに間違いの始まりだった。
鷹柳 実乃莉【たかやなぎ みのり】22才
何事も控えめにと育てられてきたお嬢様。
皆上 龍【みなかみ りょう】 33才
自分で一から始めた会社の社長。
作中に登場する職業や内容はまったくの想像です。実際とはかけ離れているかと思います。ご了承ください。
初出はエブリスタにて。
2023.4.24〜2023.8.9
貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
玖羽 望月
恋愛
朝木 与織子(あさぎ よりこ) 22歳
大学を卒業し、やっと憧れの都会での生活が始まった!と思いきや、突然降って湧いたお見合い話。
でも、これはただのお見合いではないらしい。
初出はエブリスタ様にて。
また番外編を追加する予定です。
シリーズ作品「恋をするのに理由はいらない」公開中です。
表紙は、「かんたん表紙メーカー」様https://sscard.monokakitools.net/covermaker.htmlで作成しました。
冷たい外科医の心を溶かしたのは
みずほ
恋愛
冷たい外科医と天然万年脳内お花畑ちゃんの、年齢差ラブコメです。
《あらすじ》
都心の二次救急病院で外科医師として働く永崎彰人。夜間当直中、急アルとして診た患者が突然自分の妹だと名乗り、まさかの波乱しかない同居生活がスタート。悠々自適な30代独身ライフに割り込んできた、自称妹に振り回される日々。
アホ女相手に恋愛なんて絶対したくない冷たい外科医vsネジが2、3本吹っ飛んだ自己肯定感の塊、タフなポジティブガール。
ラブよりもコメディ寄りかもしれません。ずっとドタバタしてます。
元々ベリカに掲載していました。
昔書いた作品でツッコミどころ満載のお話ですが、サクッと読めるので何かの片手間にお読み頂ければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる